石田夏穂のレビュー一覧
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ケチる貴方☆☆☆
石田夏穂さんらしい数々のシニカルな表現に、常にやにやさせられる。
「帰宅すると、駆け込むように服を脱いだ。制限時間付きの不倫現場、もしくは早脱ぎ選手権のようだ」
面白かった。
その周囲、五十八センチ☆☆☆☆
どれだけダイエットをしても、太くあり続ける太ももとともに過ごす生活を余儀なくされた主人公。そんな主人公が行った太ももに対する勝負の一手は、脂肪吸引。そんな主人公は脂肪吸引を行うたびに、その魅力に気づいていく。
とても面白かった。
ここまで手放しに笑える小説は珍しいと思う。
自分にとってあまり理解がない分野を題材にした小説は、どれだけ少ない言葉で、かつ主人公の考えが読み取 -
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ボディビルダー後藤の身体づくりと仕事の責任の狭間で苦悩する物語。
言ってしまったら趣味なんだから仕事を優先するのは当たり前ってなるんだけど、それだけじゃ人生楽しくない。
特に役職が付くと自分の事は後回しにしなくちゃってなってくる。行きたくない飲み会や休日出勤、その辺の上手なバランスの取り方が出来る社会人になるのか。
後藤は自分の身体と会社を連動させて考えているのが面白い。要らない体脂肪、要らない社員。無駄を削ぎ落とすと同じ様にスリムになる。ただの偶然か思い込みなんか、または皮肉の効いた空想か。
ただメタボな人に対しての極端な嫌悪はなんだかな。けどその視野の狭さがこの物語を面白くしているんだけど -
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結婚願望ゼロ
体脂肪率オーバー
37歳出張ジャンキー女が
人生初のジム通いを始めーー
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著者の文体、文章が大好きです。
あっさりしつつも、たまに鋭くて、
その後に「わかる」と言いたくなるツッコミ。
本書は海外を仕事で飛び回っていたユカリが、
突然本社に呼び戻され、
体脂肪率を下げない限り、
健康の観点から海外出張させられないと告げられる場面から始まります。
本社での過ごし方や業務内容の話はほぼなく、
体脂肪率を下げるために通い始めたジムと、
海外出張に -
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石田夏穂さんの言葉の選び方が好きなんですが、少しストーリー運びがワンパターンだなと思う
極度の冷え性の会社員の女性が
新人教育担当になり、自分でも思わぬ所で世話を焼いてしまうと、その夜から急に身体がポカポカとしだして⋯
周りに親切にしたら何故か身体がポカポカととあったまってくる
ケチらずに寛容に周りに愛想良くすれば身体が火照ることに気づく
心と身体は繋がってる?
相手にそっけなくすると身体も冷え、
相手に優しくすると身体が温まる⋯
そうなのかもしれないなと思いながら読んだ
おもしろかった
同時収録の「その周囲、五十八センチ」の脂肪吸引の実態には驚き
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大手商社勤務のユカリは、1年中海外出張で飛び回っているが、ある時海外出張禁止命令が出て。
その理由がなんと体脂肪率が高いから、出張中に万が一のことがあるといけないからだと。
本社勤務から一刻も抜け出したいユカリは、ジムに通い規定の数値に戻すべく日々筋トレに励む。
そらきた!これって、「わが友、スミス」の流れやんな?
トレーニングにハマって、ムキムキになってコンテストに出たりすんの?
違った・・・
ユカリは37歳、当然世間は既婚、未婚、はては事実婚など興味を示し、当人は気にしていなくてもそういう目が煩わしい。
そんな時ジムであるものを拾い、それによってユカリは一種の護身術を身につける。
と想像と -
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めっちゃ面白かったです。独身のバリキャリ女性が、ジムで拾った結婚指輪をつい身につけてしまい、まわりの人が彼女を既婚女性だとして扱うと、ついそれを演じてしまって、その心地よさに演技をやめられなくなる・・・というストーリー。「既婚だとこんなに得してるはず」という大げさな思い込みが、適度にリアルで、「もしかしたらそういうこともあるはず」みたいに思わせる絶妙なバランスがすばらしかった。
石田さんの他の小説を後から読んだのだが、それらは作者の描写がリアルすぎて、だけどインタビューで語っているところからすると、それらは所詮作者の妄想にすぎず、そのギャップにちょっとついていけない。リアルに書くなら本当であ -
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趣味の筋トレが高じてボディビル大会に出場する事にした女性のお話
ジムで自己流の筋トレをしているU野
ボディビル業界では有名なO島から、「うちで鍛えたら、別の生き物になるよ」という誘い文句からジムを移籍し、初めてボディビルの大会に臨む事になる
しかし、女性のボディビルの大会は、ただ単に筋肉の大きさだけでなく、フィジークというトータルバランスが必要な種目で
しかも、筋肉とは関係ない「女性らしさ」という評価基準も求められる
その事に疑問を感じつつ、大会でU野の取った行動とは?
タイトルのスミスは、筋トレ用のトレーニング器具「スミスマシン」の事
ガイドレールとストッパーがあるため、一人でも限界の -
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ネタバレ勤めてる会社に復讐するには。
会社の花形の部から左遷のように人事部に異動させられた主人公は、会社に不利益を与えるために顔の黄金比で採用・不採用を決定することにした。
なんだこれ?な展開ですが文章の説得力が凄まじい。石田さん独特の文章が小気味よい。数ページごとに笑ってしまう。
主人公も泣き寝入りするだけじゃなくて独特の思考で我が道を行く。
「私も含め不細工な顔のほうが、会社に不利益だろう。それは本当だろうか。不細工な顔のほうが、会社に不利益だろうか?」(P50~51)からの「日中の執務室にはそこここに同僚がおり、皆が不細工だった。」(P51)は一度本を閉じて笑ってしまいました(汗
最後 -
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石田夏穂さんのお仕事小説に間違いなし
いわゆるホワイトカラーだった主人公が体のいいリストラにあい、同業界のブルーカラーとして働く。
ホワイトカラーの無自覚な見下しが色んなところで感じるけど、机の上の仕事の先は現場にあると文字どおり地に足をつけて日に日に実感していくのがいい。
石田夏穂さんの『この手の太陽』にも繋がる安全と工期とそこに関わる人達の立場とか思惑に、業種を超えて共感したりムカついたり。
『この手の太陽』では安全含めてプロだと思う、という感想を持ったけど今回の主人公は現場の人間としてはまだプロになれていなくて、ホワイトカラー元管理職の中年男性が振り回され意識変容しないといけない自分