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首屋敷と呼ばれる空家の地下室にたたずむ、不気味に着飾られた人体模型。忍び込んだ少年がその胸元に耳を押し当て聞いた幻妖と畏怖の12の物語。妻の胎内に悪魔が宿っていると言われた夫は……(「邪眼」)。鋭敏な嗅覚を持つ女性を襲う異臭(「はなびえ」)。盗聴が趣味の男が壁ごしに聞いた優しい女の声の正体は…(「耳飢え」)。人面瘡評論家の私を訪ねてきた男のおぞましい秘密(「膝」)。眼、鼻、腕、脚、乳房、性器。愛しい身体が恐怖の器官に変わる甘美と戦慄――稀代の才能が紡ぐホラー小説の極致! ※1995年発売の集英社文庫版から、ルビの修正などを加えた新版です。重複購入にご注意ください
...続きを読むPosted by ブクログ 2023年11月16日
初めての本を読むのは楽しいことだけれど、ずーっと昔に何度も読んだ本にまた巡り会える。そして、また読めることがこんなにも嬉しいだなんて。
人体模型が語る、身体にまつわる12篇の短編集。
どの話もしっかりとした説明があり、のめり込んでしまう。古さを感じない。
特に好きなのは「なはびえ」想像してしまって気...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年01月31日
2023年はこの本から!
ふと気がつけば、スナック菓子を1袋夢中で食べ終えてしまっていた…という時と同じくらい、軽妙洒脱な恐怖に無心でばりばりとページをめくり続けていた。怖い。
舞台や趣向の異なる怪しく魅力たっぷりな12の短編が、忘れ去られた地下室を介して立ち昇ってくる。それぞれの作品ももちろんだが...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年02月27日
正統派な幽霊ものやサスペンス系のホラーもありつつ、オカルトや超常現象の趣味があふれた話にシュールな作品など、中島らもさんの表も裏も楽しめる短編集でした。らもさんの場合は正統派系も、ぶっ飛んだ系も、どっちも表なのかもしれないけれど。
正統派系だと嗅覚の鋭敏な女性が、新しく越してきたマンションの浴室の...続きを読む
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