嶽本野ばらのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ私が今まで読んだ嶽本野ばら作品の中では、比較的グロテスク色の強い作品であった。
9割9分を読み終えるまではのめり込んで読み続けていた。
嶽本野ばらと言えば私の中では”切ない恋愛”が多いので、そういうものを期待していたのだが、意外とあっさりと終わってしまって、あら物足りないと。
私が勝手に期待していた展開が”切ない恋愛”であったから評価が下がっただけで、ストーリーはとても面白かった。
絶世の美女と奇病、そして、許されぬ恋。
グロテスクさでは乙一ほどではないが、それなりにエグいかなぁと。
この物語に続編があるのならば、ぜひ”切ない恋愛”を期待したいところ。 -
Posted by ブクログ
尼崎も下妻と同じくらいに馬鹿にされましたね。
下妻も尼崎も、ど田舎ということで描かれているんだけれども、
それは、東京(ないし大阪神戸)の圏内にあるど田舎、
であって、都心から近いのに、こんなに田舎で、文化的にタイムラグがあって、というおかしさなんです。
これが、たとえば、東北の山奥には、下妻なんぞよりも遥かに果てしなく田んぼが広がっているけど、多分この物語は成立しないでしょう。
そのへんの、典型的な「茨城の田舎者」の本質をちゃんと掴んでる辺りがすごいですね。
<追補>
その後、下妻も着実に進化。
電車で都内まで2時間半だったのが、今ではTXの開業により1時間強まで短縮。 -
Posted by ブクログ
野ばらちゃんのエッセイすきー(*´∀`*)
しかし、ハードカバー発売のときから知ってはいたものの、まず題名からして私にはハードルがあまりに高く、手に取ることが出来なかった。
最近になって、恋愛要素のために名著を遠ざける癖がもったいなく感じたため、まぁつまり、要は、勉強のために読む気になったんだ。
野ばらちゃんは恋愛ができる人だとは知っていたし、この本でもまさに恋愛や恋愛観がはっきりと書かれている。
もちろん。恋愛の国のアリスだもの。
でもこの中で野ばらちゃんが語る恋は、私を傷つけなかった。
それどころか野ばらちゃんは恋愛を語りながら、恋愛至上主義と主張しながら、恋愛できない私を認めてくれた