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「こんなに残業しています。だから、認めてください」――あなたの心の片隅にも、こんな考えがありませんか?働く環境において特殊な状況にある日本。有給休暇はあまりとらず、残業も多い。しかし、「仕事に対して非常に高い熱意を感じている日本人はわずか九%」という調査結果がある。つまり、日本人の九割はやる気が無いのだ。勤勉で知られる日本人のそうした実態が、国際競争力の低下を招いている。本書では、そうした日本の労働環境を「やる気」という観点から鋭く分析していく。たくさん働くけれども、やる気がない。やる気のアピールは多いが、実体がない。そんなやる気のパラドックスと呼べる現象の要因は、「五つの足かせ」と「二つの主義」だった――。人事管理研究の第一人者が説く、新しい労働観と管理論とは?
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Posted by ブクログ
201603/
そもそも「やる気」は、何らかの原因(理由)があって生まれるものであり、原因抜きのやる気はあり得ない。/
例えばスポーツでも楽器の演奏でも、上手にできたときはたいていリラックスし、無心になっている。だから「無心になれ」とか「リラックスしてプレーしろ」と言う。しかし、たまたま無心になれたから良いプレーができたのであって、無心になろうと思っても簡単になれるものではない。そもそも無心になろうと意識していること自体、無心になれていない証拠である。実績を残して自信をつけるとか、場数をこなすといった条件を整えることではじめてリラックスし、無心になれるのである。/
やる気もそれと同じだ。サラリーマンの場合、やる気の原動力として、仕事が楽しい、おもしろいとか、認められたい、出世したい、給料を上げてほしいといった動機がある。したがってやる気を出させようとするなら、仕事を楽しく、おもしろくしたり、認められる機会を増やしたり、仕事の環境や待遇をよくしたり、キャリアアップの機会を与えたり、あるいはどうすれば技能が上達し目標が達成できるかを教えたりしなければならない。しかし、それには手間や費用がかかる。あるいはどうすればいいかわからない。そこで安直にも、原因への働きかけを抜きに「やる気を出せ」の言葉を浴びせ続けるわけである。けれども、それこそ無理と言うものだ。/
金魚すくいの法則/
おもしろいもので、強いチームをつくろう、試合に勝たせようというこだわりを捨てると肩の力が抜ける。そうすると自ずと視野が広がるし、一人ひとりの良いところも見えてくる。心からほめることもできるようになる。/
「管理」に対応する英語のmanagementは、物事をうまく取り扱う、遂行するという意味であり、日本語とはあまりニュアンスが違う。/
やっかいなことに人間には「人を管理したい」、「相手をコントロールしたい」という欲望がある。/
部下を管理したい、コントロールしたいという欲望を抑制できることは、優れたマネージャーの必要条件だといえよう。/
「片手間」なら面子や意地を捨てて柔軟に対応できるし、弱みも見せられる。/
舞台俳優が役柄になりきって演技しているとき。ピアニストが自ら陶酔しながら演奏しているとき。野球のピッチャーが調子に乗ってきて、躍動感あふれるピッチングをしているとき。生徒が夢中で計算問題を解いているとき。そこでは監督や教師などの存在は意識されていない。会社でも技術者が新製品の開発に没頭しているときや、営業スタッフが客に対して自社製品の特長を懸命に説明しているとき。そして最高のパフォーマンスをあげているとき。彼らの頭のなかに組織や管理といったものは存在しない。しかし、その背後には目立たなくても組織があり、マネジメントを行っている人がいる。/
スイーパー・リーダーシップは、先に述べたスイーパーの役割と重なる。すなわち、①部下が直面する障害を取り除き、②目標へ向かう動きを見定めながら、③成果が上げられるように支援するのである。この三点だけを頭に入れておけばよい。それ以外の深入りは無用だ。/
Posted by ブクログ
モチベーションについての本。
日本人のやる気は「見せかけ」で、実際はモチベーションは高くない。その原因は、皮肉なことに「やる気主義」にある。
やる気の足かせとして5つの要素が上げられている。
1.残業への不満
2.定まらない目標
3.過剰な管理
4.まだら模様の人間関係
5.不公平な評価、処遇
その足かせを作っている原因が「やる気主義」にあるという。
やる気を見せるためには休出・残業は避けられず、次々と高い目標を設定させられ、上司はさらに上にやる気を見せるために部下を過剰に管理し、飛び抜けぬよう、出し抜かれぬよう仲間と牽制し合い、やる気という不明確なものが評価基準となっているため、評価は不公平感ばかりを生む。
逆にモチベーションを持って仕事ができるためには、仕事の所有感を持つことが肝要。そのためには、上司の管理は片手間でよい。仕事を見るのは、やる気のような「川上」ではなく、成果や目標に近い「川下」で見ること。部下が主役で上司が脇役をしっかり意識し、上司が部下を支援すること。さらに評価はあえてアバウトにすること。
読んでみると、自分にも「やる気主義」に毒されて行動している面というのもあるというのが自覚できた。やばい。
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ビジネス・実用
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