渡部典子のレビュー一覧
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海外向けに書かれた日本企業の強さの秘訣。当たり前のことが多い。以下気になった点。
・営業利益は2012から2022で2倍
・リゾリュートジャパン 毅然とした
・現場ウォーク
・同族企業 韓国50 東南アジア70日本10
・外部CEO アメリカ20欧州25日本3
・リーダーシップとは矛盾をマネジメントすること
・感謝称賛を上から下、使命感を下から上
・新任CEO 米国54欧州41日本60
・150年前の明治維新の頃、日本の人口の90%は農村部に住み80%以上が農業に従事していた。大多数の国民が強い横のつながりと地主との縦のつながりを特徴とする地域社会で暮らしていた。その結果、この2つの特徴が文化的要素となり、外部に対する団結と上意下達と言う企業カルチャーにつながっていったと言われている。
・最も重要なリーダーシップは将来のトレンドや発展を俯瞰し変化への感度を高めること
・内向きな思考を取り除く
・トレンドを理解し、変化を予測し、ビジョンを策定する
・いや、しかし、でもといった言葉を使わないことを社員に求めた
・ソニー平井、インサイドアウトからアウトサイドイン
・取締役会の最大の意思決定は経営者の選任
・歴史的な視点を持つ
・上司の人間的な魅力 人間力
・自分の子供を働かせたいか
・日本の大手企業の80%が中計 米国は7% 2015
・価値観のアップデート 安い方が良いからの変化
インバウンドへの対応
・多くの企業では、ゲートウェイプロセスと事業創造の方法論が混同されている。ブルーオーシャン戦略は適切に活用すれば、一定の確率で新市場を創造できる方法論だが、日本国内では必ずしも正しく理解されていない。
・信じたい情報ばかり探す確証バイアスや、たいした事はないと思い込む正常性バイアスが作用しやすく、想定外のリスクを予見することが難しくなる。想定しきれないことが存在することを自覚することにある。
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企業の価値は、ビジネスモデル(いかに価値を創造し、顧客から価値を獲得し、競争優位性を生み出すか)と、オペレーティングモデル(価値提供サイクル、業務フロー、データ基盤)で決まる。
本書は、それらをデータ・アルゴリズム・AIでどう高めていくかを、幅広い視点と実例を交えて整理している。
分量は多く、すべてを理解しきれたわけではないが、大枠の構造は把握できた。特に、弱いAI(シンプルなアルゴリズムやエージェンティックAI)でも、価値提供・獲得サイクルや学習・成長サイクルを回す仕組みを作れるという点は実務的。
巻末の監訳者解説が全体像を簡潔に整理しており、理解の助けになった。 -
Posted by ブクログ
ウェルチのことを知っている人、優れた経営者だと思っている人にとっては、本書の内容は意外な真実と感じられるのだろう。
私のような門外漢にとっては、「なるほど、かなりヤバい人だったんだなぁ、トランプと同類の人なんだな」という感想。
ウェルチによりGEは多大な利益を上げた。しかし内実はボロボロで、長期的に存続できなくなっていた。だがGEが凋落したのは、資本主義での競争が健全に働いていた、ということかも。
企業が莫大な利益を叩き出し、株価が成長しまくるのと引き換えに、周りの社会、そこに生きる人々は苦しみ、疲弊する。株主資本主義が徹底した世界がどれほど生きづらいか。日本も少なからずその方向に向かっている。
ウェルチズム批判の本書は、より良い世界の一助となるだろう。 -
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テクノロジーを起因とした過去の金融バブルを分析した一冊。バブルの疑い有りを判断する6つの基準が興味深い。
■ストーリー
大衆を魅了する魅力的で粘着性のあるストーリーがあるか?
■利用シーンのイメージ
難しすぎず生活の中での利用をイメージできるか?マニアックすぎるものはバブルになりにくい。
■投資初心者
市場に新規参入する初心者はいるか?初心者は具体的でストーリーのあるものを好む。
■専業会社
投資対象となる新しい企業はいるか?今で言えばnvidiaやTeslaのような企業か。
■競争とビジネスモデル
競合や収益性が度外視されていないか?
■レバレッジ
過度なレバレッジがかかっていないか?煽り立てる仲介者はいるか? -
Posted by ブクログ
帯には「これは21世紀版ジャパン・アズ・ナンバーワンだ」という言葉があり、あやしそうな感じも漂うが、基本、真っ当な日本企業の研究に基づく議論だと思う。
著者の議論では、日本企業の最終材でのプレゼンスは見えにくくなっているが、中間材の分野で高度な技術で高い競争力を持つ製品を生み出しているとのこと。
概して、日本の変化のスピードは遅いものの、それは必ずしも悪いことではなく、日本の文化的な特性であり、経済原理と社会の安定性のバランスを取るための選択といえ、時間はかかったものの、日本も必要な転換を完了しつつある、という見立て。
楽観的すぎる印象はあるものの、私たちの見方が悲観的すぎるという側面に対抗するディスコースとして考えれば、こういう意見もあって、バランスが取れると考えられる。
具体的な事例は今日深く、分析は真っ当である反面、使っているフレームワークがオライリーのものが多く、ものすごく新鮮な切り口があるわけでもない。
確かに日本の中にも、素晴らしい企業はあると思うし、世界が大きく変わる中で必要な変化を推進してきた企業もあると思う。そこから、学ぶことも多い。
あたり前だけど、そのことを持って、日本の企業経営一般が再生しているわけでもなく、日本の経済がナンバーワンに返り咲くわけでもない。ここは間違わないようにしたい。
もしろ、そういうことが起きることはない、という基本認識をしっかりと持つことが、再生の道の第一歩なんだと思う。 -
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日本経済の失われた20年が、決して失われたわけではなく、日本の文化特性に合うよう、社会的な混乱を回避しつつ、静かに着実に事業構造の転換を進めてきており、グローバルサプライチェーンにおいてかつてないほど日本企業の重要性が増している、との示唆を示して頂いています。
結果としては決して間違えていないものの(また文化的背景の説明は示唆に富むものの)、恣意的にそうしたわけではなく、事業運営上の一つ一つの細かな決断の積み重ねが現在の結果をもたらした、ということであって、再現性があるわけではない気がしています。。
日本企業の成功者は、変革の中で何を守ろうとしてきたのか、そのためにどのようなアクションをしてきたのか、もう少し簡潔に整理頂けると、より深く刺さったかなと思います。
でも、一歩引いた視点で日本経済の動向を丁寧に整理して頂いているので興味深く読ませて頂きました。 -
Posted by ブクログ
両利きの経営とは、深化と探索の両方を追求する経営のこと。
社会や技術が素早く変化する現代においては、既存事業の成功が”時代を遅れ”を生み出す元凶になる場合もある。(サクセストラップ)
よく勉強をしている人ならば、「そんなことはわかっている」と思ったかもしれない。
この本がすごいのは、「両利きの経営が大切だ」とただ声高に叫ぶだけでなく、様々な企業の成功事例、失敗事例から、両利きの経営を目指したときにあらわれる課題や、その課題の乗り越え方まで踏み込んでいるところだ。
深化と探索は、反対方向の力が必要だ。(探索とは既存事業の焼き直しや、小さな改善イノベーションではなく、自社にとって未知の領域への拡大を指す)
方向性が違うので、既存事業のマネジメントやリーダーシップでは、適応できない。つまり同じ組織・風土の中で両立させるには常に矛盾が生じる。
本書では経営者(層)や中間管理職(ミドルマネジメント)による、リーダーシップの課題であると位置づけている。
つまり、両利きの経営の成否はリーダー次第ということだ。
両利きの経営を実行する際に必要なリーダーシップの5原則を以下に抜粋する。
1. 心に訴えかける戦略的抱負を示して、幹部チームを巻き込む
2. どこに探索と深化の緊張関係を持たせるか、明確に選定する
3. 幹部チーム間の対立を回避せずに、向き合う
4. 意図的にユニットごとに異なる基準を課して「一貫して矛盾する」リーダーシップ行動を実践する
5. 探索事業と深化事業に関する議論や意思決定の実践に時間を割く
第1,第5の原則は、普遍的なリーダーシップのありかただが、2,3,4に関しては複雑かつ高難度なリーダーシップである。
経験や明晰で論理的な思考力だけでなく、強い意志、精神力、高度な調整力などが求められると感じた。リーダーとしてはかなりのハードモードと言える。
この時代に経営の持続可能性を担保するには、訓練により身につけた強さとしなやかさを兼ね備えたリーダーシップが必要なのだろう。
チャレンジしてみたい気持ちはあるが、正直、うまくできる自信はない。 -
Posted by ブクログ
何だかちょっと分かりにくいタイトルですが、
要は企業のDX化について述べた本。
案の定、洋書だからか、本文は分かり辛いのですが、
最後の訳者の解説が優れていて、
そこだけ読むのでも読む価値はある本かと思います。
端的に言うと、既存ビジネスのプロセスを
既存のプロセスありきで
そのままデジタル化しただけでは不十分で、
顧客視点で顧客に提供できる価値を考えて、
その価値を提供する仕組みをゼロから考え、
デジタル化しないと、GAFAを初めとする
デジタルネイティブな会社には到底勝てませんよ、
という風に理解しました
(が、その理解で正しいかどうかは若干怪しいです)。
その全体の仕組みをデザインするのが一番難しくて、
それをどうしたら良いのか、教えてくれる
魔法のような本があったらいいんだけどな~というのが
個人的希望です。