永瀬隼介のレビュー一覧

  • 閃光

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    ネタバレ

    ずっと読みたかったけど、字数に萎えてました。
    フィクションとはいえ、面白かった。
    塩野さんの罪の声もそうですが、昭和最大のミステリーに迫った作品読み応えありで好きです。
    しかし警察というのは身内を守る組織なんかなあ。

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    2020年01月19日
  • 大統領に告ぐ 新橋署刑事課特別治安室〈NEO〉

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    訪日する米大統領の暗殺計画を察知し、それを阻止すべく活動する新橋署刑事課特別治安室(NEO)の話だが、 70年代の過激派の解説を懐かしく読んだ.深町陽は中東に渡って様々な事件を起こした伝説的な春の息子で、余命いくばくもない母からの殺人指令を得て実行する.最後が米大統領.NEOの久世、黒澤、堤は怜悧なキャリア宮本紀子の下に、元過激派の宇喜多修と接触.さらに収監中の甲斐宗太郎も巻き込んで、陽の動きを探るが、暗殺決行地がつかめない.春の言葉から武田次郎を割り出した宇喜多が強烈な拷問で次郎から場所を聞き出す.決行の場面はスリル満点で一気に読んだ.甲斐と宇喜多の信念には奥深いものがあるように感じた.

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    2019年12月02日
  • 総理に告ぐ 新橋署刑事課特別治安室〈NEO〉

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    現代のマスコミの状況に対し、「もはや新聞社に木鐸としての存在は期待できない」とか、「硬派のキャスターも反骨のコメンテーターも官邸の圧力に負けて次々に降板に追い込まれ」とか、あるいは現代日本の政治状況を暗喩し「中国韓国を挑発して強い日本をアピール」とか、作中人物に言わせ、ノンフィクションライターだった著者の本領が発揮されるサスペンスフルなエンタメ。
    右傾化を隠そうともせず独裁者への道を歩む総理大臣。
    経済的徴兵制を計画するその総理に一矢を報いんと、彼のスキャンダルを手にしたフリージャーナリストが立ち上がる。
    婚約者にも逃げられた臆病者で弱気な彼を支援するのが、結成されたばかりの新橋署刑事課治安室

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    2019年08月25日
  • わたしが殺した男

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    前作のバタバタしたところが無くなって、芯の通った作品になってきた。
    愛すべきヘタレキャラの龍二君が予想以上のスピードで成長してしまったことは少し惜しい気もしますが、代わりにヒツジさんの不器用な突っ張り方を応援したくなりました。このギリギリレベルのやせ我慢がハードボイルドの魅力の1つだと思います。

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    2019年02月18日
  • 特捜投資家

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     新聞記者を辞めた売れないフリージャーナリストが、知り合った一人の投資家に雇われ、急激に成長している話題の会社を調査し、その情報で空売りを仕掛けて大儲けをした、という内容の小説である。
     現代社会を背景にし、登場人物には訳アリの過去を持たせ、とんとん拍子に話が進むが、設定というか展開が少し雑だと感じた。社会部出身とはいえ、空売りも知らない記者がいるだろうか。会社の様子だったり、株の売買に関しても、細部にリアリティが欠けているようで、ちょっと残念な気がした。
     でも、小説としての構想は悪くはないと思うので、次作が出たらチェックしてみよう。

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    2019年02月01日
  • 越境

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    姿を消した恋人を探しに行ったハルビンで出会った警察官と通訳が東京に現れ、恋人の救出の後、警察の裏金奪取などに巻き込まれる。面白かったが、このカバーイラストのダサさは何なんだ?

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    2018年10月16日
  • 刑事の骨

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    評価は4

    内容(BOOKデーターベースより)
    あと一歩のところで連続幼児殺人犯を取り逃がした不破と田村の同期コンビ。17年後、不破を訪ねてきた田村は、その夜に変死を遂げた。定年後も事件の捜査を続けていた田村の執念、そして刑事訴訟法改正の狭間で“公訴時効”の名の元に忘れ去られた被害者たちの無念を胸に、不破は真犯人に迫る!

    なぁるほど。何度もひっくり返しが来たが…結局のところ女が原因の夫婦喧嘩かい!

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    2018年07月11日
  • きみに銃は似合わない

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    退職警官が主人公の王道のハードボイルド、と前半は思っていましたが、途中から様子が変わり元公安の中国人・楊が主役に取って代わる。
    法よりも己の目的を達成するための必要性を唯一の判断基準とし、何事にも冷静かつ全く躊躇いがない日本人にはない決断力と行動力に痺れました。
    骨太のハードボイルドを書き続け、かつどの作品も安定して面白い、永瀬氏らしい一冊でした。

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    2018年05月13日
  • 悔いてのち

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    よかった。一気に読んでしまいました。生きている限り誰もが『悔い』を持っている。そんな中で猪熊さんが良い味出しててよかった。

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    2018年05月07日
  • 帝の毒薬

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    戦後すぐの混乱期に起こった帝銀事件を扱った小説で、戦前・戦中・戦後の日本の体質、戦後の体質など、著者のするどい視点で書かれていました。
    今でも真の独立国家とは言えませんが、その原因はとっても根が深いものだと改めて感じさせられました。

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    2018年05月06日
  • 12月の向日葵

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    ネタバレ

    評価は4.

    内容(BOOKデーターベース)
    暴力団・東鬼会の構成員と、警視庁・浅草警察署の巡査。高校柔道部の同期生・香坂一と弓削慎二は卒業後、対極の道に進んだ。互いの仕事と一人の女性をめぐり危うく交錯しながらも、絆を保ち続ける二人。だが、それぞれの世界で伸し上がる果てに、決定的な局面が…警察小説、ノワール、青春小説の醍醐味満載の大熱作!

    ここまで自分を犠牲にして友情を守る人が果たして極道などになるのか?との疑問は残るが・・・
    納得いかないのは香里だね。旦那は警察官として懸命に働き、香坂君はヤクザとして不器用に生きているというのに高校時代の恨みで家庭を壊しちゃうなど、土岐じゃないが「とろい

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    2018年04月16日
  • デッドウォーター

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    基本的にはハードで重いですが、出過ぎないエンタメ色があり、私のようなミステリ嫌いをねじ伏せる巧妙なストーリーラインが素晴らしいです。おそらく元ノンフィクションライターだから出せるリアリティも持ち味かと。いやあ重厚で面白かったです。

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    2017年11月29日
  • 毟り合い 六億円強奪事件

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    「閃光」を読んでから読むようになった作家さん。

    展開早く、サクサク読めた。
    最高被害額の強奪事件。
    それに関わる、杜撰なワルたち。

    読後は、考えさせられたり、余韻に浸ったりはない。
    いうならば「サッパリ」。

    暑い日、深く考えずに読むには良いかも。

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    2017年07月09日
  • ダークシティ

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    永瀬隼介『ダークシティ』PHP研究所。

    かなりハードな警察ミステリー小説。ストーリーは混みいっているが、なかなか面白かった。

    かつての同級生が偶然に集うことになった6億円強奪事件…直樹と翔太が警備会社から強奪した6億円は謎の男たちに奪われ、直樹も殺害される。何とか逃走した翔太だったが、暴力団と謎の男たちに狙われるが…

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    2017年06月02日
  • されど愚か者は行く 道場 I

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    ネタバレ

    実戦空手の高み「無双塾」で腕を磨いた藤堂は、会社をリストラされ、先輩の経営する道場を臨時で預かる事になる。2週間程の間と約束していたが、先輩は一向に戻らず様々なトラブル処理に忙殺される。道場破りや経営難。ヤクザとのトラブルやプロレスラーからの指導依頼などあらゆるものが藤堂の肩にのしかかるのでありました。

    藤堂は空手はかなり強いのに、感覚は全くの一般人で優柔不断なところがあり恋人や後輩からやきもきされる事数知れず。でもそこが親しみを持って読めてとても楽しめました。

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    2016年03月15日
  • 刑事の骨

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    まさかまさかの展開に引き込まれて完読。
    人物の関連性が分かった時に、わくわく感が出てくる。
    初めて読んだ作家だったけど、なかなかおもしろかった!

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    2016年03月13日
  • 閃光

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    三億円事件をモチーフにした警察内部の暗闘を描いた小説です。定年寸前の刑事が、ある他殺体の名前を聞いて突如覚醒した。眠っていた事件が三十数年を経過し蠢き始めたのでありました。

    重厚なかみごたえ満点の刑事ドラマでした。かなり読むのに時間掛かりましたが、停滞する事なく引き込まれました。一つの事件が様々な人々の人生を一変させてしまうんですね。やはり犯罪は本の中だけが良いですね。

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    2016年02月25日
  • 帝の毒薬

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    2015/9 骨太な本ですね。戦争で日本軍が行った非人間的行為。ナチスを始めとして戦争という狂気の中では本当に恐ろしいことが平然と行われるのは小説とはいえども暗澹たる気持ちになる。

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    2015年09月20日
  • 罪と罰の果てに

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    永瀬氏らしい力作です。
    何と書いたらいいのか上手く言葉が見つからないですが、全編が緊張感に満ちた内容で、久しぶりに骨太の作品を読んだ気がしました。

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    2015年08月14日
  • カミカゼ

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    著者の作品の中では、一風変わった作風の作品。

    太平洋戦争の末期に零戦で空母エンタープライズに特攻を仕掛けた陣内武一は、何故か平成の世へとタイムスリップする。陣内が平成の世で知り合ったのはフリーターの田嶋慎太と出版プロデューサーの小泉綾…

    SFのような設定なのだが、違和感を感じることなく最後まで読める感動小説。

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    2015年08月14日