中島らものレビュー一覧
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ネタバレこの本を読んだのは大学一年生の(何年前だ?)の夏休みだった。父親の店(居酒屋)でバイトをしていた時だ。
文庫版をエプロンのポケットに入れて読んでいたせいか紙がふやけてしまっている。その父の店でバイトをした夏休みの匂いも込みでこの本は愛おしい。
つるりと話してしまうと、作者が「しばらく、クスリの事を書いてみよう」と言って書いたものなので、合法違法含めいろんな薬について書かれている。
今でこそそういう作用のある薬や毒物に対する知識がある自分だが、これを読んだ時にはタバコと酒をたしなむくらいで「あ、自分悪いことしてる。」と気分が少しばかり高揚するくらいだった。若かった。
”はじめに”を読み進め -
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ネタバレ明るい悩み相談の厳選された第3弾。
面白くないわけがない。
なんでも著者である中島らも氏が、津々浦々からやってくるお悩みを、封書を鋏で開くところからはじめ、一つ一つに目を通し厳選し、そして真摯に回答したというだけあって、全くおふざけは感じられないのに、本当に爆笑物なのだ。
この第3弾の中で、私が特に好きなのは(全部好きだけど)
「光源氏にブルマー姿で会う私の妄想」
「かりんとう、あんな形でかわいそう」
「どうしてセコい?TVの”悪の組織”」
「中1以来十数年解けない一筆書き」
「俗悪雑誌30冊注文の紳士は何者?」
「非常用ボタンの誘惑に負けそうな私」
「オムライスの卵よけて食う謎の男」
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Posted by ブクログ
ネタバレ「おれの人生は破れている。その破れ目の中にアルコールがすいすいと入っていく。もしできることなら、その破れ目におれ自身を放り込んでみたい。どんな気持がするだろう。」
「たいせつなあずかりもののよそさまの子だ。だから余計にぐちゃぐちゃにいじめて、多少なりとも変形させて返してさしあげるのが礼儀というものだろう。」
らも節バリバリです。
なかなかお下品、お下劣なエロネタ盛りだくさんなのですが、それがまた上質、一級品の上手さなのがずるいです。
たとえば「ブンガチャッチャ節」……これは、人間椅子(バンド)に新調きゅらきゅきゅ節という曲があり反応したのですが。
「♪いれていれてよ ぬれて待ってんの
キ -
Posted by ブクログ
ネタバレらもさんの初書籍本にしてノンフィクション・飾りっ気なしのぶっつけ酩酊ラリリ本。
僕に踏まれた町~→アマニタパンセリナと読んできてこちらの本を読みましたが、最高です。
らもさんの酩酊ラリリっぷりの素行を既にこれらの本で触れていたから……というのもあるかもしれません。構えず「そういうもんだ」という風に読めました。一緒にラリパッパ。
ラリパッパの他に、仕事に責任に人生に追いやられ、フラストレーションは溜まりに溜まり、だいぶ疲れちゃってイカレちゃって、「頭の中がカユく」なる、「ワラが詰まって」いる感じ、現実逃避の余り思考があっちこっち支離滅裂……な感じが、今の自分の状態と重なる部分があり、読んでてよ -
Posted by ブクログ
小説の形態をとっているけれど
内容は複雑怪奇なバリ島的人間探求のドキュメントである
二元論とか無限とかこの世の始まりとか意識などに
好奇の目を光らせている人達には捨てがたい本である
一般にはバリ・ヒンドゥーと呼ばれているが
その真髄には大乗仏教とアミニズムが流れている
中でもアグン残のベサキ寺院は大乗仏教に傾倒しているという
過去生から現在などの占いや個人に向けたお守りも創るらしい
ベサキ寺院のテジャ師は三という数を完璧として大事にする
祈りとともに涙が出だして怒りの涙から始まり
哀しみの色に変わり最後は無色透明になる
一般にバリの音楽をガムランと言う
鉄琴やドラによる強いリズムとメロ