太田肇のレビュー一覧
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ネタバレ本業での自分の立ち位置を確認するように読んだ一冊。「もっともっとできるだろ」と思ってしまった。
ネタばれになってしまうが、筆者は、モチベーションの源泉を<自律><承認><夢>だと分析している。分からなくもない。自分が生まれ育ったまちがもっともっとイキイキとしたまちにしていきたいと思うし、被災地支援活動をきっかけとして動き出した地域間交流プロジェクトを通して、様々な地域との橋渡し役になっていきたいと思うようになって、実際にアクションを起こしている。<夢>は実現するためのものであり、そのためのアクションは社会的なバックグラウンドを超えて、様々な方々とのコラボレーションによって、共通の<夢>とな -
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モチベーションについての本。
日本人のやる気は「見せかけ」で、実際はモチベーションは高くない。その原因は、皮肉なことに「やる気主義」にある。
やる気の足かせとして5つの要素が上げられている。
1.残業への不満
2.定まらない目標
3.過剰な管理
4.まだら模様の人間関係
5.不公平な評価、処遇
その足かせを作っている原因が「やる気主義」にあるという。
やる気を見せるためには休出・残業は避けられず、次々と高い目標を設定させられ、上司はさらに上にやる気を見せるために部下を過剰に管理し、飛び抜けぬよう、出し抜かれぬよう仲間と牽制し合い、やる気という不明確なものが評価基準となっているため、評価は不公 -
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「公務員」というタイトルが全面に出ていたので、今流行りの「公務員叩き」の本かと思いきや、組織論や人材マネジメントに関する記述が多くて面白い。マズローの承認欲求やアダムスの「公平理論」など従来の理論もさることながら、著者の言う個人を尊重する組織論に納得。
日々の仕事をこなしていく中で忘れかけていた「自律的キャリア」の重要性を改めて認識。「自律的キャリアが担保されない」組織では、当たり前のことかもしれないが、組織全体の成長も皆無だと思う。現状維持で精いっぱいな感じに。
モチベーションの源泉が給与では無い限り、「お前の考え方は聞いていない、やれと言われた仕事を正しくこなせ」というマネジメントでは個人 -
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ネタバレ公務員バッシングが多い中、いかに公務員のモチベーションを高めるか、組織論・心理学の観点から説いている。公務員でも頑張っている人は多いため、ひたすらバッシングをして彼らのモチベーションを下げるのではなく、いかにモチベーションを上げさせるかという視点である。
めざましい成果をあげている自治体に必ずいるキーパーソンを本書では「スーパー公務員」と呼んでいるが、そう呼ばれる人たちは、その自治体業務の枠を超えて活躍している。本来ならば改革派の公務員は組織内では嫌われるが、そのような人たちは本人の思いや努力のみならず、周囲からの理解を得られるという環境があった。周囲の環境については縁の問題もあり、自分の力で -
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ネタバレ・別に自分は公務員ではないが、自分の管理・運用系の職種は制度設計し制度運用していく公務員に似たところがあると思ったので、手に取った。とりわけ外部資源の活用の部分に共感した
・外部資源の活用の部分を読んで、公務員と外部(世間)との関わりを増やし、役所を閉鎖的なものからより開かれた形にすることの
重要性を感じ た。これは自分の職種でも同様。外部との関わりとオープンネスである。
・外部との関わりの中で民意を、自分の職種においてはニーズを感じることでニーズに近い仕事に変わっていく。
外部との関わりの中で、承認機会が生み出されていく。
これが仕事のやりがいにつながる。 -
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革命、とうたっているものの全く過激なことは言っていません。
むしろ穏やかと言ってもいいくらいの文体でとても読みやすかったです。
内容は(基本的に地方)公務員の制度の実態と今後望まれる形といったところですが、
人はどのようにしてモチベーションをあげるのか
どんな制度が効率の低下をもたらすか
など、公務員に限らずとも興味深いことが書かれています。
具体的に策を講じ、成功した自治体の例や諸外国における公務員の制度との対比なども面白いです。
主に制度に関することがおおいので、それ以外で気になったことをさらに自分で調べて深めていくことが必要かも。
あっさり読めるし、なにも公務員だけに限った話ではな -
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【読書】地方公務員のモチベーションアップの方策を民間企業や確信的な取組を先行して行っている自治体の例を紹介しながら考察をした本。著者は自らも公務員だったという同志社大学の太田肇氏。自分はあくまで国の職員であるが、自分自身の仕事のやりかた、自分の組織のやりかたを考えるきっかけになるかと思い、手にとる。面白いと思ったのは、神奈川県の藤沢市が行っている庁内FA制度である。主査以上を対象に現在の所属先に2年以上の職員はFAを宣言することにより、自分の希望のポストに立候補する。宣言後、市長、担当副市長、希望先の部長、所属長の面接を受け、成立したら異動できる。厚労省でも一時期実施していたが、この制度は意欲
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副題は、彼らのやる気が地域社会を変える。
地域社会が豊かになる「スーパー地方公務員」
の育て方。
財政難にあえぐ地方自治体。住民サービスの質
を維持するためには、公務員が受け身の姿勢で
はままならない。地域社会が元気であるかどう
かは、すべての公務員のやる気にかかっている。
昨今のマスコミや一部住民の公務員バッシング
著者は、ポピュリズム型公務員改革を危惧する。
財政難で、給与や役職で報いる事が難しくなっ
てきている中、何を持って報いるのか。やる気
を出させるためには何が必要か。著者は、成果
を認める事が大事だと説く。
内容は、広く薄いが、全国の事例も織り交ぜな
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ネタバレ[ 内容 ]
お金や権力はいらない、ただ人から評価されたいだけなのに、現実はなかなか思うようには進まない。
原因は社員同士の足の引っ張り合いにある。
ならば、足を引っ張らなくても済む状況を作ればいいではないか―。
組織人の新しい生き方を提言し続ける気鋭の学者が初めて処世術にまで踏み込んで論じた意欲作。
[ 目次 ]
理論編 認められたい私たち(なぜ認められたいのか 「経済人」?実は「承認人」 日本人と欧米人、ここが違う 「認められたい」と言えない日本人 なぜ“表の承認”が大切か)
実践編 こうすれば認められる(初級コース“職場”で認められるには…
中級コース“会社”で認められるには…
上級コ -
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目立たないこそ美学、出る杭は打たれる日本において、
部下・社員のモチベーションを上げるためにどうすれば良いのか?
大きな成果を上げたり、卓越した実力を示したり、
自分の個性を発揮することで積極的に認められる「正の承認」。
一方、義理を果たしたり周りとの調和を保ったり、
あるいは自分を殺すことで周りから消極的に認められる「負の承認」。
この「正負の承認」という著者独自の概念をを主軸に、
部下・社員に対してどう働きかけていくべきかについて書かれている。
マズローやデシ等伝統的なモチベーション論を引き合いに出しつつ、
これらに対する著者自身の理論は着眼点も面白く、
日本人であれば誰もが納 -
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中学生のとき、毎年冬になると、全生徒が10km走るマラソン大会があったんです。きっとどの学校でもありましたよね?
大会近くになると体育の授業は学校の外を何周もするジョギングになり、当時はそれがもうイヤでイヤでしかたがなかった。歩いたり、近道したり、1周目なのに2週走ったフリをしたり、どうやってサボろうかということしか頭になかった気がします。走ることは、運動の中でも一番嫌いでしたから。
そして20年以上たった今、自らすすんで毎日ジョギングしているんですけど、なぜなんでしょう。
その違いを本書では「所有感」と「やらされ感」という言葉を使って説明しています。確かに中学の頃はやらされ感しかなかったも -
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なぜ成果主義がうまくいかなかったか、さらに「やる気」主義が会社を駄目にする、という内容。
将来、部下をもつようになったときには、気をつけなければと思う内容が多く書かれていた。
「やる気」が重視される社会
上司は部下の「やる気」を出そうとさせるが、何かしらの要因があって自然と「やる気」は出るもの。
言われて「やる気」がでるわけでない。
上司が部下の「やる気」を出そうとすればするほど、部下にとって「やらされ感」が出てしまうことが多い。
「所有感」をもたせることが大事。
広島のめがねチェーンの「21」は、社員全員が共同経営者。
社員全員が経営者視点をもつべき言われることは多いが、言われるだけだ -
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【まえがき】
よい行動を褒めることで促進し、悪い行動を叱ることで抑制しようという「強化の理論」は、
人間を動物園のイルカやアシカと同じレベルでしか扱っていない。
相手を人間として尊重するなら「褒める」ことより、『認める』ことが大切。
第1章 やる気を引き出す認め方
第2章 上手な褒め方と叱り方の勘所
第3章 効果的な表彰制度や表彰の極意
相手を正しく認めること。その精神と技法を見につける
【ポイント】
21/どこで誰に褒められたいかは人によって違う。
上司は、一人ひとりの部下が何に価値を置き、どごで誰に褒められたいかということを把握しなければならない。
26/挨拶す