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SNSで「いいね!」をもらうことに全身全霊を傾けてしまう人がいる。職場で表彰されたために「もっとがんばらねば」と力んでしまい、心身を蝕(むしば)む人がいる。エリートであるがゆえにプレッシャーを感じて、身を滅ぼした人もいる……すべての原因は「承認欲求」の呪縛だった。誰しもがもつ欲求の本質を深く探り、上手にコントロールする画期的な方法を示す。人間関係の向上や組織での成果アップに変換するヒントが詰まった一冊。
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Posted by ブクログ
SNSが発達したことの弊害ともいえる承認欲求が、現代の日本の問題としてどう顕在化しているのか? 具体的な事例に基づいて理解し、承認欲求を求めるものたちの心理感を理解できました。
承認欲求が満たされれば、逆にその面での危険やリスクを伴うということがよく書かれたものです。 社会的地位が高い人でも、1つのミスで自殺に追い込まれるなんて言うことがあるそうです。
p.48 ストレートに表現したら顰蹙を買うことがわかっているので、わざわざ迂回する戦略をとり、認められようとしている。それだけ、他者から認められることへの執着が強いからである。 p.74 彼はその道の大家である師匠に「いつまでたっても社会的に評価してもらえない」とこぼした。すると師匠は「実力が...続きを読むあっても評価されないのは幸せだ。私のように実力以上に評価されるのはどれだけ苦しいか」と答えたそうだ。 たしかに私の周りを見渡しても、なかなか認められないと嘆く人は何人かいるが、実際に多少なりとも認められた人を思い浮かべてみると、その人が幸せな人生を送っているかといえば、必ずしもそうではないようにみえる。 → 過小評価されている方が気楽なので幸せなんだな。 p.91 主観的価値と客観的価値のギャップに目をつけて利益を得るのがビジネスである。いわゆる「やりがい搾取」、そして「承認欲求の搾取」もまたそのギャップにつけ込んだものだといえよう。 → 客観的価値を意識できないほどに、それそれの顧客にあわせた付加価値を前面に押し出すことが大事。 p.119 やりがいであれ、承認であれ、本来それは働く人にとって望ましいものであると同時に、それによって意欲が高まり、仕事の成果があがれば企業もまた利益を得る。その恩恵を正当な形で本人に配分するのが筋だろう。企業はそこから経済的な利益を得ながら、働く人には心理的(主観的)報酬だけですませようというのは、やはりフェアではない。 → 承認目的ならタダでも働いてくれる。だから、ボランティアなどと言ってタダで人を働かせる企業は犯罪として処罰の対象として良いのではないか。そうすることで、みんなの意識が変わって健全な社会になりそう。スタートアップ企業を潰さないために10人まではセーフとか、特例は必要だろうけども。 p.190 そもそも仕事内容や環境の変化が激しいポスト工業社会では、能力や貢献度も変動しやすい。花田光世(1987)が明らかにしているように、これまでの日本企業の人事制度は敗者復活の機会が乏しいトーナメント型に近かったが、これからは敗者復活の容易な人事制度に切り替えていかなければならない。 p.192 このようなゼロサム型の組織や社会で成功体験を積ませるには、どうすればよいか。それは周囲との競合を避けることである。閉ざされた組織の中でも、一人ひとりの目標やキャリアが競合しなければ、他人の足をひっぱる動機は生まれない。組織の中で出世したい人、専門職を目指す人、ゆとりある生活を送りたい人など、それぞれが自分の道を歩めば良いからだ。 p.196 特に効果的なのは、自分の名前を出して仕事をさせることだ。名前を出すことによって、製品やサービスに対する顧客の評価が直接本人に返ってくるようになる。ある機械メーカーでは機械の組み立てを丸ごと一人に任せ、製品には製作者の名前を入れて出荷するようにした。すると社員のモチベーションが目に見えて高くなり、若手の離職者がゼロになったそうである。社内外に発表する文書を原則として署名入りにするとか、仕事上のアイデアについては発案者の名前を明示するといった方法もある。 → なるほど、仕事の成果物に自分の名前が付いたら自己効力感が上がるよな。 p.198 何が賞賛に値するかをできるだけ文章にして具体的に示す。たとえば表彰する場合も、賞状には通り一遍の文言ではなく、理由を詳細に記述したほうがよい。またカードやスマートフォンのアプリを使って、ほめ言葉や感謝の言葉を伝える仕組みを取り入れている会社もある。口に出すのが照れくさい場合に使えるといったメリットもあるようだ。 → ちゃんと自分を分かってもらえているという安心感、自分は正しい努力を続けられたという肯定感を満たすことが大事。 p.205 自己開示は、自分の弱みも包み隠さずみせることである。そして逆説的にいうと、弱みを見せれば恐れを抱かなくてもよいので強くなる。その意味でも大切なのが「失敗体験」である。 → 失敗してもみんなに話せるネタを得られたくらいの気楽さが欲しい。みんなに話せば原因と対策の振返りができ、リトライする気力も養える。 p.208 「楽しむ」ことを徹底できれば、「承認欲求の呪縛」に陥らなくてもすむはずである。 p.214 もっとも、リアルな世界に居場所を見いだせないからこそ、ネットの世界にそれを求めた人が多いのは事実だ。それなら、せめて複数のSNSを使い分けるようにすれば、「承認欲求の呪縛」を軽減できるはずだ。ちなみに要領のよい若者は、匿名で複数のアカウントを使い、異なるキャラを演じている。 p.217 こうした問題を一挙に解決する方法はないのか? ある。メンバーの「プロ化」、すなわち組織をプロフェッショナルの集団に変えればよい。なぜ「プロ化」によって問題が解決されるかを説明しよう。
この本で指摘されている通り、本当に多くの日本人が、「認められたい」「認められなくてはいけない」という状態に陥ってしまっています。 この呪縛を解くカギとして、著者は ・周囲と同一次元で勝負をしないこと ・別の大切な世界「もう一つの世界」をもつこと ・組織をプロフェッショナルの集団に変えること を挙げ...続きを読むています。 まずは、自分の行動が経済によるものなのか、承認を求めてのものなのか、自己実現のためのものなのか、を自覚することから始めることが大切だと感じました。
承認欲求の功罪両面が書いてあってよかった。 そしてSNSのいいねにとどまらず、組織内のいいねにしがみつく中年にまで話を振ることで「最近の若者は」の議論にとどめなかったのは素晴らしい。 ぜひおじさんたちに読んでもらいたい。
「承認欲求の搾取」という言葉が目についた。おそらく「やりがい搾取」と同種の言葉であろう。 承認を受けたいが為に右往左往するのでは、振り回されて疲れ果ててしまう。それをどう中和するか、そして適度な距離を取りえるのか。
「承認欲求」の呪縛。太田肇先生の著書。承認欲求は毒にも薬にもなる。適度な承認欲求をもって努力して、承認欲求が満たされる結果につながれば、それは承認欲求がもたらす素晴らしい循環になる。でも、過度な承認欲求をもったり、承認欲求が満たされなければ、それが自己否定や不平不満、怨恨や逆恨みにつながって、自暴自...続きを読む棄になったり人間関係悪化につながったりもする。承認欲求と上手に付き合うヒントがもらえる良書です。
承認は効果的。でも劇薬。 承認欲求の呪縛に注意。 自己肯定感を上げる。期待を下げる。問題の重要度を下げる。 問題の相対化。
タイトルの通り承認欲求に関する本。うまく向き合っていくために。 メモ ・パッキングより販売員の方が不満が少ない。客から日常的に承認を得ているので。 ・認められるために本能的にリスクを冒す ・承認欲求をコントロールできない場合がおそろしい
承認欲求って、認められる為に努力し、モチベーションとなり、さらなる高みを目指すようなプラスのイメージを持っていた。だから褒める事=いい事だと思っていた。 しかしこれがマイナスに働いてしまうと、自殺やうつ、過度なプレッシャーからの不祥事などに繋がるという著者の分析が目から鱗だった。
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