渡部典子のレビュー一覧
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■trailblazeとは〔未開の森林の中を進むときに樹皮に〕道しるべとなる印を付ける、という意味。trailblazerは木に道しるべの印を付ける人、つまり「開拓者」とか「先駆者」という意味である。
■著者マーク・ベニオフ氏はセールスフォース・ドットコムの会長兼CEO。
■セールスフォース・ドットコムは、米国カリフォルニア州に本社を置く、顧客関係管理ソリューションを中心としたクラウドコンピューティング・サービスの提供企業。
■株主のために利益優先の経営をする米国企業が多い中、ベニオフ氏は珍しく株主や従業員、顧客などを含めたステークホルダーという広い概念で関係者を捉える経営者。「ステークホルダ -
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セールスフォースがサンフランシスコの法人税を上げるために活動していた等。
●感想
セールスフォースの創業者による、ここ最近のハイライト集。ビジネスケースというよりは、社会とどう関わっていくか、という観点の話が中心。ホームレス支援や、環境問題への取り組み、バリューを浸透させることなどを語っていく。
力強い本の構造やメッセージ性というよりも、筆者が関心のある「開拓者精神」と引っ掛けて、ここ最近のセールスフォースの出来事を振り返っていく様子。何かこれ!という学びを抽出する、というよりは、物語として頭に入れておくのが良さそうな本。
●本書を読みながら気になった記述・コト
・セールスフォースの創 -
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1.この本を一言で表すと?
著者が社会貢献の考え方をまとめた本。
2.よかった点を 3~5 つ
・サンフランシスコのベニオフ家(p11)
→著者の父と祖父の姿からコアバリューが生まれたのは、子供時代の経験が社会に出てから大きく影響するというこ
とがわかった。
・バリューが衝突するとき(p296)
→利害が複雑にからみあっている時 1 つの方法ですべて解決するものなど存在しないと思う。その辺の苦悩がよく描
かれていたと思う。
・企業文化は戦略に勝る(p188)
→著者の経験上では企業文化はすべてに勝るそうだが、ドラッカーの考えと共通しているところが面白いと感じた。
・セールスフォースでは、入社初 -
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1.この本をひと言でまとめると
これからのグローバル競争の鍵
2.お気に入りコンテンツとその理由を3から5個程度
・10ドル費やせる人が1人いるのと、1ドルを費やせる人が10人いるのとでは、ウォンツやニーズはまったく異なる。だからこそ、富裕国の製品やサービスが貧困国でも大きな効果を出せるなどと期待するのは、非現実的なのだ。(p22)
→逆パターンはこれからもっと成功の可能性が高まると思う。
・途上国の人々はむしろ、超割安なのにそこそこ良い性能を持つ画期的な新技術を待ち望んでいる。つまり、わずか15%の価格で、50%のソリューションを望んでいるのである。(p25)
→根本的な思想の転 -
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プラットフォーム革命」「最新プラットフォーム戦略 マッチメイカー」に続いてのプラットフォーム本。今年はプラットフォームに関する翻訳がなかなかに豊作のようで。しかし、同じ年に「プラットフォーム革命」と「プラットフォーム・レボリューション」が出るのはさすがに紛らわしい。
「プラットフォーム革命」がプラットフォーム≒マルチサイド・プラートフォームとして範囲を狭めに議論を進めたのに対して、こちらはもう少し定義を広く取った印象。その分広範な議論ができている面もあるが、ちょっと焦点がボケてしまった感じがしないでもない。
この点、プラットフォームの定義という意味では、監訳者が独自に定義した「交流型」「交換 -
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ネタバレ人間の脳は見たいものしか見ない。
ことを成し遂げるには、抵抗勢力に屈しない熱量が必要である。
本書の要諦は、この二つだと考える。
グローカリゼーションにより成功を収めた大企業、その幹部、技術担当者など、それぞれの立場で過去の成功体験にひきずられて現実を見てしまう。
虚心坦懐に、今起こっていることを直視する。その後のアクションを決定する重要な要素だけに、ここに色眼鏡を持ち込んではいけない。そのためには、数字などできる限り客観的に見ることができる事実を丁寧に集めることが肝要。
私は、今、新製品を開発する部署には属していない。本書で紹介されているような事例に遭遇する可能性は非常に低い。
それで -
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感想:ちきりんブログで紹介されていて読むことに。
先進国から新興国という通常の流れとは逆方向のイノベーションである、通称、「リバース・イノベーション」について書かれた本。
これからの世界の中心は紛れもなく先進国から新興国へと移っていくことから、イノベーションが逆流していくことは極めて筋が通っている。
最も印象的だったのは、「リバース・イノベーションは発明ではなく忘れることから始まる」というパート。
火星に降り立ったと考えるべきと書いてあったが、それくらい全く別物と考えた方がいいということだろう。
多国籍企業は過去の成功体験を忘れられなからなかなか新興国しんしゅつがうまくいかないのも納得。
実 -
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ネタバレイノベーションは先進国から発生するのではなく、
成長著しい新興国で発生するもの。
リバース = 新興国から発信し、先進国で拡がる。
実際にアメリカの企業が行ったリバースイノベーションの事例を紹介。
新興国では
・先進国が成長する時にはなかった技術を享受できる。
・既得権益を含めインフラが未整備な分、イノベーションを
導入しやすい。
新興国と先進国ではニーズが違う、「機能を落として価格を下げれば良い」という事もあるが、それだけでは無い。
・先進国で売れた物を新興国向けにカスタマイズする(グローカリゼーション)だけではダメで、現地調査をもとに白紙から商品設計を行う。
・現地のチームには、