【感想・ネタバレ】トレイルブレイザー―企業が本気で社会を変える10の思考のレビュー

あらすじ

創業20年で従業員5万人、GAFAと並び急成長を遂げた
世界最大の顧客管理ソフトウェア企業「セールスフォース・ドットコム」創業者が語る企業文化のすべて

セールスフォース・ドットコムは、1999年にマーク・ベニオフがサンフランシスコで創業。CRM(顧客関係管理)を中心にしたクラウド・コンピューティングのパイオニアである。わずか20年で5万人を超える社員を有するGAFAに続く存在のメガベンチャーである。フォーブス誌「世界で最もイノベーティブな企業」、フォーチュン誌「最も働きたい企業」「世界で最も称賛される企業」などでも上位を獲得している。

本書では、創業者のマーク・ベニオフが、自らの生い立ちから、セールスフォースの起業、そして、企業文化を作り上げていく様子が率直に描かれている。そして同社では、社会への貢献がミッションとされており、著者がさまざまな社会課題と向き合う様子も描かれている。「善き行いと成功はビジネスの必須要素であり、バリュー(価値観)は世界を変えるための最も強力なエンジンになる。これを牽引するのが、トレイルブレイザー(開拓者)なのだ」

ニューヨーク・タイムズ&ウォールストリート・ジャーナル ベストセラー

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Posted by ブクログ

セールスフォースのマークベニオフの一冊。どこかで紹介されていたので読んでみたけど、これめちゃくちゃよかった!なぜセールスフォースがこんなに伸びたのか、その一端がよくわかる1冊で勉強になることがたくさんあった。グローバルでうまくいくために仕掛けていることと、ローカルの課題に合わせて仕掛けることは同じ話ではないけど、流用できることも多々あるなと。ビジネスとしてもそうだし、組織作りの本としても誰にでも学びのある1冊だと思います。読んでよかったと思った1冊でした!

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2025年07月06日

Posted by ブクログ


著者が言うには、アメリカの長期的な競争上の差別化戦略を一言で求めるならば移民。
国に競争力をもたらす差別化要因は、AIもバイオ工学でもなく人材。

パーパスを決定するのは人、そこから価値を生み出すのも人。

誰かではなく、自分から変わるのことで始まるのだろう。

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2021年10月17日

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ベニオフ氏のバリューがどのようにして出来たのか、そしてそれを実行するために彼が何をしてきたのかがよく分かった。地球が全企業共通の最重要ステークホルダーだと言っていたのが印象的だった。世界のCEOやリーダーはもちろんのこと、雇われる側の人たちにとっても、自分がこれから所属したい、またはすべき、と思う企業を選んでいく時に役立つ本だと思う。

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2021年03月07日

Posted by ブクログ

先月もslackを買収したことで大きなニュースになっていた、Salesforce。
そんなSalesforce CEO マークベニオフが説く、企業のあり方についての本です。

マークベニオフといえば、大統領になってほしいCEO30にも選ばれるなど、非常に民衆からの支持が厚い経営者です。
その理由として、
・LGBTQ問題に積極的に声を上げる
・サンフランシスコのホームレス問題解決のために  法人税を上げるために尽力
・社会貢献のために個人資産の莫大的寄付 
・1-1-1モデルの確立
などがあります。

この著書では、これらの詳しい内容は勿論として、これから我々はどうあるべきか、これからはどのような企業が生き残っていけるのかなどが分かります。

少々分厚く、読みづらさがあることは否めませんが、ぜひ読んでおきたい一冊です。

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2021年01月06日

Posted by ブクログ

企業は自己実現の場であると、私は信じてきた。
いまセールスフォースを含む責任を伴う企業は、社会への関わり方や信念まで明らかにすることを求められている。

誰もがある面では正しく、
誰もがある面で間違っている、そんな中で最後に残るのは、むきだしの企業文化なのかもしれない。

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2020年11月05日

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セールスフォースのことは良く知らなかったけど、社会貢献に取り組む凄い企業なんだなと思いました。株が欲しくなってしまいました。

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2020年10月31日

Posted by ブクログ

一言で感想を言うならば、「意外」。

セールスフォースの創業者マーク・ベニオフの著書なのだから、相当な武勇伝が書かれているのかと思いきや、様々な問題に直面し、苦慮し、少しずつ前進する姿が描かれている。

「企業は善行を行うべし」
というようなことが一貫したテーマなのだが、最近のHBRの記事に通底していて、スッと入ってきた。

世界のトップクラスの企業のリーダーは、こういう世界観で生きているのだ、と恐れ入った。

恐れ入るだけではなく、こういった視座を持つことがリーダーになる人間の責任なのだ、ということも理解できた。

いい意味で「意外」な一冊だった。

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2020年10月18日

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セールスフォースの創業者の企業哲学が満載。常に新しいことにチャレンジしていくこと、そして組織として成長することが大事

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2023年06月17日

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Sales forceの創業者マーク・ベニオフの考えがよくわかる。イノベーションをコアバリューとするために職位を問わず全従業員に新しいアイデアを求め、その結果、顧客が企業に望んでいることと実際に実現可能なことのギャップが急速に解消されつつある。
アイデアを柔軟に受け入れ、今を意識しながら、過去から学び未来を予測する。おかしいことにはおかしいと言え、正すための行動をおこせる。なかなか日本の企業からは出てこない有能なリーダーであると思う。

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2022年05月28日

Posted by ブクログ

CRMで知られるセールスフォースCEO、マーク・ベニオフ氏の著書。

移民の祖先を持ち、祖父や父をロールモデルとした成功より善行を良しとする考えは、白州次郎氏のノブレス・オブリージュに相通ずるものがある。

偽善という人もいると思うが、何もしないより絶対いい。

アメリカのさまざまな問題に逃げずに立ち向かう勇敢なCEOが経営する会社を、みんな応援したくなるはずだ。

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2022年04月19日

Posted by ブクログ

Salesforceの創業者マーク・ベニオフによる自伝、およびSalesforceが重視するコアバリューに関する主張。GAFAMやその他のIT企業とSalesforceの違いはまさにこの本の主張にあると思う。社会の中にあって利益を追求することを重視し、利益至上主義にならないように行動している。カリフォルニア、サンフランシスコ出身という出自の影響が大きいのかもしれないけれど、Salesforceの利用者が増えるとともにこの会社の理念も一緒に広まってくれたら、それは真にSalesforceという会社のビジョンを実現したことになるだろう。

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2022年03月13日

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セールスフォースドットコムの会長兼CEOのマーク・ベニオフさんの考えがよく分かる本。テクニカルな話よりもフィランソロピーが根本にあり、よりよい社会のために必要なマーク・ベニオフさんの考えがつらつらと書かれてある。salesfoceの考えがよくわかる一冊です。

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2022年02月12日

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セールスフォース・ドットコムのバリューは、信頼、カスタマーサクセス、イノベーション、平等。
ステークホルダーの幸せを考えた経営を純粋に追求する姿勢が印象的。

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2022年01月01日

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これからの時代の企業はこうなのかと。
確かなイデオロギーをもち社会問題の解決に真摯に取組む姿勢。
政治、国、メディアが腐敗していく中、人間の善意はグローバル企業に宿ろうとしているのかもしれない。

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2021年08月01日

Posted by ブクログ

明るい豊かな社会の実現
片手間ではなく本気で向き合う経営者
こうした流れになってきているように感じます

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2021年07月21日

Posted by ブクログ

米国の巨大企業「セールスフォース」の創業者が、その企業理念について語った本。GAFAをはじめ、米国にはいくつもの新興巨大企業が存在するが、その創業者には型破りに個性的な人が多い。そのような人たちが、どのように会社を大きくしていったかの物語は、どれも興味深く勉強になる。失敗を繰り返しながらも、「社会貢献」を前面に出し、多くの人たちを納得させていくのがセールスフォース社の方針だが、大会社の創業者に共通するのは、へこたれない忍耐力と熱意だと思う。興味深い。

「「第4次産業革命」が始まった過去10年間で、人工知能(AI)、量子コンピューティング、遺伝子工学、ロボット工学、第5世代移動通信システム(5G)が、驚異的な進歩を遂げた。10年前には思いもしなかった速度と規模で大量のデジタル情報が流通する一方で、AIやロボット工学が人間と機械の間にある障壁を打破しつつある。地球上のあらゆる人やモノがつながり、複雑なビジネス課題と、誰にも予見できなかった破壊を生み出している」p3
「自分が何をしていようとも、どこで働いていようとも、誰もが成功するビジネスと、より良い世界を築き上げることの両方に貢献することができる。だから、この本の根幹となる前提を一言で表すならば、バリューに根差した企業文化が価値を生み出す、ということだ」p9
「母も父も、私が感じていたようには、コンピュータのどこがそれほど面白いのか十分に理解していなかった(しかし、好きなように勉強させてくれた)」p18
「見知らぬものに対する恐怖心を捨てて、自分の価値観を羅針盤として使い、新しい道を切り拓かなくてはならない。私たち全員が進歩への情熱とその実現に向けた想像力を育むべき時が来た。より良い未来になるかどうかは、私たちの肩にかかっている」p33
「(トヨタへのプレゼン)この野心的な提案とは別に、ゲストを歓迎する雰囲気づくりも欠かせない。日本文化ではプレゼントを贈ることが非常に大事たと知っていたので、豊田さんのために特製のサーフボードを用意することにした。また、ハワイのパンツ、Tシャツ、ビーチサンダルを花で飾り、トヨタの一行が到着する空港に届けるよう手配もした」p60
「私は豊田さんに、自分は日本が大好きなことや(愛車であった)黒のスープラにまつわる懐かしい思い出を話した。ご機嫌取りや、豊田さんの自尊心をくすぐるためではない。ビジネスは一時的だが、関係は永遠に続く。つまり、本物でなければならないし、共通基盤の上に構築しなければならないのだ」p62
「私が個人的に最も満足しているのは、豊田さんと生涯の友人になった事実だ。長年にわたって、私が日本に行くときには一緒に過ごし、豊田さんは快くセールスフォースのイベントで何度か講演をしてくれた。絆ができたのは、製品や技術だけの力ではない。信頼関係が私たち、そして両社を結びつけたのだ」p63
「リーダーにとって最も難しいのは、周囲の誰からも賛同が得られない場合でも、自分の判断を信頼すべき時を知ることだ」p80
「どんなリーダーもあるタイミングで、周囲の賢い人々の判断を割り引いて考える立場にあることに気づくだろう。たとえ自分がここまで来るのを支えてくれた人々の信頼を失うことになっても、自分の直感が正しいと告げることに従い続けるのか、という」p81
「バリューをお金に換算する方法はない。確かにバリュー、特に信頼を優先させれば、利益が犠牲になる場合がある。しかし、短絡的にはそうだとしても、四半期に稼ぎ出す収益が、時間とともに失ったかもしれない信頼よりも値打ちがあることは絶対にない」p87
「ある問題を解決するのに1時間あるとすれば、私はその問題について考えることに55分、解決策を考えることに5分かける」p98
「私たちは目の前の問題の背後にある問題に取り組むことにより、顧客が想像もしなかった形で、より効率的に作業できるソフトウェアを設計できたのである。これ以降、私たちはチェックリストにマークを入れることに注力するのをやめて、ブレークスルーをもたらすやり方を探し求めることが大事だと思うようになった」p99
「最新の製品を売り込んで売上を最大化するのではなく、顧客が実際に何を必要としているかの理解に努めることが、セールスフォースの全従業員の役割だと私たちは信じていた。これを的確に行うためには、自分の机を離れて、顧客の立場で考える必要に迫られることが多い。それはCEOも例外ではない」p110
「顧客が新しい目的地を見つけるのを支援することや、そこに到達するための新しい道を切り拓くことに、どの企業も投資したほうがよい」p123
「私たちは最も優秀な人材を採用し、社内で創造性を活用しながら育成してきた」p129
「(スティーブ・ジョブズ)24か月で10倍に成長するんだ。そうでないと、つぶれるよ」p136
「今やアインシュタイン(ビジネス・アプリ)は私の手のひらの上で、わが社の状況を理解し、会議に参加し、話し合いに関するメモや記録を更新するために関連データを収集し、コメントまでする音声対応デジタルアシスタントとなっている」p149
「革新的な製品を開発するためには研究開発予算だけが重要でないことに、彼は気づいていなかった。私はセールスフォース流のイノベーションをリチャードに説明した。「イノベーションを探求するのが私たちのやり方なんだよ」」p151
「子どもたちは私たちの未来だ。子どもたちに投資をしよう」p247
「将来的に企業を引っ張っていく唯一の方法、もっと言うと、企業で働く唯一の方法は、パソコン作業から顔を上げて、より広い視野を持つことだ。ただし、毎日の雑音やカオス状態から自分の心を守る術を学ばない限り、世の中を認識し直すことはできない。今日では、単純に電源を切って考える時間をつくるだけでは足りない。じっくりと考える時間を取る必要がある。初心を磨き、新しい考え方を受け入れることは、心に良いだけではなく、サバイバル戦術と言える。初心に返って人生と向き合うことは広い意味で、好奇心、感謝の気持ち、学習を自ら進んで取り入れる方法となる。つまり、白い紙を引っ張り出すことであり、自分は専門家だという考えを手放すということだ。「(鈴木俊隆)初心者の心には多くの可能性があるが、専門家の心にはほとんどない」のだ」p255
「政府などの権限を持つ機関が、党派の論理、瀬戸際政策、果てしない手詰まり状態によってますます身動きが取れないため、企業の参加が一層求められている」p321
「私たちは熱狂的なイノベーションと創造性の時代を生きてきた。第5次産業革命では、このすべての「進歩」を、公益のために活用する方法を見つけることが重要になる。今後の成功は、人々や地球のウェルビーイングを第一に優先させて、イノベーションと創造性の成果を活用できるかどうかにかかっている」p344

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2021年03月15日

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マークベニオフの、ひいてはSalesforceの思考と志向が良く分かる。
しかし一貫性に欠け、統一性がない為分かりにくい。
V2MOMのフレームワークは分かりやすい。

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2021年03月06日

Posted by ブクログ

20年前にはCSRとかメセナとかフィランソロフィーとか言っていたけど、こんな企業が出てきたのかと改めて驚いた。

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2021年01月15日

Posted by ブクログ

著者はSalesforce.comの創業者であるマークベニオフ。

ありがちなサクセスストーリーではなく、むしろ事業として成功した後に企業として果たすべき役割や、本当に大事にしなくてはいけないもの(コアバリュー)は何か?といった内容がテーマ。

今後の企業は平等(宗教、性的嗜好、所得、etc...)やサスティナブルなど、社会的責任を果たすことが求められていて、それができなければ淘汰されていくという話。

前に読んだムハマドユヌス「貧困のない世界を創る」と着地というか主張が近いなと感じた。面白かった。

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2021年01月11日

Posted by ブクログ

ハウツー本かなと思ったら自伝だったので読むのが難しかった。
私にはまだ早すぎたのかもしれない。
海外の情勢や経済の動きがわからないと飲み込めない内容だったので読める人すごいなぁ

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2025年06月01日

Posted by ブクログ

タイトルで読み始めたら、セールスフォースのCEOが書いた本だった。
ビジネスにおいても信頼がバリューだというのは私が実感していることに近く、納得した。
企業のリーダーが差別などの問題にも積極的に関わっていくべきかは、そうなのかもしれないが、なかなか難しいと思った。発言に力があるゆえに適切な対応が必要だが、何を良しとすべきかは難しい。むしろ中立を保つほうがいいのでは?と思ってしまう。ちょっと違うが芸能人が様々なことに発言して炎上したり、炎上することで存在感を示そうとしているようなこともあり、それが正しいのかはわからない
なかで紹介されていたフレームワークは使えそう

v2mom
ビジョン 何をやりたいのか
バリュー 何が重要か
手法 どうやり遂げる
障害物 妨げはなにか
評価基準 やり遂げたことがどうわかるか

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2023年08月05日

Posted by ブクログ

セールスフォースの起業の裏側や拡大過程での苦労話を期待していたけど全く違って、経営者として大事にしていることなどであった。セールスフォースが大事にしている価値観やマーク・ベニオフの社会へのコミットメントは共感の持てるものだと感じた(日本でセールスフォースを使っている会社から聞く評判とはギャップがあるけど)。

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2022年12月18日

Posted by ブクログ

自分のためだけではなく、世の中のために働くことの尊さを教えてくれる本。

社内の話が多いので、飛ばし読みでもいいかも。

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2022年11月04日

Posted by ブクログ

セールスフォース創業者のマーク・ベニオフ による自伝。自伝だから、何かしらの目的を持って、企業コマーシャルに用いているという読み方が正しいだろう。手放しで自らの頭にインプットしていくのは危険。創業の苦労も程々に、エシカルな取り組み、慈善事業への挑戦が多く語られる。

セールスフォースというとCRMで有名であり、本著にも登場するトヨタ自動車でも採用されている。私はその事をこの読書で知ったが、それも戦略だろう。慈善事業家が、ホームレス救済をPRしながら、企業採用のエピソードでは、影響力の大きなトヨタを取り上げる。語るエピソードもスティーブ・ジョブズなどのビッグネーム。単に、セールスフォースのシステムを用いた成功事例、現場のエピソードが知りたかったが、本著で語られる部分は、それとは異次元である。

LGBTQ、ジェンダー格差解消、黒人雇用率などなど。企業が影響力を発揮してそれらに取り組むのは悪い事ではないし、戦略的にその事をアピールに使っても良いだろう。私の指摘は本著の読書の期待に対して、その比率が多く残念だったという事。偽善者?では無いだろうが、実務的な事が知りたかった。

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2022年06月03日

Posted by ブクログ

もう、めちゃくちゃ難しくて読むの大変だったけど、企業である以上は利益の追求だけじゃなく、社会のためになにか一つでも役にたてることをしたいな。という気持ちは強くなった。全会社員に読んで欲しい。

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2022年01月05日

Posted by ブクログ

企業活動の目的が社会貢献で、そのための活動も寄付もし、社員のためにも良好な環境を整える。
なんだか利益最優先の日本企業とは格が違うなぁと思いました。(いや、日本にもあるが私が知らないだけなのか?)

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2021年07月16日

Posted by ブクログ

■trailblazeとは〔未開の森林の中を進むときに樹皮に〕道しるべとなる印を付ける、という意味。trailblazerは木に道しるべの印を付ける人、つまり「開拓者」とか「先駆者」という意味である。
■著者マーク・ベニオフ氏はセールスフォース・ドットコムの会長兼CEO。
■セールスフォース・ドットコムは、米国カリフォルニア州に本社を置く、顧客関係管理ソリューションを中心としたクラウドコンピューティング・サービスの提供企業。
■株主のために利益優先の経営をする米国企業が多い中、ベニオフ氏は珍しく株主や従業員、顧客などを含めたステークホルダーという広い概念で関係者を捉える経営者。「ステークホルダー資本主義」という最近流行の言葉があるが、そのことをどう経営において実践しているのか、この本を読むとよくわかる。
■ステークホルダー資本主義は、株主至上主義の対局にある考えで、言葉にするだけでも投資家を敵に回すリスクがありかなりの勇気が必要なことだが、ベニオフ氏は本にまで書いており、ステークホルダー資本主義の原理主義者だと言ってもいいだろう。
■正直なところ、本の内容は少し会社自慢になってしまっているが、それを補うだけの興味深い考え方が学べると思う。あとは実践だ。大規模なシステム障害を起こしたようだが、果たして顧客対応はどうか⁈



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2021年06月20日

Posted by ブクログ

読みやすい日本語訳。
セールスフォースが掲げるバリューの解説本。
ビジョナリーな会社だなと、世界のトップ企業はCSRとかにこだわるんだな、とか思いながら、一方日本企業は影響力の問題もあると思うが、これだけ本気でCSR考えているところはないな。

ダイバーシティ、インクルージョンの取り組みを見てても、日本はもはや後進国。

タイトルの10の思考みたいなのはただの釣り。

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2021年06月17日

Posted by ブクログ

セールスフォースがサンフランシスコの法人税を上げるために活動していた等。

●感想
 セールスフォースの創業者による、ここ最近のハイライト集。ビジネスケースというよりは、社会とどう関わっていくか、という観点の話が中心。ホームレス支援や、環境問題への取り組み、バリューを浸透させることなどを語っていく。
 力強い本の構造やメッセージ性というよりも、筆者が関心のある「開拓者精神」と引っ掛けて、ここ最近のセールスフォースの出来事を振り返っていく様子。何かこれ!という学びを抽出する、というよりは、物語として頭に入れておくのが良さそうな本。

●本書を読みながら気になった記述・コト
・セールスフォースの創業者はオラクル出身
・セールスフォースは法人税を上げるためにロビー活動を行った
・マーク自ら、ツイッターでトランプに対して反対活動を行った

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2021年01月01日

Posted by ブクログ

1.この本を一言で表すと?
著者が社会貢献の考え方をまとめた本。
2.よかった点を 3~5 つ
・サンフランシスコのベニオフ家(p11)
→著者の父と祖父の姿からコアバリューが生まれたのは、子供時代の経験が社会に出てから大きく影響するというこ
とがわかった。
・バリューが衝突するとき(p296)
利害が複雑にからみあっている時 1 つの方法ですべて解決するものなど存在しないと思う。その辺の苦悩がよく描
かれていたと思う。
・企業文化は戦略に勝る(p188)
→著者の経験上では企業文化はすべてに勝るそうだが、ドラッカーの考えと共通しているところが面白いと感じた。
・セールスフォースでは、入社初日からオハナの家族として迎えられる。私たちが何者で、何を行うのか、そして社
内システムにログオンするプロセスをよく確認した後、私たちのバリューや、自分の選んだ非営利団体でボランティ
ア活動をするために年 7 日間の有給休暇が取得できる仕組みについて説明を受ける(p198)
→社会貢献と企業文化が密接に絡み合っているのが特徴だと思う。
2.参考にならなかった所(つっこみ所)
・企業の利益と社会貢献がどのように結び付くのかよくわからなかった。
・困難に直面した事例がいくつか書かれていたが、どのように考えどのように対処したかは書かれていたが、結局結
論はどうなったのか書かれてなかったように思う。
・サンフランシスコのホームレス問題に多額の寄付をしているのは素晴らしいことだか、寄付に対してどのような効
果があったのか?が書かれていない。
3.議論したいこと
・スタートアップ企業の利益と社会貢献は両立できるのだろうか?
5.全体の感想・その他
・社会貢献の内容そのものについては賛同できる。しかし、社会貢献だけでは利益を追求することができないのでは
ないかという疑問が常にあった。
・会社がある程度大きくならないと企業による社会貢献はできないと考えていたので、この本の内容は何か片手落ち
なような気がしていた。しかし企業のリーダーがどのようにあるべきか、と言う視点でこの本を読むと納得できる部
分があった。
・企業が技術面でどのように成長してきたか、技術面でどのように今後成長するのか、という話も聞きたい。

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2020年12月16日

「IT・コンピュータ」ランキング