中島らものレビュー一覧
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Posted by ブクログ
(2025-09-28 2h)
知り合いと中島らもの話になり、勧められた本作。民族学?難しそうで理解できるか不安な中で恐る恐る読みはじめたけど、とっても面白い。
プロローグからコミカルな雰囲気で、印象としては『空中ブランコ』のような軽やかさがありながら、主人公の大生部教授はしっかりアルコール依存症で(ウイスキーを持ち歩いてる)中島らも節も効いている。
三重を旅行する移動の合間で読んだ。
第1巻は、オウム真理教を彷彿とさせる新興宗教の話。単行本1冊を文庫では三分割してるみたいだけど、シリーズものみたいにキレイな引きで終わる。
「フルメタル・パニック」やら「クレイマー・クレイマー」やら観 -
Posted by ブクログ
ネタバレ「人はなぜ酒を飲むのか」
普段本なんてマンガくらいしか読まないが、この一文に強く目を惹かれ購入しました。
というのも僕自身がアル中一歩手前までいってしまい、痩せ細り、肛門周囲膿瘍なんていう恥ずかしい名前の病気になってしまったことがあるからです。
この物語の中では、たびたび主人公の中の「なぜ人は酒を飲むのか」が事細かに書かれていました。
アル中になるのは酒を「道具」として考える人間だ。とか、自分のことを言われているような気がしてドキッとしたり、フフッと笑ってしまったりする言葉が何度か出てきました。
アル中に対しての共感と、自分が歩んだかもしれない地獄を知って何とも言えないといった感覚とを交互に -
Posted by ブクログ
■はじめに
この小説は、酒をやめたいのに、やめられない。回復はあっても、治癒はない。「依存の深淵」を、「その不安定さ」を、軽妙かつブラックユーモアを絶妙にまぶして描いた、僕的には中島らも文学の最高峰と思ってる大好きな小説。
コラムニストの故小田島隆は39歳の時になったアルコホーリック(アルコール依存性)の経験をもとに綴った『上を向いてアルコール』で、「アルコール依存症は治るのではなく、ただ転がる玉を止めているだけ」と…結論付けた。
初版は1994年なんで、31年ぶりに再読。あまりに時間が経ちすぎて、ほとんど初読気分で読み了えた。
登場人物との関わりの描写では、「あゝ、当時こんなインテリヤ -
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初の中島らも。
ホラー短編集。
ホラーの中で様々なジャンルに分かれているので飽きない。
読後もゾクゾク、ぞわぞわ、ヒヤーとまた違う怖さがありました。
単語のチョイスは少し昔に感じることもあったが、
ストーリーに古さは感じず、むしろ今よく耳にするような事が出てきたりします。
プロローグとエピローグ『首屋敷』
『邪眼』
『セルフィネの血』
『はなびえ』
『耳飢え』
『健脚行 -43号線の怪』
『膝』
『ピラミッドのヘソ』
『EIGHT ARMS TO HOLD YOU』
『骨喰う調べ』
『貴子の胃袋』
『乳房』
『翼と性器』
お気に入りは
『EIGHT ARMS TO HOLD YOU』
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Posted by ブクログ
憂さ晴らしで酒を飲むことがある人は必読。
連続飲酒で肝臓が大変なことになり入院した作者の体験を元にしたアル中小説。
酒の影響で肝臓にどうなり命を削ることになるのかが医学的な用語も出てきながら書かれている(ドラッグの名前もたくさん出てくる)。
しかし、啓蒙的な小説という訳ではなく、主人公と同病院に入院する患者の人間模様や命の不条理さが多く書かれている。人それぞれの人生のストーリーや向き合い方に主人公が触れていくことを通して読者である私がそれを追体験している感覚になった。
欠けた何かをアルコールで補うのか、別のピースを探すのか、自分自身にしかその選択はできないのだ。 -
Posted by ブクログ
タイトルと表紙からは、とってもロマンチックなバーで出会う人々との交差が描かれているのかと勝手に想像。
実態は、全くと言って異なる中年男性のアルコール依存を巡るストーリー。
酔っ払うために飲んでいる自分と類似性を感じる。
依存のプロセスとして、これがなければ死んでしまうみたいなことではなく、極度の不安や緊張を覚えた時に「これがあれば何か変わるのではないか」と思考のプロセスに入り込んでくるというのが依存の始まりのようにおもえた。お酒やタバコを知る前は、何か悩みや苦悩に直面したところで、それを使用して逃避しようなどと思うことがなかったからである。
単調で短絡的に快楽を得ているようだが、それが人生を豊 -
Posted by ブクログ
超絶に面白かった。ラストは手に汗握る展開で文字を追うのがもどかしいぐらいだった。
呪術なんていうものは非科学的な迷信で、未開の地の無知によるものだと、これまで当たり前に考えていたことが揺らいでくる。それは、呪術を非科学的だと言いながらも、キリスト教の神様のみを信じて死んでいく神父の様を読んで気付かされた。
この世に超能力はあるのか、人の心理がそう見えさせているのだとしてもそれも含めてあるのかも思わされた。とすると、それは最初に出てくる新興宗教の教祖と何が違うのか。境目のない曖昧な領域なのかもしれない。
魅力的な登場人物たちがいなくなる終盤は悲しく、反面ここで一巻の教祖でも出てくるのかと期