嶽本野ばらのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
余命一週間、自分らしく生きたいという彼女と、彼女の望みを叶えようと支える彼氏の純愛小説。
恋人が死んじゃうお話はいかにも泣かせる展開であまり好きではないなぁ、と思ってたんだけど、これは泣きながら読んだ。私が歳を取って感じ方が変わったのかこの小説の力なのか。
彼女の両親が何度も登場して、親として娘の死に向き合う様子が描かれているのが涙腺を刺激したのかも。
あとは2人がとにかく素敵で、可愛らしいカップルだなと感じたのも良かった。
学校の先生に理解ありすぎだし両親も覚悟決まりすぎではあるんだけど、小説だからいいんだ。それで物語が美しくなってるから。
嶽本野ばら作品を初めて読んだので、作中でのファッ -
Posted by ブクログ
「ミシン」続編。パンクバンドのギタリストが、突然の交通事故で亡くなる。ボーカルの美心は、彼の父親の愛人の娘、異母兄妹だった。二人は、同居して疑似家族のようだった。兄の死を受け入れられない美心は、ライブの最後にギターで撲殺して欲しいと頼むが、結局死にきれず、再びバンド活動。
続編は、パンクバンドのライブが中心になっている。ライブ経験はないけど、たぶん臨場感があるのだと思う。熱狂的なライブの最中に、デビュー当時からのファンが病死して、再び、責任を感じたバンドは行き先を見失っていく。
復活ライブで、美心は兄の歌と共に精神的にも復活していく。
社会や時代や大人に反抗し続ける少女のカッコいい生き様。 -
Posted by ブクログ
明治に誕生し、大正から昭和初期、古屋信子さんを中心とした少女小説系の雑誌が人気を博していたそうです。第二次世界大戦で、出版界から姿を消していましたが、戦後、荒廃した日本の少女達の為、少女は少女らしくロマンチックにと、ジュニアそれいゆが創刊されます。残念ながら、さすがにその世代ではなく、この後、その流れの「小説ジュニア」を愛読していました。(早熟系小学生だったわ。)
その少女文化の継承者として、乙女のカリスマと言われているらしい野ばらさん。初読です。
文章が、ちょっと懐かしいお嬢様風。悪くない。
「世界の終わりという名の雑貨店」ではvivienneWestwoodの洋服を着た、顔に痣を持つ少女と