山本幸久のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレなんやろ?俺ってそんなに堅物やったっけ?
主人公美晴さんの人騒がせな行動がイチイチ勘に触って楽しめない。ノンフィクションだし、作者も主人公の破天荒な行動と、それに振り回される一家のドタバタ騒動を笑って欲しい趣旨で書いてるのが読んでて分かるのに、のんきに笑えない自分がちょっとイヤになりつつ、読み進めていって気がついた。
そう言えば、スマホはおろか、携帯やPCが出てこない。デンスケってひょっとして。病院でタバコ?そう、この話は1980年代前半ぐらいを舞台にした物語だったのである。
舞台が1980年代くらいだと思って読むと、主人公美晴さんの行動がそんなに勘に触らない。「かなん姉ちゃんやなぁ」とは思うが、そのかなん姉ちゃんに振り回される周りの行動に笑いがこみあげてくる。作者の意図にぴったりはまれたわけである。
舞台設定を勘違いすることは良くあるし、自分の意識下で修正をかけることも慣れているが、こうまで印象が変わる小説も珍しい。勿論そこには作者の技巧もあるんだろうけど、一番思ったのは「21世紀になって便利になった分、余裕がなくなってるなぁ」ってこと。
当時は27歳の女性が結婚もせずに実家でバイト暮らししてるのは、世間体が悪かったかもしれないけど、少々破天荒で感情的な人物(主人公だけでなく登場人物全員に関して)を地域で許容できるゆとりってものがあったんじゃないかと思う。最近では結婚とか男女差みたいなところでは進歩しているのかも知れないけど、家族や地域や学校と行った、当時かろうじて機能していた防衛線は破たんしていて、ちょっと場違いなことをすると、ネットやリアルで炎上だのヘイトだのと、大きな世間を敵に回してたたかれてしまう。
何もかもを昔に戻せばいいってわけじゃないだろうけど、俺たちがあこがれた21世紀の未来社会って、ドラえもん的な平和なものじゃなく、オーウェル的な窮屈なものに向かってる部分もあるんだろうなぁと、なんだか物語の本筋と違うところが妙に気になってしまった。 -
Posted by ブクログ
働く女性アンソロジー。
日明恩さんを目当てに。
119にかけて最初に取ってくれる所。
いたずらも多い中、こうして頑張ってくれている人達は
本当に神経すり減らしているのだな、と。
確かに現場の緊迫感はないものの
それを判断する、大事な場所。
ベビーッシッターも、かなり信頼がなければ
やりづらい仕事です。
しかしそんな仕事内容よりも、友人の方が
非常に気になる話でした。
ドラマチックに演出…悲劇のヒロインならぬ
ドラマにどっぷりな感じの人。
迷惑がかからなければ別に、ですが
これは確実に迷惑被ってます。
そして最年長ヒロインw
世間をしらなくても、自分の世界を知っていれば
それだけで十分です。
生きて行く勇気と知恵さえあれば、大丈夫。
という前に、やはり日頃の運動…とか
己の生活を振り返ってしまいました…w -
Posted by ブクログ
働く女性をテーマにした短編集、全6編。
・原田マハ「ヴィーナスの誕生」
→美術品輸送・展示スタッフ。元美大生。
・日明恩「心晴日和」
→災害緊急情報センター通信員。
消防士として現場でホースを握りたかったのに、119の電話を受け付ける係に任命され、内心不服だったのだが……。
・森谷明子「ラブ・ミーテンダー」
→未婚ベビーシッター。かつては、体操選手としてオリンピックを目指す中学生だった
・山本幸久「クール」
→89歳、ひなびた田舎でひとり働く農家。
・吉永南央「シンプル・マインド」
→イベント会社契約社員。40代未婚。元バンドの人気者
・伊坂幸太郎「彗星さんたち」
→新幹線清掃スタッフ。内気なシングルマザー
個人的には「心晴日和」と「クール」が気に入った。