山本幸久のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ山本幸久さんの書く女性はいやみがないんですね。
他の小説だったら、すごく嫌なキャラだろうなって立ち位置の人でも、
不思議と憎めないところがあったりする。
今回のお話は、フリーの宣伝ウーマン・藍子を軸にした
男と女の愛憎劇オムニバス。
一応軸は藍子なんだけど、オムニバス形式なので、
話ごとにヒロインは変わっていくわけで、
話が変わると、今度は藍子の恋敵の女性とか、
藍子を慕う男なんかの視点で物語が展開していく。
藍子の側からだけみたら、恋敵の嫌な女かもしれないけど、
彼女たちにも彼女たちの事情があるわけで。
というか、読んだあと、どっちかというと、恋敵の真紀や八重の方に
共感を覚えてしまいましたですね。
彼女たちの方が、どっちかというと実はまっとうで、
藍子の方が、なんというかちょっとはなにつくとこがある女だって感じになってて。
山本さんは、こうやって視点を変えて、主人公を変えて
同じ世界で物語を展開していくのが得意技なんだが、
そのおかげで、登場する人たちそれぞれの気持ちがよくわかるお話でした。
タイトルからして、もっと女の怖さとか恨みつらみの出る話かなと
心配してたんだけど、そんなにいとこはなかったです。
まちがいなく「こりゃ敵同士の話だわ」ってのはあったけどね。
文庫版は新作が1本追加されています。
そして、山本さんのファンだったら、絶対嬉しいあのコンビが登場します。
彼女たちがどうしてるかがわかりますよ。
全て