渡部典子のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
帯には「これは21世紀版ジャパン・アズ・ナンバーワンだ」という言葉があり、あやしそうな感じも漂うが、基本、真っ当な日本企業の研究に基づく議論だと思う。
著者の議論では、日本企業の最終材でのプレゼンスは見えにくくなっているが、中間材の分野で高度な技術で高い競争力を持つ製品を生み出しているとのこと。
概して、日本の変化のスピードは遅いものの、それは必ずしも悪いことではなく、日本の文化的な特性であり、経済原理と社会の安定性のバランスを取るための選択といえ、時間はかかったものの、日本も必要な転換を完了しつつある、という見立て。
楽観的すぎる印象はあるものの、私たちの見方が悲観的すぎるという側面に -
Posted by ブクログ
日本経済の失われた20年が、決して失われたわけではなく、日本の文化特性に合うよう、社会的な混乱を回避しつつ、静かに着実に事業構造の転換を進めてきており、グローバルサプライチェーンにおいてかつてないほど日本企業の重要性が増している、との示唆を示して頂いています。
結果としては決して間違えていないものの(また文化的背景の説明は示唆に富むものの)、恣意的にそうしたわけではなく、事業運営上の一つ一つの細かな決断の積み重ねが現在の結果をもたらした、ということであって、再現性があるわけではない気がしています。。
日本企業の成功者は、変革の中で何を守ろうとしてきたのか、そのためにどのようなアクションをし -
Posted by ブクログ
両利きの経営とは、深化と探索の両方を追求する経営のこと。
社会や技術が素早く変化する現代においては、既存事業の成功が”時代を遅れ”を生み出す元凶になる場合もある。(サクセストラップ)
よく勉強をしている人ならば、「そんなことはわかっている」と思ったかもしれない。
この本がすごいのは、「両利きの経営が大切だ」とただ声高に叫ぶだけでなく、様々な企業の成功事例、失敗事例から、両利きの経営を目指したときにあらわれる課題や、その課題の乗り越え方まで踏み込んでいるところだ。
深化と探索は、反対方向の力が必要だ。(探索とは既存事業の焼き直しや、小さな改善イノベーションではなく、自社にとって未知の領域 -
Posted by ブクログ
何だかちょっと分かりにくいタイトルですが、
要は企業のDX化について述べた本。
案の定、洋書だからか、本文は分かり辛いのですが、
最後の訳者の解説が優れていて、
そこだけ読むのでも読む価値はある本かと思います。
端的に言うと、既存ビジネスのプロセスを
既存のプロセスありきで
そのままデジタル化しただけでは不十分で、
顧客視点で顧客に提供できる価値を考えて、
その価値を提供する仕組みをゼロから考え、
デジタル化しないと、GAFAを初めとする
デジタルネイティブな会社には到底勝てませんよ、
という風に理解しました
(が、その理解で正しいかどうかは若干怪しいです)。
その全体の仕組みをデザイン -
-
-
Posted by ブクログ
タイトルで読み始めたら、セールスフォースのCEOが書いた本だった。
ビジネスにおいても信頼がバリューだというのは私が実感していることに近く、納得した。
企業のリーダーが差別などの問題にも積極的に関わっていくべきかは、そうなのかもしれないが、なかなか難しいと思った。発言に力があるゆえに適切な対応が必要だが、何を良しとすべきかは難しい。むしろ中立を保つほうがいいのでは?と思ってしまう。ちょっと違うが芸能人が様々なことに発言して炎上したり、炎上することで存在感を示そうとしているようなこともあり、それが正しいのかはわからない
なかで紹介されていたフレームワークは使えそう
v2mom
ビジョン 何をや -
Posted by ブクログ
経営環境が急速に変わりつつある中、企業が高業績を維持するにはどうすればいいのか?BCGが、不確実な時代を勝ち抜くための戦略を説く書籍。
「グローバリゼーションは死んだ」とする見方があるが、研究調査によれば、実際にはグローバル統合は加速している。ただし、ルールは根本的に変化している。
グローバルビジネスの本質を変容させたのは、次の3つの力である。
①自然環境保全と資本主義への不満
②経済ナショナリズムの激化
③テクノロジー革命
これからの時代に持続的に高業績を上げ、さらに成長する。そんな企業をつくるための戦略は、次のようなものだ。
・社会的価値を高めて成長する
善い行いを中核事業に統合できる -
-
-
Posted by ブクログ
セールスフォース創業者のマーク・ベニオフ による自伝。自伝だから、何かしらの目的を持って、企業コマーシャルに用いているという読み方が正しいだろう。手放しで自らの頭にインプットしていくのは危険。創業の苦労も程々に、エシカルな取り組み、慈善事業への挑戦が多く語られる。
セールスフォースというとCRMで有名であり、本著にも登場するトヨタ自動車でも採用されている。私はその事をこの読書で知ったが、それも戦略だろう。慈善事業家が、ホームレス救済をPRしながら、企業採用のエピソードでは、影響力の大きなトヨタを取り上げる。語るエピソードもスティーブ・ジョブズなどのビッグネーム。単に、セールスフォースのシステ -
-
Posted by ブクログ
■グレートカンパニーを超えるための9つの戦略
①社会的インパクトを中核事業とは異なる領域の活動と見なすのではなく、社会的インパクトを及ぼすことで長期的かつ持続的なTSRを実現するために、中核事業を再構想する。善い行いをコア戦略やオペレーションに思慮深く統合できる企業は、すべてのステークホルダーにプラスの影響を与えながら、持続的に高い株主利益をもたらすだろう。
②物理的製品・サービスだけでなく、魅力的なデジタル・ソリューションと体験を提供する。今日の最先端企業は、顧客にとっての成果と体験を完全に掌握している。デジタルテクノロジーを活用して、満たされていないニーズを充足するためにユーザーの利用ライ -
-
Posted by ブクログ
ネタバレプラットフォームビジネスに関する知見を深めるべく読書
メモ
・変化のパターン
規模への効率的対応
価値創造と供給の源泉開拓
データに基づいたフィードバックループ
プラットフォームは起業を展回させる
・4種類のネットワーク効果
同一サイド効果 同種ユーザー増によるユーザー便益が増えること
クロスサイド効果 他サイドユーザー増加でもう一方ユーザーの便益が増えること
それぞれ正負両面存在する。
・かつては供給サイドの規模経済だっが、近年需要サイドの規模経済が巨大企業を可能としている。
・負のネットワーク効果を抑えるには、マッチング率を高める高品質のキュレーションが重要。
・何