あらすじ
1950年メキシコ。若き女性ノエミは、郊外の屋敷に嫁いだいとこのカタリーナから手紙を受け取る。それには亡霊に苛まれ、助けを求める異様な内容が書かれており……。英国幻想文学大賞をはじめホラー文学賞三冠を達成した、新世代のゴシック・ホラー小説。
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Posted by ブクログ
ゴシックホラー
幻想的な 閉ざされた世界でのお話
主人公の気の強さが
良い意味で目立った
彼女の雰囲気は
森博嗣作品、S&Mシリーズの
萌絵を思い出させた
とても頭が良く 行動的。で 勝気。
ただ 萌絵は正直、好きではない 笑
メキシカン ゴシックの主人公
ノエミの方が 颯爽としていて 頼もしい
物語がどうなっていくのか
どう決着がつき、どんなカラクリなのか
夢中で読んだ。
現実離れした世界に
おぞましい描写
古めかしい屋敷と室内
暗く かび臭い
どこまでもダークな世界観
読み終えると
1本の映画を観終わったような心地がした
ダークファンタジーとして読むのに
最高に面白くて かなり楽しめた
文体も好みで 嫌なところが
ひとつも無い
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Posted by ブクログ
呪われたイギリス人の古い屋敷が舞台で住人の名前がドイルなのでバスカヴィル家の犬が連想されます。途中まではドイル家の謎がどんどん深まっていくミステリー小説なのですが、謎がとけていくと徐々にきのこに取り憑かれたアウトサイダーVSノエミのホラーアクション小説になっていきます。その緩急の差もあるのですがさいごの脱出劇は最高におもしろく、最後まで読むと爽快感さえ感じさせてくれます。
作者が化学を学んでいたのもあると思うのですが、薬品に関することも妙に説得力があります。あと、ゾンビにきのこが生えている描写もそんなにグロテスクに感じられません。
フランシスがもっと活躍すると思っていたのですがいまいちでした。そこは白人に対するするメキシコ人、男に対する女性というテーマもあったとおもうのでしかたないのかもしれません。メキシコシティで頑張ってもらいたいです。
Posted by ブクログ
まず一言、面白かった!
大学へ進みたいと願うノエミの元へ、寂びれた屋敷に住むイギリス人と結婚した従姉のカテリーナから『夫に毒を盛られている。そして住んでいる屋敷の亡霊に苛まれている』という手紙が届く。父にカテリーナを連れて帰ったら、大学の進学を認めてもいいと言われたノエミはカテリーナの元へ。
そこはかつて銀鉱があり、財もあった家柄のなのだが、今ではもうその面影はなく、屋敷はボロボロ、湿気とカビの巣窟だった。
早速、カテリーナを連れて帰ろうとするノエミだったが、彼女と会うことはできず、彼女の結婚した相手も父親も使用人も陰鬱な人物ばかり。
そして、初めてその屋敷に泊まった晩にノミエは金色に輝く不思議な女性を目にするのだった。
『レベッカ』をイメージしていたのですが、全く違った物語で、特に主人公のノミエが魅力的です。
謎を解き明かそうとする勇敢な心や挫けないところは好きですね。
謎についてはネタバレいくないということで読んでいただきたいですが、そこへたどり着くまでの彼女の奮闘を楽しんでいただきたいと思います。
久しぶりだわ、この暑さの本を一気読みとは、本当に面白かった(*^^*)
Posted by ブクログ
中盤までは動きがなくて退屈だったが、謎が詳らかになってからは面白くなった。原住民の禁断のキノコが菌糸を張り巡らせて人間と一体化し、その作用で半不死になるという設定は面白い。一族の中に適性があり、その不死性を維持するために新しい血が必要。ラヴクラフト的なストーリー運び。舞台が1950年のメキシコなのも良い。
Posted by ブクログ
ラヴクラフト好きにはたまらない!
カビだらけの洋館、墓所、幻覚見せるきのこの山…(-_-;)
ゴシック・ホラーの世界観を楽しめる作品でした(〃´-`〃)
何やら沢山の賞を取っているこの作品。
ずっと気になっていて、読みたいリストの先頭に載せてました♡(*´˘`*)
時代は1950年。
主人公のノエミは超金持ちの遊びまくってる大学生のお嬢様。
仲の良かった従姉妹のカタリーナから支離滅裂な手紙が届き、父からカタリーナの様子を見てくるよう命令される。
カタリーナの嫁いだ先『ハイ・プレイス』は霧がかった墓地のそばにある、ヴィクトリア朝期の建築様式にこだわった屋敷。
その屋敷に住む人々は皆どこか様子がおかしい……
ラヴクラフトを連想させる世界観。
代々続く家系。寝たきりの主人。
悪臭と甘すぎるワイン。
霧がかかり不思議な声が聞こえる墓所。
カタリーナの奇怪な言動と、館で起こる数々の現象。幻覚や違和感。
カタリーナの夫、ヴァージルは不思議な力でノエミにせまる。
エログロまではいかないにしても、想像次第では結構グロデスクです。
私の頭の中では肉感と弾力がリアルで湿気とカビと湿った空気、あらゆるぬるぬるしている何かと悪臭で…とグロ妄想が炸裂してました(-∀-`; )
最近読んだ『血の配達屋さん』のような雰囲気に近いかも。
いや、あそこまでグロではないですが、クトゥルフ神話っぽさが近い。
美しいドレスを着た美女2人が何やら奇妙でグロテスクな何かに囚われ、精神を蝕まれ…
逃げ出したくても逃げられない。
血族の呪いがどうしてもハイ・プレイスへ惹き寄せる…。
ゴシック・ホラーの世界へ浸りたい方におすすめします(*˘ー˘*).。.:*♡
Posted by ブクログ
この手の話に登場する屋敷は最後に跡形もなく炎上するのがお約束なのか。まあ、残ってるとまた何かしら起きるかもしれないからね。
胞子を吸い込んで思考まで支配される。一族の誰かが逃げたり傷ついたりすれば全員に伝わる。菌を通じて老いた体から新しい身体に乗り換える。
衝撃の菌類ホラーだった。
Posted by ブクログ
ホラー。
メキシコが舞台の館ものホラー作品。
カナダのSF賞も受賞している作品とのことで、若干のSF要素もあり。
怖さよりも不気味さ、気持ち悪さが強め。
意外と読みやすいのは良い。
Posted by ブクログ
先日読んだ『ニードレス通り
果ての家』が面白かったので、その巻末の広告に載ってた本作も手に取ってみました
ってまたホラーやないかいっ!
ってホラー作品の巻末広告なんだからホラーに決まってるやろバカタレ!
ホラー苦手なんだけどなぁと思いつつも、いやいやこれこそあれですよ
浄土瓶宗に伝わる荒行のひとつ「新境地のためあえて外しに行ってるとも思えるほどの苦手分野を読み進めてあーやっぱり苦手だったわーという悟りを開く行」ですよ
結果はというとあーやっぱり苦手だったわーという
でもあんまり恐い!って感じもしなかったかな
静かな狂気と言いましょうか、人の持つ浅ましさをギュッと濃縮したようなお話しでした
王道の展開は嫌いじゃないんですが、あまりにおどろおどろしい感じを出そうとし過ぎてか、情景描写が多すぎてちょっと疲れちゃいました
悪くなかったんだけど、時間もかかってしまいました
読むのに時間かかってる時って脳が喜んでないときなんだよね
でもホラーはまたごんごん読んで行こうとも思いました
そろそろ行ってみる?スティーブンとか
Posted by ブクログ
タイトルと装画に惹かれ、内容も見ずに購入。こういう選書はワクワク出来るので非常に楽しい。(大外れを引く時もあるが、それもまた一興。)
舞台は、1950年のメキシコ。主人公のノエミ・タボアダは、メキシコシティに住まう美しい女子大生。裕福な家庭で育った彼女は、"女性"としての自分に強い自信を持っており、魅力的な話術と仕草で男性を魅了し、彼女自身もその駆け引きを楽しみとしていた。
ある日、イギリス人男性であるヴァージル・ドイルと結婚し、田舎町の屋敷に嫁いだ従姉のカタリーナから、一通の手紙が届く。そこには「夫が毒を呑ませようとする。邪悪な何かが自分を捕えて離さない。」といった不穏な一文とともに、ノエミに助けを求める内容が書かれていた。元々カタリーナの結婚に反対していたノエミの父は、すぐにもカタリーナの様子を見てくるようノエミに話す。大学の講義等の予定が入っていたノエミは父の頼みを渋るが、両親に難色を示されていたメキシコ国立自治大学への進学を認めることを条件に出され、カタリーナのもとへ行くことを決めたのだった―――。
「不穏な空気に包まれた屋敷に囚われた従姉を救い出すため、"旧時代の化物"と対決する新進気鋭の美女を描くゴシック・ホラー。」
混血を示す浅黒い肌、男性に追従しない(むしろ手玉に取る)、学問することを望む―――"新時代の女性"として描かれるノエミ。その彼女が対峙するは、白人至上主義(血統主義)と家父長制を貴ぶ、"旧時代"のドイル家。"息"も"謎"も詰まるドイル家の屋敷からカタリーナを救い出すため、アウェーゲームで奮闘するノエミの前に、文字どおりの"化物"が立ちはだかる―――。
「不気味にして優美なゴシック・ホラー」―――まさに帯コメントのとおりの作品。(「ブロンテ姉妹、ダフネ・デュ・モーリア、シャーリィ・ジャクスンらの愛読者は必読だ」―――これも間違いない。)