あらすじ
お前があの男の息子なのか――? 刑事と極道が「平成の刀狩り」に封じた過去が、時を超えて牙を剝く。
元警視庁刑事の藤原は二十年前、新宿署時代に「平成の刀狩り」で大量の銃器を摘発する大功績を挙げるも、女性関係で失脚したまま定年を迎えた。雨の夜、池袋の不動産会社で強盗殺人が発生、金庫からは一億円の現金が奪われる。容疑者は刑期を終えたばかりの昇龍会幹部・明石。二十年前の功績は、すべてこの明石の提供によるものだった。事件後、藤原の前に現れたのはかつての不倫相手で現・公安部係長の橘。彼女は藤原に「明石を始末しろ」と告げる……。一方、六本木のギャングチーム「ゼウス」に所属する南部は、バイオ燃料の研究者やエンジェル投資家とチームを組み、ベンチャービジネスでの成功を夢見ていた。児童養護施設出身で天涯孤独の南部は、「ゼウス」から足を洗うために大金が必要であった。だがある日、南部の目の前に藤原と名乗る男が現れ、顔も知らない父親の話を始める。その瞬間、刑事と極道が封じたパンドラの箱が開き、裏社会に血の嵐が巻き起こる。なぜ警察は明石の命を狙うのか? そして明石の真の目的とは――?
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
137最高にウイットに富んでいてしかもスピーディです。親子関係はちょっとややこしいけど、勧善懲悪っぽいのがすきっとするね。最後は我が身を振り返ってゾッとするけどね笑
Posted by ブクログ
最初から最後まで良かった。
読み進めるごとにスピード感が増し、ストーリーも予想に反する展開。
元ヤクザ、元刑事を中心に、登場人物たちのキャラも良く楽しめたエンタメハードボイルド作品でした。
オススメです!
Posted by ブクログ
暴力は嫌いだけど、それに屈しない胆力は羨ましいといつも思う。今さら身につけられないものなんで余計に。確かに輩は臆しない実行力で成功する一面もある。面白かった。
Posted by ブクログ
面白かった。他の方の感想もきいてみたいが、ちょいちょいとヒネリが入っていたことが最後にわかるのですが、そのひねりの必然性が私にはよくわからなかつた。そのひねりのために主人公の心情がわかりにくくなっているような、いないような。