あらすじ
犯罪史上最高額6億円強奪事件発生!! しかし報道もされず、警察も動かず、襲撃された警備会社は翌日も通常営業――。東京の郊外で、警備会社からの現金6億円強奪に成功した翔太だったが、逃走中に何者かによって襲撃を受け、仲間が射殺され、現金も奪われてしまう。一夜明け、からくも逃げ切った翔太が目にしたニュースは、仲間の射殺事件だけで、現金強奪事件の報道はされないまま。ジャーナリストの級友の力を借り、真相を究明しようとする翔太たちの前に、FBI帰りの謎の男が現れる。そんな中、また新たな刺殺体が発見され……。翔太が手を出した「6億円」に隠された真実とは。闇社会と癒着した刑事、暗躍する新興犯罪集団、すべてを見届けると覚悟を決めた男と女。欲望と狂気が交錯する街で繰り広げられる超弩級のサスペンス長篇。――明日の太陽を拝めるのは誰だ!?――
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
永瀬隼介『ダークシティ』PHP研究所。
かなりハードな警察ミステリー小説。ストーリーは混みいっているが、なかなか面白かった。
かつての同級生が偶然に集うことになった6億円強奪事件…直樹と翔太が警備会社から強奪した6億円は謎の男たちに奪われ、直樹も殺害される。何とか逃走した翔太だったが、暴力団と謎の男たちに狙われるが…
Posted by ブクログ
警備会社からの6億円強奪事件。大事件なはずなのに一切報道されなかった。背後に絡む暴力団や半グレ、警察。巨大な利権をめぐり争う。
まず表紙の挿絵が昭和感すごいと思う。タイトルと挿絵なんとかすれば、もっと手に取る人いそう。内容はそれなりによく出来てて面白いし、シリアスだけどユーモアもあり良いと思う。
Posted by ブクログ
好きではない本、絶対に一生かかっても絶対に読まない本、嫌いな本を選んで最後まで歯を食いしばって読んでみました。そういったことも必要だと思ったから。
この本の、警察や、パチンコや、政治家やカジノの情報や、ヤクザ、そのやりとり、裏の事情のその見解に対しては、シンプルでいて、モノホンの情報だと思ったし、凄まじく、大変に楽しかったし、面白かった。
この、警察関係のこと、その汚職やら、それらの裏の事情に関しては、多分トップレベルに逸脱して精錬されてもいると思う。そこが凄まじく面白い。
ただ、小説としての展開と人物像は3流やら2流ぐらいにまで落ちる。
例えば、どれの登場人物も度胸が据わっている。最後も、度胸があって勇気を示すのだが、ここが、すごくありきたりだし、現実感を欠いている。
それに人物像の涼という女性は、あからさまに分析的で、知的で、度胸があって、勇気があって、ヤクザよりも極悪な集団に対しても、知恵をひけらかし、知的ぶるあたりは、さすがに、くだらないと思うし、現実感を欠いている。ご都合主義なのは仕方がないが、それが私にとっては面白くなかった。おそらく、作者の知恵をひけらかすのにうってつけなキャラだったので、女性にしなければならなかったことに、無理くり感があるし、非常に無理があり不快だった。
それに、すべての登場人物に、べらぼうに度胸と勇気があったり、最強のニュー極悪集団が、その女にたぶらかされる展開にも、現実感から、ありえなさの不快感に一気に興醒めしてしまう。
でも、これは、やはり、警察やヤクザのこと、カジノこと、政治家の裏の事情のことでその関係性と動きでスリリングになっているところは、凄まじく面白いと思った。本物でシンプルなわかりやすい説明には誰もが舌をまくと思う。
おそらくサスペンスの中に、人が変わるとゆう文学も取り入れようとしているところに一貫した強みがわかっていない不安定さがある。
Posted by ブクログ
ストーリーは面白かった。スケールは大きいし、大胆というかハチャメチャでテンポも良かった。ノリを楽しんだ。
でも登場人物がねぇ。チャラチャラしていた翔太が利発で頼もしくなっていたり、最初の方と最後の方では人格が大きく変わってるような気がする。世の中、きっかけがあって人の考えが変わるとか成長するっていうことはあるけど、登場人物みんながそれじゃぁズルいぞ!まるで別人じゃない・・・と思っていたら、最後の1,2ページで翔太と涼が「ひとは変わる」って言ってる。読者にツッコまれないように、先に言っておこうって?(笑)