【感想・ネタバレ】霧島から来た刑事~トーキョー・サバイブ~のレビュー

あらすじ

妻を亡くした鹿児島県警の元刑事・古賀正之の元に一本の電話が入る。亡き妻と「息子」と呼んできた元極道の若者だった。恋人が拉致されたという悲痛な訴えを聞き、古賀は単身東京へ乗り込むことに。しかし、古賀を待っていたのは、アウトローや問題づくめの宗教集団に、怪しい政治家の影――。慣れない東京で元刑事の不器用な「捜査」が始まる。“息子”の恋人を取り戻せるか。好評を博した『霧島から来た刑事』、待望の続編。

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Posted by ブクログ

永瀬隼介『霧島から来た刑事 トーキョー・サバイブ』光文社文庫 。

シリーズ書下ろし第2弾。

前作で古賀正之と共に大東京で息子のために大活躍した妻の慶子は残念ながら5ヶ月前に亡くなってしまったという設定である。そして、今回も冒頭から正之の鹿児島弁が容赦無く飛び出すのだが、妻の慶子が居ないのためか虚しさを感じる。

今回は、半グレ、新興宗教団体、ホスト、トー横、大久保公園の立ちんぼ、ネグレクトなど最近の日本の暗部や世相を沢山描いているが、少し詰め込み過ぎで、的が絞れていないようなストーリーだった。それでも前作ほどではないが、端々で人間の温かさが伝わる良い小説に仕上がっている。


ある日、妻の慶子を亡くした64歳の鹿児島県警の元刑事・古賀正之に電話が入る。その電話は、正之が後見人的立場で面倒を見てきた元極道の滝川光次郎からで、恋人のキャバ嬢・浅野弥生が何者かに拉致されたという内容だった。

正之は単身東京へ向かい、光次郎が怪しいと睨んだ半グレグループのアジトに乗り込むが、半グレ共に鉄パイプで殴られ、危機的状況に陥る。間一髪、光次郎が恥を忍んで何とか頼み込み、救出に駆け付けた光次郎の兄貴分で元武闘派極道の朝倉義勝に助けられるが、そこに弥生の姿は無かった。

頭に10針を縫う傷を負いながら、光次郎のために弥生の行方を探す正之は伝手を使って半ば強引に情報を集め、弥生の母親が新興宗教団体と関わっていることを知る。果たして、正之は光次郎のために弥生を救い出すことが出来るのか。

本体価格780円
★★★★

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2024年03月28日

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