青木純子のレビュー一覧
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★5 決して沈まない豪華絢爛な〈ホテル・ネバーシンク〉世代を重ねた未来には #ホテル・ネバーシンク
■あらすじ
1930年代から現代まで、三代にわたって家族経営を続ける〈ホテル・ネバーシンク〉。絢爛豪華で巨大なそのホテルは、街のシンボルとなっていた。
しかしある時、ホテルで宿泊していた子どもが行方不明になってしまう。その後も周囲では子どもが消えてしまう事件が発生するようになり、徐々に経営の斜陽化が進み始める。決して沈まないという意味の名前をもつホテルの行方はどうなるのか、そして事件の真相は…
■きっと読みたくなるレビュー
面白い★5
舞台設定、話の構成が超絶素晴らしい!
1930年代か -
Posted by ブクログ
ネタバレ日本初上陸の作家、アダム・オファロン・プライス。訳がケイト・モートン「湖畔荘」等の青木純子さんということもあって手に取りました。
ニューヨーク近郊の山中に建つホテル・ネヴァーシンク。ホテルの関係者の視点で1950年から2010年代まで、ネヴァーシンク(不沈)の興隆から荒廃までを描いた作品。
1950年台に子供が行方不明となり、どうやらその後もホテル周辺で度々子供が行方不明になる、みたいなのだが、その辺りは深く描かれない。ミステリ色は弱め。
ある章の中心だったホテル関係者のことが、別の人物の視点の章でも描かれており、あの後、こういう人生を歩んだんだなぁとわかる仕掛け。何人か繰り返し中心となる -
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呪われたイギリス人の古い屋敷が舞台で住人の名前がドイルなのでバスカヴィル家の犬が連想されます。途中まではドイル家の謎がどんどん深まっていくミステリー小説なのですが、謎がとけていくと徐々にきのこに取り憑かれたアウトサイダーVSノエミのホラーアクション小説になっていきます。その緩急の差もあるのですがさいごの脱出劇は最高におもしろく、最後まで読むと爽快感さえ感じさせてくれます。
作者が化学を学んでいたのもあると思うのですが、薬品に関することも妙に説得力があります。あと、ゾンビにきのこが生えている描写もそんなにグロテスクに感じられません。
フランシスがもっと活躍すると思っていたのですがいまいちで -
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ネタバレ二作目のケイト・モートン。
前作「忘れられた花園」と同様、現在と過去が交互に描写されながら真相に迫る物語。
現代パートの主人公ローレンが語る母ドロシー(ドリー)の優しさと、過去パートのドリーの人間としての醜さのギャップが凄くて。正直途中から、キーとなるヴィヴィアンに幸せになってほしいと思いながら読み進めた。
徐々に変わっていくドリーの描写も見事。ホント、途中から嫌な女性になりました笑。その分、全てを失うことになるのだけど。
最後の仕掛けは、もしかしたらと思いつつも、最後まで気が抜けず。結ばれなかった二人の切なさと、旅時の果てに幸せに逝った静かな余韻があり。良かった。
相変わらず、若干ハー -
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ネタバレまず一言、面白かった!
大学へ進みたいと願うノエミの元へ、寂びれた屋敷に住むイギリス人と結婚した従姉のカテリーナから『夫に毒を盛られている。そして住んでいる屋敷の亡霊に苛まれている』という手紙が届く。父にカテリーナを連れて帰ったら、大学の進学を認めてもいいと言われたノエミはカテリーナの元へ。
そこはかつて銀鉱があり、財もあった家柄のなのだが、今ではもうその面影はなく、屋敷はボロボロ、湿気とカビの巣窟だった。
早速、カテリーナを連れて帰ろうとするノエミだったが、彼女と会うことはできず、彼女の結婚した相手も父親も使用人も陰鬱な人物ばかり。
そして、初めてその屋敷に泊まった晩にノミ -
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ネタバレロンドンで刑事をしていたセイディはある事件で失策を犯し、祖父の住むコンウェールで謹慎することに。
そこには打ち捨てられた屋敷があり、ここでかつて男児の行方不明事件が起こり、未解決のままになっていた。
この事件に興味を引かれたセイディは現在の屋敷の持ち主であるアリス・ウェダインへ手紙を書き、連絡を待つ。その一方で自ら事件捜査を始めていた。
一方、ミステリ作家となっていたアリスにとって弟の行方不明の事件はすでに終わったことであり、彼女の手紙を無視していたのだが……。
70年前、果たして湖畔荘で何が起きたのか?
長い時を経て真実が明らかになるときがやってくる。
今年、最初 -
Posted by ブクログ
ネタバレあるネグレクト事件関連の失策で謹慎処分を受けた女性刑事のセイディ。
彼女は祖父の住むコンウォールで謹慎処分期間を過ごすことに……。 だが、ランニングコースに打ち捨てれた状態の屋敷を発見する。
そこでは70年前に男児が行方不明になった事件現場出会った。
未解決のこの事件に興味を持ち、調べ始まるセイディであるのだが……。
下巻はすでに読み始めています。
私の好みの物語です♪
物語は過去と現在を交差させることで続いていくのですが、詳しい感想は下巻を読み終えてからUPしたいと思っています。
今はとにかく読んでいて楽しいです。謎ときもそうですが、この湖畔荘の歴史がとても興味深 -
Posted by ブクログ
1933年 夏至祭の最中、屋敷から忽然と消えた男児失踪事件。
事件は未解決のままであり、その男児の姉であるアリスは現在(2003年)大御所ミステリー作家となっていた。
諸事情により謹慎、休暇中となった故郷でこの事件に自らの境遇を重ねて、調べることにした刑事セイディ
「事件」についての秘密を抱え、守り通そうとするアリス
そして「真相」の中で駆け抜けたアリスの母エリナ
アリス・エダウェイン 1933年
セイディ 2003年
アリス・エダウェイン 2003年
エリナ・ドシール 1911年
と、各年代を行き来しつつ謎が明かされていくのは圧巻…そして、ものすごく心にじんわり来る…良い話を読んだ -
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