太田肇のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ読書時間 3時間30分 (読書日数 7日)
欧米タイプの「表彰制度」の研究を続けている筆者が、今の日本の労働環境にとって、どういったことで働く人のモチベーションを持たせるlことが重要なのかを、さまざまな角度から書かれた本
<心に来た要点>
・人は基本的には認められたい⇒お金や名誉地位というのはその副産物
・「表の承認」と「裏の承認」があり、日本は風土的に「裏の承認」に強く支配されているので、「出る杭は打たれる」という風潮が強くなる。
・そんな「裏の承認」について甘んじている日本人ではあるが、心の底では「表の承認」で認められたいものなのである。
・「年功序列」や「仕事ぶりを非公開にする」などは、働き手にとって平等かつ思いやりがあるように見えて、実は違う。
・上司が褒めるのではなく「(外部からの承認されているのだと)上司によって褒める」ことが重要
・「名誉の分かち合い」(承認の多元化)の重要性
<所感>
今は自営業で、なおかつ一人で仕事をしているため「お客様から直接的に言葉を頂ける」というのは本当に恵まれているのだなぁと思った。そのことで「仕事に対する意識やモチベーション」も全然変わってくるのだと、どこかで実感できているからである。
サラリーマン時代も数年間合ったことを思い返してみると、確かに「裏の承認」を気にしながらの仕事だったように思う。だから、あるところで止めようといった結論に達したんだなと、振り返ってそう思った。
この制度(というよりこの考え方)が今の日本に広がっていくのなら、労働環境も変わり、もっと働きやすい職場になるだろうと思う。ただ、「裏の承認」の良さもどこかであると思うので底の部分も大切にした方がいいとは思うが。 -
Posted by ブクログ
こういう本も読まなくてはと思って手に取ったが、難しい!読むのは20年早かった。管理者のための本ですね。私の思想と合っていて読みやすいのだが、付箋まみれになってる。まだこれを整理して飲み込むには経験が浅いみたいだ・…。ただ、民俗学論的には面白い本だと思った。
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「客観的には無意味な行動であっても、ただそうしなければ自分の名誉心がすまないために行う行動、しかもその名誉心というものが、本人が自分でそう思っているだけのもので、他人の眼で期待されているわけでもなんでもないような行動、そういう行動をすることを、われわれは意地を張る、という」(佐藤 忠雄)長谷川伸論かな?? -
Posted by ブクログ
読書時間 2時間40分(読書日数 8日)
日本表彰研究所代表でもある筆者が、企業の表彰制度のあり方について解説した本。
表彰制度がなぜ必要かについての解説、実践されている企業の取材レポート、そしてレポートからの総括と3部構成になっている。
【気になったポイント】
◯表彰というのが「成績のいいものを褒める」というだけではなく、「コツコツ頑張るものにもスポットをあてる」事も必要である。
◯トップだけで決める事も必要ではあるが、従業員にも決めさせる事で、褒め合うというアンテナがお互いに立ち、その結果コミュニケーションが取れる事にも繋がる。
◯表彰する際には、従業員全員と共有させる必要がある。その為には表彰式にも力を入れなければならない。そのセレモニーを見せる事で従業員全員のモチベーションにつなぐことができる。
表彰制度というのが「こういう切り口から考えるのか」という事を知る事が出来た。
自分は現状は一人で仕事をしてるので機会はないが、会社訪問する上で話のネタにできるなぁと思った。
人というのは「承認欲求」が多かれ少なかれ絶対にある。それをしっかりと理解していけば、簡単に仕事をやめたりするような文化にはならない。この現状を打破する選択肢の内に入ると思う。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ認め合う職場、認められる仕事ができるとはなんなのか。仕事について悩んでいる時にある先生が勧めてくれた本です。自分はちょっと人と違うと思われたい、そんな感情をどう表わしたらいいのか、自分の普段の仕事のやりがいとフラストレーションの原因が何なのか、ラベリングをしてくれるような気がしました。風通しの悪い職場、社会の中で自分が自分としてどう生き残るのか、認められるのか。
日本人の「承認欲求」を書いた本。“表の承認”と“裏の承認”という二つに分け、表は自己効力感、裏は被統制感によって分類されている。従来の日本は裏の承認、つまり出る杭は打たれる的な部分が強かったが、その例外的な地域についても書かれている。
そこに時間軸が入り、短期的な承認と長期的な承認により、日常を認められたいのか、キャリアを求めたいのかが変わってくる。日本人はキャリアを求める人は少なく、日常を認められたい傾向にあるよう。その日本人の特徴を押さえれば離職率を減らせ、よい職場を作れるのではないか。
表モードに切り替える文化を作る方法→ボトムアップ型の承認である事がカギ
そのためには「個人を表に出す文化」「失敗を責めない文化」「自己決定の文化」を作る。
①名前を出す:企業の中での仕事であっても、個人の業績とともに名前を表に出す事。
②仕事のプロセスの公開:個人の名前が出せなくても仕事ぶりや仕事のプロセスを公開。
③ほめ合う文化作り
ただし評価をすることが諸刃の刃であることも注意。
閉鎖的な「裏の承認」の文化の中で生き残って承認される方法は「周囲といかに“ずらす”か。」
①目的をずらす:生き方や価値観にかかわるので容易ではないが。譲れるところは譲る
②ルートをずらす:目標・目的は同じでもそこへ至るルートを変えることで競合を避ける
③売りをずらす:独自の売りを作る事
④場所をずらす:領域や専門の違う所で仕事を生かす
⑤時間幅をずらす:日常ではなく、長期的なキャリアの承認を望む日本人が少ないため -
Posted by ブクログ
本書では、現行の地方自治体の人事制度の問題点を挙げ、どうすれば自治体職員の士気が上がる制度になるか、ということについて論じている。現行の人事制度は、個人を組織の中で管理する制度であるので、地域にとってプラスになる行為であっても、組織の行動原理から外れた行為を、職員が取りづらくなり、職員の士気が頭打ちになる制度であると指摘している。その上で、筆者は職員の「やる気」を生かすためには、職員個人の仕事の範囲を明確にすること、仕事のプロセスよりも成果を管理すること、職員個人の仕事に自律性を持たせることをすべきであると主張している。
筆者の主張は理解できるが、筆者の提案の実現可能性には疑問がある。例えば、我が国は集団で仕事を行うことが多いので、個人の仕事の範囲を明確にできるかどうかという問題がある。さらには、筆者が主張する「あいまいな」人事制度は、確かにやる気のある職員にとってはいいかもしれない。しかし、やる気のない職員が、仕事をしなくなるのではないか。
いろいろ述べたが、公務員の人事制度の問題点が、分かりやすくまとめられている点は評価できる。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ本業での自分の立ち位置を確認するように読んだ一冊。「もっともっとできるだろ」と思ってしまった。
ネタばれになってしまうが、筆者は、モチベーションの源泉を<自律><承認><夢>だと分析している。分からなくもない。自分が生まれ育ったまちがもっともっとイキイキとしたまちにしていきたいと思うし、被災地支援活動をきっかけとして動き出した地域間交流プロジェクトを通して、様々な地域との橋渡し役になっていきたいと思うようになって、実際にアクションを起こしている。<夢>は実現するためのものであり、そのためのアクションは社会的なバックグラウンドを超えて、様々な方々とのコラボレーションによって、共通の<夢>となり、実現できていけるのだと思う。
もし、<夢>の実現のために「公務員」という職業が足かせとなっているのなら、自分なら組織を改革しようとは思わず、組織を離れようと思う。正直、そこに力を注ぐよりかは、<夢>の実現のためにアクティブに動きたい。組織が大きいければ大きいほど、「組織」というのは改革しようとしてよくなっていくのではなく、世の中の「潮流」に押されるようにして変わっていくものだと思うからだ。
東京は生ぬるい。もっとガツガツいかなけれならないなと思った。 -
Posted by ブクログ
モチベーションについての本。
日本人のやる気は「見せかけ」で、実際はモチベーションは高くない。その原因は、皮肉なことに「やる気主義」にある。
やる気の足かせとして5つの要素が上げられている。
1.残業への不満
2.定まらない目標
3.過剰な管理
4.まだら模様の人間関係
5.不公平な評価、処遇
その足かせを作っている原因が「やる気主義」にあるという。
やる気を見せるためには休出・残業は避けられず、次々と高い目標を設定させられ、上司はさらに上にやる気を見せるために部下を過剰に管理し、飛び抜けぬよう、出し抜かれぬよう仲間と牽制し合い、やる気という不明確なものが評価基準となっているため、評価は不公平感ばかりを生む。
逆にモチベーションを持って仕事ができるためには、仕事の所有感を持つことが肝要。そのためには、上司の管理は片手間でよい。仕事を見るのは、やる気のような「川上」ではなく、成果や目標に近い「川下」で見ること。部下が主役で上司が脇役をしっかり意識し、上司が部下を支援すること。さらに評価はあえてアバウトにすること。
読んでみると、自分にも「やる気主義」に毒されて行動している面というのもあるというのが自覚できた。やばい。 -
Posted by ブクログ
「公務員」というタイトルが全面に出ていたので、今流行りの「公務員叩き」の本かと思いきや、組織論や人材マネジメントに関する記述が多くて面白い。マズローの承認欲求やアダムスの「公平理論」など従来の理論もさることながら、著者の言う個人を尊重する組織論に納得。
日々の仕事をこなしていく中で忘れかけていた「自律的キャリア」の重要性を改めて認識。「自律的キャリアが担保されない」組織では、当たり前のことかもしれないが、組織全体の成長も皆無だと思う。現状維持で精いっぱいな感じに。
モチベーションの源泉が給与では無い限り、「お前の考え方は聞いていない、やれと言われた仕事を正しくこなせ」というマネジメントでは個人はもとより、組織全体としての活性化や成長なんてありえない。
あと「ポピュリズム型の公務員改革」、これは危険。叱責するよりも、称賛する方がよっぽど有益になるということを何故分からない人が多いんでしょうね。久々に理論、思想的にも納得できる本に出会えました◎ -
Posted by ブクログ
ネタバレ公務員バッシングが多い中、いかに公務員のモチベーションを高めるか、組織論・心理学の観点から説いている。公務員でも頑張っている人は多いため、ひたすらバッシングをして彼らのモチベーションを下げるのではなく、いかにモチベーションを上げさせるかという視点である。
めざましい成果をあげている自治体に必ずいるキーパーソンを本書では「スーパー公務員」と呼んでいるが、そう呼ばれる人たちは、その自治体業務の枠を超えて活躍している。本来ならば改革派の公務員は組織内では嫌われるが、そのような人たちは本人の思いや努力のみならず、周囲からの理解を得られるという環境があった。周囲の環境については縁の問題もあり、自分の力ではできることに限度があると思うが、組織外の人間と交流を増やし、自身の視野を広げていくことは、「スーパー公務員」になるために必要不可欠であろう。
本書で最も心に残った点は、「退職までこの自治体で」と最初から決めてかかるのではなく、30代、40代で転職することを著者が勧奨していたことだ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ・別に自分は公務員ではないが、自分の管理・運用系の職種は制度設計し制度運用していく公務員に似たところがあると思ったので、手に取った。とりわけ外部資源の活用の部分に共感した
・外部資源の活用の部分を読んで、公務員と外部(世間)との関わりを増やし、役所を閉鎖的なものからより開かれた形にすることの
重要性を感じ た。これは自分の職種でも同様。外部との関わりとオープンネスである。
・外部との関わりの中で民意を、自分の職種においてはニーズを感じることでニーズに近い仕事に変わっていく。
外部との関わりの中で、承認機会が生み出されていく。
これが仕事のやりがいにつながる。