石田夏穂のレビュー一覧

  • ミスター・チームリーダー

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    身体のスリム化と職場の能力とか人員のスリム化。設定として面白いけど、んー…あまりにもその事に注視し過ぎて、偏った物差しやなぁと。
    ま、仕事ができない、やろうとしないは頂けないけど。
    でも全部切っていったら何も残らなくなりそう。

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    2025年10月27日
  • 黄金比の縁

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    主人公の淡々とした皮肉が面白かった。最後、コネ入社の彼の採用はどうするんだろうとドキドキもし、ゾッとした。

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    2025年10月27日
  • ミスター・チームリーダー

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    自分のいる組織のスリム化と、自分自身の身体のスリム化が連動する、という発想はなかなか面白いと思いました。
    けど、会社組織の体脂肪(いわゆる使えない奴)は切って捨ててしまえばいい、という発想は担当レベルの発想で、中間管理職以上の人間の発想としてはいかがなものかと思われます。
    また、体育会系の暑苦しい上司というのも個人的にはあまりいただけないなと思いました。

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    2025年10月08日
  • 黄金比の縁

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    自分が勤める会社への復讐として人事の採用基準を顔面の黄金比で決める。これだけでも内容として十分に面白いが文章のいたるところでブラックユーモアが効いていてそれもまた良い。

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    2025年10月07日
  • 黄金比の縁

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    純文学っぽくもあり、大衆小説のような読みやすさもありました。世の小説はどちらかに分かれると思っていたけれど両立もしうるのか...と。

    思わず鏡を確認してしまいましたね。
    ただ黄金比の顔の人を主人公が好き好んで選ぶわけではなく、ちゃんと主人公の中で確立された理屈があってそうなのだということから、理系っぽさが感じられますね。こういう人事の人いそうだな。

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    2025年09月21日
  • ミスター・チームリーダー

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    薄いのに、中盤からようやくエンジンかかって読み進めた。ボディビルダーの大変さとか体重と環境がリンクするのは面白かったけど、独りよがりすぎな主人公にはなかなか共感も笑いも起きないな〜。
    (20250417)

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    2025年09月11日
  • 黄金比の縁

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    採用担当ってそうそう…と、あるあるに頷きつつ、なんてフワフワしているのかと言われて目から鱗。そういうものだと思い込んだまま、かつて5年の期間を過ごしていたよ。

    この主人公、ハマれば大活躍する人「財」だったろうに、ボタンの掛け違いがもったいない。

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    2025年08月24日
  • 黄金比の縁

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    化学工場の設計をする会社で、10年前から新卒採用チームの一員として働いているベテランの主人公。部下の中村、太田とともに、合同説明会にてブースを設営、リクルートスーツの学生たちの勧誘に勤しみ、応募者を四分の一に絞る一次面接を担う。「人事部の小野さん」として社内の信頼も厚い彼女には実は、入社時は優秀で、会社の中核である花形部署での活躍が約束されていたのに、社内の少々難ありのマスコットを社外に洩らしたという、納得のいかない理由で異動になったという経緯があり、会社に恨みを持っていた。新卒採用における彼女の理念は、「会社の不利益になる社員を採用すること」。そのために目をつけたのが、顔の黄金比だった。

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    2025年08月16日
  • ミスター・チームリーダー

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    大好きな作家さんの一人である。石田夏穂さんはいまでも一般職で働いている方で、その働く中でのあれこれを書いている「9.5時間、戦えますか。」というエッセイが毎回本当に面白い。天才だなぁと思いながら、早く本になってくんねぇかなぁと思っている。
    今回の作品も、仕事や趣味でうまくいかない人が、あることをきっかけにそれらがうまく回りだすのだか…という話なので、「ケチる貴方」や「黄金比の縁」が好きな私からするとどんなアプローチなのか楽しみだった。
    読んで思うのは、中編が多い作家さんなので、もう少し書いてほしいなと思うときがある。面白いからこそ読んでみたくなってしまう。でもまずはご自身の体を寵愛していただい

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    2025年08月02日
  • 嘘があふれた世界で(新潮文庫nex)

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    7名の若き作家たちのSNS系など令和の時代のアンソロジー。目玉は杉井さんだろうか。「世界でいちばん~」の続編?のような短編で唯一の書き下ろし。他は小説新潮で特集された作品と結城さんの「#真相を~」から1編。目玉の杉井さんが一番のキャリアというのがうむうむ、というところか。全体的にシニカルな作品が多くやはり令和を切り取ることになるとこういった作風が増えるのだろうか。その中で佐原さんの作品は純粋?な青春もので良かった。

    浅倉秋成 かわうそをかぶる
    Vチューバーを題材にした作品。一番怖かった作品かも。タイトルの良さと2重人格?のような造りがよかった。
    大前粟生 まぶしさと悪意
    文藝出身ながらエンタ

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    2025年07月28日
  • ミスター・チームリーダー

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    「後藤が思うに「自分らしく」は、人が手を抜くときの常套句で、それを口癖のように唱えていたら、人間は最もヘナチョコな状態になってしまう。だって、この世に素のままで評価される人はいない。赤の他人に認められるために、誰しも懸命に努力するものだ。人間の価値はいつだって自分らしくを超えたところにある」

    多様性の時代という言葉で自分らしさを簡単に片付けている令和では叩かれる文章かもしれないけど、心のどこかで、そうなんだよねとも思う。

    頑張ってる人は自分らしさがどうのいう前に、今日も一生懸命働いている。

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    2025年07月18日
  • ミスター・チームリーダー

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    ネタバレ

    体づくりと組織づくりをリンクさせているチームリーダーの話。
    組織に貢献しない人材=脂肪、組織に貢献する人材=筋肉として、脂肪を排除することに躍起になるリーダー。
    脂肪は落としすぎたらダメっていう結果になった訳だけど、リーダーは脂肪を許せるかな?
    ケチる貴方と似てるなぁと思いながら読んでて、読み終わった後に同じ作者だと気付いた。

    読む前はマッチョで優しいリーダーと仲間たちの話かと思ってたから、ブラックな面が全面に出ているリーダーにびっくりしたけど、否定もしきれずテンポも良くて読みやすく…
    ストイックな後藤の一喜一憂にこちらも巻き込まれるのが気持ち良い。楽しい読書体験だった。

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    2025年07月18日
  • 黄金比の縁

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    面接官復讐モノと言えば簡単だが、しっとりやって来る結末は怖い。黄金比と縁の関係性も独特で、黄金比が主人公の武器ならば縁は妬ましくも恐れ多くもそれこそ縁もゆかりもない武器であって使い方こそしれど実用に適してはいない。黄金比も黄金比とは名ばかりでクセのある主人公特有の黄金比であり今の世の中的にそれは有りなのかと頭を悩ませる半分、今の世の中整形が身近な分これこそが近代的表現なのかと空を仰ぐことしか出来ない。あと薄いけど読むのには苦労する。
    予想外のところから的を当てて来る後輩ほど怖いものはないなと思った。

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    2025年07月11日
  • 黄金比の縁

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    主人公の、会社への復讐心には重さを感じず笑ってしまいました。
    復讐のために会社に不利益になりそうな人間を採用する人事なんて!
    恨みがすぎる。
    しかし、強く共感してしまいます。
    「分かる、分かるよ」と、読みながら何度も頷きました。

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    2025年07月11日
  • ミスター・チームリーダー

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    ボディービルにあまり興味は無いものの、怖いもの見たさなところはあり、その小説は珍しいのではと気になっていた本です。

    相容れない事だらけだろうし、耳の痛いセリフが満載だろうし、何なら腹が立つだろうな。
    と、わかっていながら読んだので、苦笑いしながら楽しめましたました。
    ボディービルダーとお仕事がうまく掛け合わさっていると思います。

    「自分らしく」はひとが手を抜く時の常套句。
    これには少々ドキッとさせられてしまいました。

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    2025年07月06日
  • 黄金比の縁

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    とある出来事から一部上場企業の採用担当となった主人公が会社に対して復讐を実行していく話。
    一見会社のためになっていそうな提案をしながら、会社への復讐として業務に取り組んでいるというシチュエーションが新鮮で面白かったです。
    彼女の復讐がどうなるのか、もう少し最後まで見たかったです。
    働くには誰もが避けて通れない採用活動の裏側を見られたのも新鮮でした。

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    2025年07月01日
  • 黄金比の縁

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    『私はこの微々たる権限でもって会社に最大限の復讐を果たす-。』
    ある出来事を恨み、会社の不利益になる人間の採用を心に誓う主人公の話。

    終始ユーモア溢れる独特な文章でした!
    慣れてないと少し読みにくかったですが、皮肉っぽい言い回しが面白かったです

    顔の黄金比のみで新卒採用を決定する…。いいのかと思ってしまう反面、履歴書と数十分の面接で分かることなんてすごく限られてしまうよなと思いました。

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    2025年06月28日
  • ミスター・チームリーダー

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    相変わらず淡々とシニカルで面白いが、
    “社会生活と自分の身体が連動する”という本筋がケチる貴方と同じやないかーい、と感じてしまった。
    ボディビルという題材、上記の展開等、
    石田さんの作品がマンネリしているように感じる。
    他の側面が見たい。

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    2025年06月23日
  • ミスター・チームリーダー

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    自分をしっかり律してコントロールできる人は凄いけど、みんなができるわけじゃないんだよな。怠けてるようにしか見えなくても、どうしてもできない事もある。そんな言い訳して自分に甘い自分だけど、気がついてるだけ良しとして。自分の常識を人に押し付けて勝手にイライラしないようにしよ。効率より塩梅。課長が1番大人ね。

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    2025年06月07日
  • ミスター・チームリーダー

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    ボディビルと会社の人間関係をうまく関連させて、無駄をなくす、削ぎ落とす、効率化を図ろうとする主人公の行動や発言が歯に衣着せぬもので面白かった。

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    2025年06月01日