太田肇のレビュー一覧

  • 「承認欲求」の呪縛(新潮新書)

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    ネタバレ

    承認欲求がいかに人間にとって強力な欲求であるかを改めて認識した。
    承認欲求のプレッシャーを軽減するための方策が具体的に示されているが自分が共感したのは『勝つ』ことよりも『楽しむ』ことを追求するという一例。勝負の世界では甘い考えかたかもしれないが、自分にとってはヒントになった。
    あとは承認欲求丸出しのみっともない人間にならないよう気をつけること。褒めて欲しいための自慢エピソードや、そのエピソードに持っていくために自分で前振りしてみたりなんてほんとに恥ずかしい。(今までしてたかも。。。)

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    2021年02月07日
  • 「承認欲求」の呪縛(新潮新書)

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    どちらかと言うと、認められた人がそれを失うことを恐れて縛られるという意味の「呪縛」。まだ認めてもらえていない、認められたいと思ってしまっている今の自分のニーズにはイマイチ合わなかった。

    「呪縛」とは、恥、面子、意地、責任感、使命感などなどに置き換えられる。呪縛の強さとは、(本人が認知した期待ー自己効力感)×問題の重要性。受験エリートは自分の期待を下げられないというロジックは刺さる。

    個人でできる打開策としては、大きな志を抱く、別の世界を持つなどが挙げられている。

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    2021年02月06日
  • 「承認欲求」の呪縛(新潮新書)

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    承認欲求のプラス面とマイナス面、マイナス面として企業や行政の不祥事、過労自殺にいじめやパワハラ等の背景にある承認欲求に関して日本の風土病として述べられている。
    承認はやる気、自信、人間関係や報酬と多くのものを得ることができる代わりに、認められなければならないという状態になると、承認欲求の呪縛となる。認知された期待と自己効力感のギャップが大きいとき、期待の多きさを実感している一方で、それに応えられる自信がないときに陥る。

    日本の組織では組織内で認められることが全てになりやすいことが、承認欲求の呪縛に繋がりやすい。
    解決策は1つの組織に固執しない、大きい目標をもって目の前の期待を下げる、自己効力

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    2019年11月07日
  • 「承認欲求」の呪縛(新潮新書)

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    承認欲求の負の側面に着目した本書。
    自分が気にしないといけないのは、承認欲求を求めすぎ自分で自分を認めること。
    一つの組織に依存するのではなく、居場所を幾つ持つこと。
    一つの目標だけに固執しない。
    他者に対して気にしないといけないのは、ただ褒めるだけでは意味がないこと。
    きちんと基準を決めて承認し成果に報いること。

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    2019年09月28日
  • 社員が「よく辞める」会社は成長する!

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    刺激的なタイトルの割には内容が浅い印象。
    雇用される側の目線中心であり、企業側の考え方の検証が薄い。
    いずれにせよ、「キャリアデザイン」「やりたいこと」「人生の目標」の重要性を説いている。

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    2019年09月23日
  • 「ネコ型」人間の時代

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    一読の価値あり。
    承認欲求の呪縛の著者がこんな本も書いているなんて。あっという間に書いたのかもしれないけどよくこのテーマで1冊の本に仕上がったなと思ってしまう。日本は学校教育も会社もイヌ型。フランスでは幼稚園の頃から自主性を重んじるネコ型。英語教育を受けるかどうかも自分で選択でき、子供は自分で選んだものに生き生きと取り組む。「ヒトを見たらネコと思え」など切り口も面白いが、著者が単純に、飼っているネコに敬服しているのがほほえましい。

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    2019年09月21日
  • 「承認欲求」の呪縛(新潮新書)

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    評価されたいという気持ち、承認欲求は自分にもかなり思い当たった。海外だったら部下を褒めたらすぐに昇給を要求される、ある意味ドライで相手からの承認欲求だけで満足しない。ただ褒めて働かせるのは承認欲求の搾取。活躍した社員を表彰し報酬金を与えると、そのプレッシャーで表彰者が翌年には辞める会社。。子供が自殺するのは家庭では元気なお兄ちゃん、お姉ちゃんが学校でいじめられているという自分の評価が180度変わることに耐えられないから、など承認欲求というテーマでいろいろ考えるのが新発見で納得。しかし、高橋まつりさんの自殺まで承認欲求でくくるのはさすがに疑問。明らかに過労だったし、鬱状態だったので承認欲求のプレ

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    2019年09月03日
  • 認められる力 会社で成功する理論と実践

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    「どうすれば認められるか」がテーマの本。
    【「見せかけの勤勉」の正体】のほうがインパクトがあり、よかった。

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    2019年08月12日
  • 「承認欲求」の呪縛(新潮新書)

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    ネタバレ

    なんともしんどい話。承認が欲しいから無理する、不祥事の自殺は、組織内での承認を失うから、というのは非常に説得力がある。相対化するのって難しいが、必要なんだな。

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    2019年07月28日
  • がんばると迷惑な人

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    日本の労働問題として、昔ながらの「他社より倍働け!他人より倍働け!」は現在は通用しないという提言。農業〜工業の時代までは働いた分、報われる法則があったが、IT化された現代では、ただ頑張ればよい、というものではない。かえって無駄な動きや、同僚に悪影響を与えてしまったりなど、いいことはない。頑張った分、評価されるという時代はもはや終わっている。賛否両論あるだろうが、太田さんには今後も注目していきたい。

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    2019年06月27日
  • 「承認欲求」の呪縛(新潮新書)

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    これまでの著書の方が面白かった。


     モチベーションは大きく分けて二種類ある。一つはお金やモノ、役職ポストなど、外から与えられる報酬によって引き出されるものであり、「外発的モチベーション」という。もう一つは仕事そのものが楽しいとか挑戦心をかき立てるとかいうように、仕事の内側からわいてくるものであり、「内発的モチベーション」と呼ばれる。

     名著『夜と霧』の著者であり、精神科医、哲学者でもあるV・E・フランクルは、人間存在の意味を追求する「ロゴセラピー」を説き、関連してこう述べている。「恐怖症と強迫神経症の病因が、少なくともその一部は、患者がそれから逃れようとしたり、それと戦おうとすることによ

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    2019年04月26日
  • 承認欲求 「認められたい」をどう活かすか?

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    先日、某社のセミナーに参加した。テーマは「ほめる」「認める」を仕組化する最新のモチベーション戦略。プレゼンの中で、著者が紹介されていたので、興味を持って読んだ。最近、有名中学等の説明会で教育方針等をよく聞くのだが、「承認」という言葉こそ使わないが、自立・自律を目指すには、それが一番重要だという印象である。その割には、本書にもあるとおり、日本人は、承認するのが苦手である。ここにビジネスチャンスがありそうだ。実際、シンクスマイルという会社のHooopという仕組みは秀逸である。

    以下、あとがきより。
     <表の承認>より<裏の承認>、また<長期の承認>より<短期の承認>に偏ったわが国の組織・社会風土

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    2021年08月08日
  • 「ネコ型」人間の時代

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    ネタバレ

    雪道を歩くふとましいネコの写真(後に岩合氏の手によるものと知る)の帯が目に留まり、
    自分の会社でも、やれAIだのRPAだのという機運が非常に高まっており、”これからの私たちの仕事はどうなっていくんだろう”と思っていた矢先だったので、
    購入してみました。

    以下、印象的だったところ。
    ・メンター制度の副産物。「メンター自身は間違いなく成長した」(p.17)
    ・「彼らはただ自発的、積極的なだけではない。けっして他人に迷惑をかけたり、周囲と軋轢を生んだりしない。(中略)その意味でも彼らは『ネコ型』なのだ」(p.107)
    ・「生産性にしても国際競争力にしても一九九○年代の半ばに日本の地位が急落し、その

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    2018年07月16日
  • なぜ日本企業は勝てなくなったのか―個を活かす「分化」の組織論―(新潮選書)

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    日本人は個人と組織が未分化なため、パワハラやエンゲージメント低下、不祥事の蔓延などの病理の源になっているとのご指摘。読み手を非常にもやもやさせる、よい観点。大枠の主張には同意。
    ただ、なぜ日本だけに集団的無責任がはびこるのか。歴史や文化の掘り下げがなく、消化不良。日本人は個として独立していない、分化すべきだ、だけでは処方箋にならない。

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    2018年03月21日
  • なぜ日本企業は勝てなくなったのか―個を活かす「分化」の組織論―(新潮選書)

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    企業不祥事がなぜ繰り返されるのか、日本企業の深層に残っているものを分析している。そして、これからは会社からの独立性を高める「分化」が重要であると論じている。従業員の会社への帰属意識調査の中で、「この会社でずっと働きたい」という回答は少なく、「変わりたいと思うことはあるが、このまま働き続けることになるであろう」という回答が多数なことなど興味深い指摘も多い。

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    2018年01月24日
  • ムダな仕事が多い職場

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    ポスト工業社会において、工業社会の成功モデルをホワイトワーカー業務にも適用していることの間違いについての指摘が参考になった。また、人事のマイクロマネジメントと間違ったおもてなし・過剰サービスもムダな仕事を増やしていることも分かった。

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    2017年10月30日
  • 個人を幸福にしない日本の組織

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    これからの組織は、人々を囲い込んで管理しようとするのではなく、人々に場を提供し活動を支援することに注力すべきである。規制緩和が進まないのは、扇動型リーダーによるアジテーションや、パラサイト組織人による抵抗だけでなく、時代の変化に対する本質が理解されていないから。

    かつては有効だった日本の組織が、今の時代ではむしろ足を引っ張る存在になってきていることがよくわかりました。会社は福祉や生活の場ではなく、目的集団だったのです。

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    2017年07月16日
  • 公務員革命 ──彼らの〈やる気〉が地域社会を変える

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    アンダーマイニング効果。パズルを解くごとに1ドル与えられるのと、何も与えられないのとでは休憩時間中、与えられない人の方がパズルをする。それは目的がお金になってしまうから。
    ワークショップの募集の時も同じな気がする。その後のことを考えるとお金は払わない方が続くのではないか。
    一部の人しか参加しないというが、まちは一部の人の頑張りで成り立っているもので、そのような芽を発掘するという点で良いと思う。

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    2017年05月12日
  • 個人を幸福にしない日本の組織

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    組織論の学者さんが、システム視点ではなく個人視点で日本の様々な組織構造を論じた書でした。
    その人の個性を最大限尊重しつつも、機会の平等を担保した社会構造への変革が必要であるというのが、著者の主張でしょうか。
    組織管理の強化が、かえって不祥事の抑止にはつながらないという章の論は、たいへん参考になりました。意識・技術面での個人の自律性の強化は、非常に大事です。
    ただし、本書の全体的な訴求点として、個性の重視と機会の平等が混在且つ背反的に感じたので、どちらか1つの主張にまとめて下されば、さらに理解が進んだのではないかと感じました。そういう意味では、システム視点での思考もほしかったです。

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    2017年05月07日
  • 日本人ビジネスマン 「見せかけの勤勉」の正体 なぜ成果主義は失敗したか

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    この人の著作の評価は難しい。議論のベースが単なる伝聞や根拠の曖昧なアンケート、著者の憶測ばかりで、はっきり言って前半は読む価値なしだ。かといって言っていることがデタラメかと言うとそうでもなく、結構本質を突いた分析になっている。目標管理制度が日本人ワーカーの自発的なモチベーションを奪ったのは間違いないと信じるが、背後にある隠れた原因の一つとして過剰な管理とやる気第一主義があるとの説明は非常に説得力がある。恐らくそれは日本人の気質とか文化から来る根元的なものであり、最も目標管理に向かない国民性なのかも知れない。人事考課も3段階、しかもほとんどは中位評価で良いと言う提案も良い。以前会社が外資系だった

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    2016年11月23日