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Posted by ブクログ
あの阿川佐和子さんの本ですよ~。
へ~、あの人ってこういう本書くんだぁ~。
とっても良かったです!!
500ページもある長編ドラマなのに、最初からぐいぐい引きこまれていって、ミステリーでもないのに次がどういう展開になるの分からない。
楽しいし面白いし、それでいていい所は突いてるし、登場人物がみんなそれぞれ面白くって、自分がこの物語の世界に入ってみたい!って初めて思った本です。
結局最後、トニーさんはルイのお父さんなのか単なる他人なのかその真相は定かにはならなかったけど、そんなのどうでもいいなぁ~。って私も思う。
肝心なのは人と人との絆。
あの下品な小説家も言ってたように
「人間と人間の出会いというものは、そこに恋愛感情とか特別の感情が付随しない場合でも、あるいは関わった期間がどれほど長くても短くても、それには関係なく、人生にとってかけがえのないものになる場合がある」
まさにこれを阿川さんはこの小説で言いたかったんだなぁ~。
あの下品小説家のジジイ。奥様にはひどいことしたのに、良いこと言うじゃん。
講演のときに話しは涙が出てきそうになったもんね。
ほんと、この本はとってもいいお話でした。
読後感がとっても清清しい。
Posted by ブクログ
阿川佐和子さんの小説初めて読んだけどシンプルに面白かった。
主人公のルイと同い年で独身っていうところにも何となくシンパシーを感じた。結婚を意識しないわけじゃないけど流れに任せる感じでいいかな、と思ってる辺りとか。
ルイを女手ひとつで育ててくれた叔母のトバちゃんが、還暦を前に突然の恋に落ちて出奔。
ひとり残されたルイの家に、ひょんなことから初老の画家トニーさんと年下のライターである康介が住み着くことになり、三人の奇妙な共同生活が始まる。
単純に、こういうの羨ましいなと思った。
ひとりはちょっと淋しいけれど、家族を築くとなると煩わしさも感じる。そんな人にはちょうどいい環境。
基本的には干渉し合わないけどきちんと決め事もあって、今で言うシェアハウスのような暮らし。
そうは言いつつ当然うまくいくことばかりではなくて、一緒にいれば微妙に恋愛っぽいことになったり、歯車が噛み合わなくて居心地が悪くなるような出来事もあるのだけど。そのリアルさがスパイスになっていて、少しの痛みを感じたり。
常識を重んじて周りの目を気にする気持ちも持ちつつ自分らしく生きる。ルイはそういうバランス感覚を持っていて、自然に周りを赦して包み込むことが出来る女性。
優しいから振り回されることも多いし流れに逆らえないこともあるけれど、最後の部分はきちんと自分で決めて押さえるところは押さえている。
個性豊かな登場人物だらけで読んでいて楽しかった。謎に手品が得意なルイの職場の教授とか、口が悪いんだけど実はそんなに悪い人ではなさそうな大御所小説家とか。
トバちゃんの奔放さも素敵で、こういう風に振る舞える人に憧れるなぁと思った。
そして何より出てくる料理が美味しそうな小説。阿川さんと言えば料理エッセイも書かれているはずなので、描写がほんとに美味しそう。
ちょっと深刻なシーンでも料理の描写が入り込むだけで和らぐんだということも発見。落ち込んでいてもお腹は減る、みたいな、女性ならではの冷静さなのさも。
楽しくて少し切なくてそして美味しい、そういう小説でした。
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