林真理子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
大女優・浅丘ルリ子を題材にとった虚実ないまぜのような小説。
林真理子って作家としてはあまり評価されていないけど、『ミカドの淑女』、『白蓮れんれん』、『アッコちゃんの時代』など実在の人物に題材をとった作品が書ける器用さはもっと評価されてもいいと思うんだよね。しかも人選がひとひねりしてあって、時代の裏面で注目を集めた女たちという感じの魅力ある人物たち。
この本にしても、実在の人物なだけあって、「これは小説なのか」「wikipediaに肉付けしたようなもんじゃないの」といった反響もあるだろうけど、やっぱり読んでいて単純に面白い。単純に面白いって、エンタテイメント小説にとって一番大切なことじゃないだろうか。小説って、何か学ばなきゃいけないものだったり、心が洗われたりするものばかりじゃなくていい。後世の評価が低いのだってわかってるだろうに、エンタテインメントに徹している林真理子って、それはそれで立派。
そして、この本が面白いのは引いた書き方をしていないからだと思う。浅丘ルリ子なんて存命なんだから、虚実ないまぜでストーリーを運ぶのは、関係者に配慮する部分もあるだろうし、大変だと思う。それでいながらかなりの迫力のスペクタクルになってるのはすごいよ。たぶん、浅丘ルリ子にも取材し、こういう作品になるってことは認められているだろうから、それを許した浅丘ルリ子もカッコいい。この本に書かれているような、カラッとした人物ならさもありなんという感じ。