永瀬隼介のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
以前は新作が出る度に読んでいたが、最近の作品は当たり外れが多く、久しぶりに永瀬作品を読んでみた。
もともとは他の方のレビューの評価が高かったことがきっかけだが、読んでみて納得。久々にこの作者さんのハードボイルドな感じが弾けていた。
2つの後悔のプロローグから始まる。この2つの後悔は本編にどう繋がっていくのか?
掴みから、ばっちり!と言う感じ。
妻を事故で亡くした元SPの小津は、警視庁OBの元でパチンコ店の総務の仕事をしていた。
そんな小津に以前SPを務めていた国会議員の息子の素行調査を依頼される。
そこには冒頭に出て来る、もう一つの「後悔」が絡んでおり…
作中に出て来る亡くなった妻を想うシーン -
Posted by ブクログ
ネタバレ内容(「BOOK」データベースより)
1993年、あと一歩のところで連続幼児殺人犯を取り逃がした不破と田村の同期コンビ。17年後、不破を訪ねてきた田村は、その夜に変死を遂げた。定年後も事件の捜査を続けていた田村の執念、そして刑事訴訟法改正の狭間で“公訴時効”の名の元に忘れ去られた被害者たちの無念を胸に、不破は真犯人に迫る!
事件の始まりの幼児たちの命が奪われていくくだりは読んでいて辛いと同時に、ぐいぐいと物語に引き込む力が物凄かったです。友情とも腐れ縁ともつかない元警察官2人のやり取りには胸を熱くさせられました。どういう風に展開して犯人に迫るんだろうと期待して読んでいました。かなりの力作だと -
Posted by ブクログ
好きではない本、絶対に一生かかっても絶対に読まない本、嫌いな本を選んで最後まで歯を食いしばって読んでみました。そういったことも必要だと思ったから。
この本の、警察や、パチンコや、政治家やカジノの情報や、ヤクザ、そのやりとり、裏の事情のその見解に対しては、シンプルでいて、モノホンの情報だと思ったし、凄まじく、大変に楽しかったし、面白かった。
この、警察関係のこと、その汚職やら、それらの裏の事情に関しては、多分トップレベルに逸脱して精錬されてもいると思う。そこが凄まじく面白い。
ただ、小説としての展開と人物像は3流やら2流ぐらいにまで落ちる。
例えば、どれの登場人物も度胸が据わっている。最後も