太田肇のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
人が元来持っている承認欲求を如何にしてうまく突いて、ヤル気を引き出すか?が書かれた内容。
承認欲求を「表」と「裏」とに分けて、著者の持論が展開されており、
正に大学教授が書いたと思えるようなアカデミック寄りの内容の本ではあった。
一般的な意味で「人に認められたい!」という承認欲求は本書では「表」。
人のヤル気を引き出す手段は当然色々あると思うが、
大変手っ取り早く、かつ効果的にという観点から、承認欲求を引き出すことの有用性を感じた。
中でも日ごろから良いと思った行動や成果をほめること。
これはすぐにでも取り掛かることができるものであり、心がけようと思った。
面接の時にも必ず求職者さんに承認 -
Posted by ブクログ
SNSの普及とともに人々に多く知られるようになった「承認欲求」という言葉。これまで注目されてこなかったこの欲求が人間にとっていかに大切なものであるかを認めながらも、その危険性や弊害などを中心に本書は記されている。
ご多分に漏れずワタクシも最近知った言葉だったため、承認欲求には自己主張の暴走的なイメージがあったが、実際は全然違った。誰にでも備わっているものであり、誰もが陥りかねない欲求なのだと理解した。幅広い解釈から、イジメやパワハラの被害者の意識構造に結びつけているところは、やや強引な気もするが、従来の同問題に対するアプローチよりはずっと妥当な気がする。
ただ、この問題を完全に解決するのは正 -
Posted by ブクログ
こうしてみると会社組織の在り方は、大転換期に入ってるようですね。個人の自由度が増せば増すほど、経営のリスクは増大しているように思います。個人の権利、主張を過度に尊重しても、それに見合う義務が果たされるのか?従業員のモチベーション向上ばかりに目がいってて、とても違和感があります。そもそも仕事をして対価を得るのだから、その時点でプロフェッショナルですよね。
モチベーションは各人が自身で上げる努力をしていくのが筋ではないのかなあ?何でも会社に依存するのは、個の弱体化が進むんではと憂鬱になりますね。日本が特異な環境にあるのは理解しますが、世界の働く人々と比較した研究成果があれば、読んでみたいですね。 -
Posted by ブクログ
人間のタイプを「イヌ型」と「ネコ型」に分類し、その社会的な行動性を述べたものである。一見すると占いのような安易な感じが漂う分類法だが、読み進めるうちに本気で書かれているものであることが分かる。
イヌ型人間の形成する社会というのは中根千枝氏のいうタテ社会と類似する点が多い。一人もしくは一つの集団に集中して忠誠をつくすことで関係性が保たれるものであり、閉鎖的保守的な雰囲気が形成されやすい。
対してネコ型というのは組織の中での序列を重視せず、個々人がスペシャリストとして対等に関わることを志向する人のタイプと述べる。適度な関わりを多数ともつことで社会性を確保するというものである。
AIのような