阿川佐和子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
2017/7/19発刊。バブル世代をメインターゲットにした女性誌『GOLD』に連載されていたもの。
6pあるので、比較的ゆっくりエッセイできていて物足りなさがない。文章の切れがいいですね。エッセイストとしても一流と思う。介護に追われていたときに自分で髪をカットしていた。それでも似合うと言われていたが、少し時間ができて美容院で切ると、「やっぱり行ったほうがいいよ」の周囲の声にショックを受ける。なんてのがおかしい。吝嗇で、ホテルに缶詰なんかになると気が気でない様子なんてのもおかしい。女性らしくおしゃれに関するものが多いが、文章がうまいので男性でも楽しく読めた。エッセイが出るたびに読んでいきたいですね。
「カランカラン族」
テレビ局やホール、ホテルなどの公共トイレに入ると、どうも気になってしかたがない。周辺の個室から聞こえてくるのである。
カランカランカランカランカラン。
トイレットペーパーを咋っているトらしいのだが、いったいいつまで続くのかと思うほど長い。
カランカランカランカランカランカランカラン……。
私は座しながら小さい声で悪態をつく。
……どんだけお知りの穴がでかいんじゃ?
失礼いたしました。少々下品でした。 -
Posted by ブクログ
本は自分とは違う価値観に触れる絶好の機会、というがこの本はまさにそのような経験だった。「聞く力」でお馴染みの阿川さんと長年老人病院の経営に携わってきた大塚先生の対談が絶妙なテンポで書かれている。
死生観もそうだが、終末期に本人がどうか、家族がどうか、パートナーはどうかなどの生々しい話から、実際に自分が看取られる側になる時の心構え、介護される前にどうあれば心健やかに過ごせるかといったものまで幅広い内容を盛り込んだ一冊だった。
もう少し年を取ってから読むと、また得られるものも変わってくる気がする。
ただ一つ気になったのは、「男はこうで、女はこうだ」と言った考え方が何度も出てきていた点。性差をここまであけすけに書くのはやや時代に合っていない気もした。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ*村山由佳、坂井希久子、千早茜、大崎梢、額賀澪、阿川佐和子、嶋津輝、森絵都―当代きっての人気女性作家8人が「女ともだち」をテーマに豪華競作!「彼女」は敵か味方か…微妙であやうい女性同士の関係を、小説の名手たちが描きだす逸品ぞろいの短編小説集。コワくてせつなくて愛しい物語の世界をぜひご堪能ください*
前半は女同士の執着や束縛が続くありがちな展開でしたが、後半は力量のある作家さんの本領発揮で、一味違う物語を堪能しました。
特に気に入ったのは、森絵都さんの「獣の夜」。最初はハラハラしたものの、パプリカで大笑い出来る、いつでもあの頃に戻っていける、これこそが女の友情の真骨頂ですね。でも、これはひと歳取らないとわからないかも。型に嵌らず反旗を翻す二人がカッコよくて、痛快な物語。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ前作「聞く力」もそうだったかと思いますが、「正しい叱られ方」をひたすら羅列している本ではありません。阿川さんの考えや回顧録をひたすら綴り、後からふさわしいタイトルをつけたという印象です。 阿川さんの一人称の語りだけでなく、登場人物が語る言葉も胸に刺さります。個人的には下記4つのエピソードが非常に印象に残りました。
①p.115『人の言い分を聞くときは、その人がどこに依って立って発言しているか、誰に給料をもらって生きているかを考えながら聞け。お切ごもっともなんて簡単に感動して帰ってくるな」…これは私もつい人の話を漫然と聞いてしまいがちなので、こうしたことを考えながら打ち合わせや雑談もすると仕事の収穫も違ってくると感じます。
②p.119「親はそもそも理不尽な動物である。あるとき『いい』と言ったことを、翌日には「悪い」と否定する。それでは理屈が通らないと子供は混乱するけれど、とりあえず親の言うことに従わないと、ご飯を食べさせてもらえないし、温かい部屋に入れてもらえない。理不尽だと思いつつ、その中で生き延びるすべを身につけていくのが子供の仕事だと泉谷さんはおっしゃいます」…自分も半年の娘を持つ親です。時代の流れもあり、そこまで厳しく育てようとは思いませんが、逆に自分が怒ったときに多少、理不尽かもと思っても子供はきちんと育つのだろうと安心できました。
③p.165「原稿は自分にとって怖い人が読むと思って書くこと。年をとると目上の人間が少なくなり、つい態度や物言いも上から目線になってしまう。それは必ず文章に表れる」…仕事である程度のキャリアを積む中でも、1年目の怖かった上司・先輩が見ていたら…と意識して仕事をすると、マンネリしそうな仕事も身が入りそう。
④p.233「妻の話は英語でオウム返ししてみよう。カタカナにするだけで、話を適当に返しているとは思われない」…世の旦那諸氏も妻の雑談に苦労していると思います。私もこの手法を実践してみたいと思います。「痩せたいのよ」「ダイエット?そうかなぁ」「走り始めようと思ってるの」「お。ジョギング、いいじゃない」