太田肇のレビュー一覧

  • 日本型組織のドミノ崩壊はなぜ始まったか

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    長年「組織論」「日本人論」を研究されて来た方(大学教授)の著書であり、日本の多くの組織における変容についての考察は私自身の仕事柄一読に値しました。

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    2025年03月24日
  • 個人を幸福にしない日本の組織

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     題名にあるような「組織」として、頭に浮かんだのは「フジテレビ」だった。
     
     著者は「組織論」を専門とする大学教授。昔ながらの「日本の組織」の限界を解いている。ここも失われた30年なのだろう。高度成長に成功した旧来の「組織」が限界を迎えている。

     労働生産性が諸外国に比べて低いこと、また給与がほとんど上がっていないことも、個人を尊重しない「組織」に関係があるのだろう。

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    2025年01月20日
  • 日本人の承認欲求―テレワークがさらした深層―(新潮新書)

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    テレワークで働き方が変わったが日本人の承認欲求は変わらない。世代に関係なく誰にでもある「承認欲求」を定量的に示すことは難しいが、統計データや調査資料を基に「日本人の承認欲求」について、それがどんなもので、どういった時に生じて、誰に対してどこでどうアピールするのか、また、不足するとどうなるのか等を論じている。

    テレワークのメリットとして「通勤時間をなくせる」「どこでも作業できる」「集中できる」「(コロナ禍での接触や職場で嫌いな上司など)人とむやみに接触しないで済む」「服装にこだわらなくてよい」「ちょっとした家のことが出来てしまう」等があげられる。
    しかしながら、人の本質として社会的に認められた

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    2025年01月19日
  • お金より名誉のモチベーション論 <承認欲求>を刺激して人を動かす

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    なかなか面白った。人は金銭の為に働くのではなく承認を求めている承認人(ホモ・リスペクタス)。肝心なのは承認の多元化(名誉の分かち合い)を取り入れる事。日本人には表の承認と裏の承認がある。表面的に安易に褒めると妬み、嫉みを生んで「出る杭は打たれる」状態になってしまうので、控えめな日本人は裏の承認で動いてる。これをくすぐってやるにも承認を外部に求めたりしてあげるのが大事と。

    「リーダーの仕事は、部下を売り出すこと」はとても共感できる。インフラ型リーダー。俺についてこい的なカリスマ型リーダーではなく、部下を「役者」や「選手」のように売り出しサポートできるリーダーこそ求められると。今時の言葉で言うと

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    2024年12月25日
  • 「承認欲求」の呪縛(新潮新書)

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    タイトルの通り承認欲求に関する本。うまく向き合っていくために。

    メモ
    ・パッキングより販売員の方が不満が少ない。客から日常的に承認を得ているので。
    ・認められるために本能的にリスクを冒す
    ・承認欲求をコントロールできない場合がおそろしい

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    2024年09月19日
  • 何もしないほうが得な日本 社会に広がる「消極的利己主義」の構造

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     同僚が貸してくれた本。著者は、同志社大学政策学部教授で、組織研究が専門の方。
     企業や学校や町内会などで、率先して動こうとする人が減っている背景には、イジメ問題が起きた学校の校長が「うちの学校にイジメはない」と言い切るような、根拠のない楽観主義と、それに基づいた素朴な全体主義による組織の運営体制がある。全体と個の対立など存在しない、という建前のもとでは、役割を求められることは負担ととらえられ、何もしないほうが得という態度になりやすい。それは一見消極的な態度だが、実際には自らの利益のために他者を攻撃するような激しい態度と、利己的という点では同じことである。しかし、そういう態度を個々人がとるよう

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    2024年08月13日
  • お金より名誉のモチベーション論 <承認欲求>を刺激して人を動かす

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    ネタバレ

    ビフォー
    人の承認欲求を満たす側になるために、以前読んだ「頭のいい人が話す前に考えていること」でも登場した本書を読んでみようと思った。

    気づき
    承認には2タイプあり、表の承認と裏の承認がある。表の承認は成果や功績による自尊心を高めるものであり、裏の承認は妬み嫉みをされないように振る舞うという、消極的なものであった。特に日本は裏の承認の影響が大きいとされ、確かに実感することがあった。また、その裏の承認で損しない立ち回りを世渡り上手とかいうのかなとも感じた。
    また、報酬などの外的要因が面白みなどの内的動機づけを奪う点にも納得がいった。幼い頃いつしかご褒美のために習い事を頑張っていた記憶が呼び起こ

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    2024年08月13日
  • 「承認欲求」の呪縛(新潮新書)

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    承認欲求って、認められる為に努力し、モチベーションとなり、さらなる高みを目指すようなプラスのイメージを持っていた。だから褒める事=いい事だと思っていた。
    しかしこれがマイナスに働いてしまうと、自殺やうつ、過度なプレッシャーからの不祥事などに繋がるという著者の分析が目から鱗だった。

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    2024年08月10日
  • 「承認欲求」の呪縛(新潮新書)

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    承認欲求はかなりめんどくさいな。
    私にももちろんある。
    認められたいが、認められたら今度はその評価がなくならないように気にしてしんどくなる。

    私事ではありますが、この4月で比較的早くして係長に昇任し、嬉しいものの、それと同時に係長はこうあるべきだとか、係長としての見られかたとかが気になることがありそれは多少はプレッシャーとなっている。
    他人は思ったより自分のことを気にしてないだとか、自分は自分だとか、他者が自分のことを評価するのは他者の課題だから自分が気にすることではないだとかいうことを言い聞かせて日々過ごしている。

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    2024年06月26日
  • 何もしないほうが得な日本 社会に広がる「消極的利己主義」の構造

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    何回か出てきたエピソード

    著者が働く大学で、
    大学生の少人数クラスに、
    留学生や帰国子女が2、3人入っていると、
    彼ら彼女らは臆せず自由に発言し続けるので、
    他の学生も次々と発言をするようになる。
    空気が変わる。

    という話が、リアルでいちばん面白く感じた。
    そうでない場合、
    最初に学生が自分の意見を主張したり、
    ウケをねらったた発言をすると、
    教室がシラッとした空気になり、
    沈黙のクラスができる。
    だそうで、こちらが典型的だそうです。

    しくみや、一人一人の考え方や態度や能力を変えるのは難しそうだなあと思いますが、
    もう少し本気で多様性を受け入れてみることなら、
    できるのではないかと思いま

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    2024年05月19日
  • 何もしないほうが得な日本 社会に広がる「消極的利己主義」の構造

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    企業経営者、政治家、社会学者はチャレンジ・挑戦が必要であり、イノベーションなくして未来なしという。しかし、声高に言われ続けているが我々の社会は皆が新しいことにチャレンジしている社会だろうか?そういう問いに一定の見方を示してくれる本でなかなかよかった。「見せかけの勤勉」、「忠誠の演技」、「働かないおじさん」、「受験勉強以外に意欲を示さない受験生」、「地域活動に後ろ向きな住民」などは日本に蔓延する消極的利己主義が生み出しているという。ただ、個人が問題なのではない。社会の仕組みがそうさせている。それはその通りだと思った。

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    2024年04月04日
  • 「自営型」で働く時代――ジョブ型雇用はもう古い!

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    【決定権のある個人】
    プログラマー、デザイナー、スポーツ選手、芸能人、タクシードライバー、ホステス、ホスト、風俗嬢など組織に所属しながらも自営型で働いている人は多数います。

    わたし自身は完全に雇用型で働いており、決定権の無さに悩んでいます。最終的な決定権はTOPにしかありません。さらに、本来の業務以外で組織をうまく運営していくための間接的な業務が労働時間の半分を占めています。
    これでは会社に対する従業員のエンゲージメントが上がるはずはありません。

    雇用契約では会社側が各種保険、納税、年金、終身雇用(一応)などいろいろな面倒をみてくれます。さらに、ご飯代、旅費、パソコン、携帯なども支給してく

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    2024年03月31日
  • 「ネコ型」人間の時代

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    研修で紹介されて手に取りました。
    ちょうど、人を育てることに悩んでいて、イヌ型で管理を考えていたのですが、ネコ型の考えを知って、やってみようと思いました。
    私はネコを飼っています。イヌよりネコの方が関わりやすいです。私の性格的な特性もあるので、人と接するのはネコ型の方が相性がいいのかもしれません。

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    2023年07月29日
  • 個人を幸福にしない日本の組織

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    組織に不満があるものは読んでほしい。
    家族、会社、町内会、PTA、地方、国、様々な組織が存在するが、日本の組織の悪しき考えが書かれている。
    私も、会社という組織に属するものとして、日頃思うことがあった。
    確かに日本の組織は、個々の権限を取り上げ、責任感のない者たちの権限に管理され、どこか不明瞭な状態がまん延してる。
    では組織を改善するには、どのようにすればよいか?
    気になる方はみてほしい。


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    2023年06月23日
  • 何もしないほうが得な日本 社会に広がる「消極的利己主義」の構造

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    表題のインパクトに比較すると内容は知っていた内容が多かったような印象

    出る杭にそもそもなりたくないという無気力層が多いとなると日本も危うですね

    その一方で徐々に起業する人も増えている。この2つを分けるのは何か?素養?強烈な体験?

    出る杭を奨励するインセンティブを電気の節約要請とピーク料金で説明しているが、モチベーションは金銭的損得では動かないことは心理学的に実証済みでは?より精神的な損得としての制度設計が必要と感じた。

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    2023年05月17日
  • 同調圧力の正体

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    題名の通り同調圧力について書いてある本。

    職場で同調圧力について感じる事が度々あったので読んでみました。同調圧力について、疑問に感じながらもついつい屈してしまう事がありました。

    同調圧力について気付いたこと
    ・利点もある→民衆自らが規律を守りやすくなる。
    ・同調圧力が生まれた原因は色々ある→終身雇用制度、学校、近所、狭い人間関係等
    ・昭和の時代までは同調圧力が良かった→平成からIT化、女性の社会進出、終身雇用制度の崩壊等で同調圧力はそぐわなくなってきたにも関わらず、相変わらず残り続けている
    ・様々な対策が取られてはいるが、結局別の問題が発生したりで、同調圧力をなくすことは難しい

    同調圧力

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    2023年01月10日
  • 「承認欲求」の呪縛(新潮新書)

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    承認欲求の問題点と解決法について淡々と論が進む。まあ、そうなんだろうなあと思う程度。体系的にまとまってはいないので、承認欲求についてそういう面もあるんだろうな、で終わる。悪くはないが、目新しさや新たな気づきもないかな。

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    2022年11月12日
  • 「承認欲求」の呪縛(新潮新書)

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    自信が身を置く環境での承認欲求が時として犯罪につながる。
    承認欲求を満たすはずの誉める、という行為の隠れたリスクや自己効力感を高める方法など、よく整理されて述べられている。

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    2022年07月26日
  • 「承認欲求」の呪縛(新潮新書)

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    基本、人を相手にした仕事をしてきたので、「ありがとう」と言われたときはうれしくなり、またがんばろうと思える。反対に(アンケートなどで)批判されるとやる気をなくす。
    これって承認欲求?と思い、読んでみました。

    最初に
    「承認欲求は本来、人間の正常な欲求の一つである。(中略)承認欲求があるからこそ人間は努力するし、健全に成長していくといっても過言ではない。また、ほかの人と協力したり、助け合ったりする動機も承認欲求から生まれることが多い。」
    とあり、著者は承認欲求そのものを否定しているのではない、とわかりました。

    「ほめる」と「認める」の違い、など、なるほど、と思う点も多かったです。

    仕事につ

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    2022年06月12日
  • 「承認欲求」の呪縛(新潮新書)

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    ネタバレ

    承認によって得られたプラスの効果が、あるきっかけでそのままマイナスに転化していくのだ。まさに「山高ければ谷深し」である。

    (社内表彰で)500万という高額の賞金を受け取った営業社員〜(中略)「これからもっと頑張ります」〜(中略)「違うよ。君の過去に感謝したいだけなんだ。将来の貢献を期待して表彰したのではない」〜(中略)
    →承認欲求の呪縛の要素のうち、「期待を下げる」についての一コマ。ありがちすぎて、考えさせられる。

    承認欲求により不正も隠蔽も引き起こされる。
    それがら今の日本企業のメンバーシップ型だとなおさら起こると言う。専門性を持たない代わりにさまざまな業務をするため、自己効力感が低いこ

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    2022年04月16日