石田夏穂のレビュー一覧

  • 我が友、スミス

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    「何となく筋トレを始めてみた」から、声をかけられて本格的に大会を目指して鍛えてステージに立つ話。
    その過程で、評価される側に立つことで見えてくる周りの価値観に、主人公の葛藤を通して考えさせられた。
    ステージに出るからには賞を取りたい一心でトレーニングをして、スキンケアをして、髪のお手入れをして、脱毛もしてひたすら努力をしている姿についつい引き込まれてる。
    最後の最後に、周りの評価に疑問を持ち、そのままの自分でステージに立とうと決意をしたところがすごかったし、かっこよかった。
    筋トレを通して、自分の思うカッコよさとは何かを考えさせらる本。

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    2025年04月07日
  • 我が友、スミス

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    筋トレ小説。
    目標に向かってストイックに自分を追い込む主人公を見て、ダイエットすると言いつつ「きついから」「無理そうだから」とルールを緩める自分の甘さに気づかされた。
    やっぱ本気でやるなら、ここまでストイックにはできないかもしれないけど、翌日筋肉痛でひーひー言うくらいがんばらないといけないと思えた。(やりすぎはよくないけど)
    元気とやる気が出る小説だった!
    くじけそうになったらまた読もうと思った。
    がんばるぞ!!

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    2025年03月24日
  • ケチる貴方

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    2作品が掲載されています。どちらも短いので気楽に読めて、作者の方の発想がとても面白い作品です。
    1作目は主人公が冷え性というのでどんな話になるのだろうと思い読み始めました。美容に偏った内容ではなく、仕事の話(しかも結構リアル)が書かれていて、読みながら主人公に共感する部分もありました。
    2作目の話は脂肪吸引に取り憑かれている女性の話でした。脂肪吸引をやったことがないのですが毎年年初に痩せることを目標に掲げている身のため、とても興味深く読みました。壮絶な思いをすることがわかり、簡単に手を出してはいけないと思いました。

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    2025年03月07日
  • ミスター・チームリーダー

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    ストーリーは面白く、文章量も少ないのであっという間に読み終わった。
    組織で働いている人なら誰もが「あるある」と思うような場面や、「いるいる」というようなキャラクターが出てきて面白いのだが、自分にも後藤のような一面や、大島やミエちゃんのような一面があるのかも…と、ブヨヨとさせられる。

    以下ハッとさせられた引用。
    「後藤はデブが嫌いだった。自分の身体に対するリスペクトに欠けているから。自分の体型なんて、自分の意志で、どうにでもなることなのに。」
    「デブは総じて理解が遅い。自分の身体もコントロールできないやつに、ものを人並みのスピードで理解できるわけがないのだ。」

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    2025年02月27日
  • 我が友、スミス

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    筋トレを題材とした小説です。
    トレーニーの方はあるあるな描写が数多くあるのではないでしょうか。
    コンテストに向かって主人公の見た目が変わっていきます。コンテストで勝つためにピアスを開け、ヒールをはき、ポージングの練習をし、日焼けをする。ですが、なぜ笑顔でなくてはならないのか?と自問します。
    コンテストであるが故、順位がつき、勝ち負けが決まります。しかし、結局は全て他人がそれぞれの物差しで決めた順位であり、自分がなりたい身体になるのが最も本質的であり、尊いものではないだろうかと考えさせられた。

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    2025年01月11日
  • ケチる貴方

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    「冷え性」「脂肪吸引」の話って何だろう?
    全く展開が想像できなくて、興味深々で購入。
    体の冷えは心の冷え...まさかそうくるとは!
    主人公の会社での省エネ&低体温ぶりは共感できるし、シュールで淡々としていながらくすっと笑えて面白かった。

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    2025年01月07日
  • 我が友、スミス

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    「火曜は脚の日だ」。
    筋トレをしているか、もしくは知っている者であれば、きっとこの書き出しにグッと掴まれるだろう。

    自分に身近であればあるほど、小説は面白いのかもしれないと思う。無論、小説だからこそ味わえる体験というのもあるのだろうが、主人公に感情移入しやすいというのは、やはり面白さが格別なものになる。
    私の入会しているジムもスミスマシンは一台のみ。なので、主人公の気持ちが痛いほどよくわかる。「あーもう!早く使いたいのに!」、私はそう思っても決して声や表情には出さないが、普段思っていることがこうして小説として描かれると、どうにもこそばゆい感情が身体を駆け抜ける。

    異色の筋トレ小説という部分

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    2024年12月13日
  • 我が友、スミス

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    大学生のころ、全国チェーンの大手スポーツクラブでアルバイトをしたことがあります。受付希望で面接に行ったら、シフトの関係か、急な欠員で困っていたのか、真偽のほどは未だにわかりませんが、ジムスタッフとして採用されました。初めは、マシンの使い方から学び、入会したての初心者の方へ案内する日々。長く務めるにつれ、フリーゾーンで毎日のように黙々とトレーニングをするマッチョなおじさまたちと話す機会も多くなったことを懐かしく思い出します。
    本書は、そっち、フリーゾーンで黙々とトレーニングをする人が主人公です。

    主人公はU野。U野をBB大会(ボディビルの大会)の道へ進むようスカウトするのはO島。パーソナルトレ

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    2024年11月28日
  • 我が友、スミス

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    ネタバレ

    U野が真っ直ぐ自分と向き合う姿がただただカッコいい作品だった。例えのレパートリーの豊富さとなにより筋トレやボディビルの解像度が非常に高い。インストラクター方の意見もしっかり理解してる上で自分の気持ちを曝け出す、あの本番ステージは輝いていたに違いないと思う。本当に足を運んで見たかったと思えるくらい素敵だった。彼女なりの「女性らしさ」「ボディビル大会」へのアンチテーゼがひしひしと伝わってきた。S子の絡みを最後に持ってくるのも、そこに気持ちの変化を表現するのも良い。

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    2024年11月14日
  • 嘘があふれた世界で(新潮文庫nex)

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    ネタバレ

    今時のネット社会がテーマの短編集。

    七人の若手作家達が書いているのだけど、その中に若手ではないが^^自分の推し作家である杉井さんが入っていたのでそれを目当てに読み出したのだけど他の作家さんのお話も面白かった。

    題材的にはVtuber、tiktok、マッチングアプリ、押し活などいかにもなもので、内容的にはミステリあり青春ものありサスペンス調のお話ありとバラエティがあって、なかなか面白かった。

    個人的にはtiktok絡みの青春ものが読後感が良くて好き。

    杉井さんのお話は「世界でいちばん透き通った物語」の後日談なのだけど改めて霧子さんがホームズで燈真くんがワトソンなのだなと納得した。

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    2024年09月04日
  • 嘘があふれた世界で(新潮文庫nex)

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    ネタバレ

    この現代に潜むゾクゾク感がたまらない!
    SNSはやっぱり恐くて、でもこんなに温かいものだったなんて、今まで知らなかったなぁ。

    特に好きな話は、
    自分の娘がパパ活?をしている可能性があり、それを止めるべく取る父の行動に鳥肌が止まらない、結城真一郎「ヤリモク」。
    YouTubeの配信に熱を注ぐ変人な同級生を裏で支える主人公。果たして彼女たちの行く末はー。佐原ひかり「あなたに見合う神様を」。
    PCを使えない上司の指導係になり、不満を募らせる女性。その女性はその腹いせにその上司の管理下にあるタイムカードの数字をいじり、自分の残業時間をいじるというゲームを行っていた。最後の彼女の言動にに思わず胸を打た

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    2024年08月19日
  • 嘘があふれた世界で(新潮文庫nex)

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    SNSが題材なだけあって「ありそう…」と怖さとふむふむが混同した読後感。

    笑ってよいのか怖がった方がよいのか…。
    さまざまな切り口のアンソロジーならではの楽しさもありました。

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    2024年06月17日
  • 我が手の太陽

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    挫折知らずだった職人肌を襲う衰え・不調。その自らを追い詰め、追い詰められていく様が恐ろしい。溶接作業や現場仕事のディテール描写にも痺れる。

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    2024年06月01日
  • 嘘があふれた世界で(新潮文庫nex)

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    画面の
    向こうに
    隠された

    秘密と嘘
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    仕事帰りの書店で見つけて購入しました。
    「世界でいちばん透きとおった物語」のスピンオフがあるということで。

    7作品中、6作品が平成生まれの作家さん。
    時代感じます。笑
    昭和生まれの私…おののきました。笑

    「かわうそをかぶる/朝倉秋成」
    人気VTuberへ楽曲を提供していた音楽クリエイターが殺された。
    犯人は、VTuberの熱心なファン。
    自分はあてがわれた役を演じてるだけなのか。

    「まぶしさと悪意/大前粟生」
    Tipshotというショート動画SN

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    2024年05月06日
  • 嘘があふれた世界で(新潮文庫nex)

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    ネタバレ

    ⚫︎感想
    エンタメの短編集。全体を通して面白かった。
    石田夏穂さんの作品全部読みたい!という動機で読んだため、最初に読んだのは石田さんの「タイムシートを吹かせ」。石田ワールド全開、しかもちょっといい話で終わっていて良かった。レジェンドはレジェンドたる歴史を持っていた。
    「かわうそをかぶる」浅倉秋成さん。「六人の嘘つきな大学生」以来。若者を描くのが上手いんだな〜と思ったし、今作は女の子のVtuberが主人公なので器用さを感じた。本音と建前と本当の自分ってどこ?…怖くて、でも、こんな世界もあるのかなぁと思える、漫画みたいに画像が浮かんでくる作品だった。
    「まぶしさと悪意」大前粟生さん。TikTok

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    2024年05月14日
  • 嘘があふれた世界で(新潮文庫nex)

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    7人の作家のアンソロジー小説。
    VTuber、TikTok、位置情報を利用したアプリ、マッチングアプリ、YouTuber、Teams、故人のSNSアカウント・仮想通貨口座を題材にしており、令和の時代を感じる。

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    2024年04月15日
  • 我が手の太陽

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    ネタバレ

    ⚫︎感想(※ネタバレ)

    何度か出てくるこの表現に注目した。
    「自分が仕事で相手にするものは、そのまま自分のことだ。それは自分の力量で、自分の職能で、自分の価値のことだ。」

    ベテラン溶接工、伊東。40歳。仕事に対するプライド、スランプ。その原因は何なのか。年齢か、職業病か、奢りか、見て見ぬふりをしている不安か。「検査員」がやってきて、伊東の不手際を忠告しにくる。「検査員」は無意識の自分自身であり、また同時に自分であるということは、上記の記述から、自分が仕事で相手にするものである鉄鋼をも意味しているのではないか。

    師匠である牧野の手は「思いのほか冷たく、ショックを受けた」のは、牧野が太陽を手

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    2024年03月23日
  • 嘘があふれた世界で(新潮文庫nex)

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    ネタバレ

    浅倉秋成さん  かわうそをかぶる

    人気音楽クリエイターが殺された。その犯行動機は『VTuberを守るため』だった。主人公の女性に共感できる部分も沢山あり親近感が湧いた。 
    最後の展開に驚き、見返す面白さがあった。

    大前栗生さん  まぶしさと悪魔 
    動画がバズり、カリスマとなった女子高生の海荷は神と呼ばれ学校外からも人気があった。
    しかしそんな海荷がいきなり動画を撮るのをやめてしまった。やめた理由を問うために教師が動いた。動画の中のキャラづくりや誹謗中傷に疲れたためであった。しかしその原因を作った人が意外な人であった。

    新名智さん   霊感インテグレーション
    「幽霊からプッシュ通知が届く」

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    2024年03月23日
  • 嘘があふれた世界で(新潮文庫nex)

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    注目作家のアンソロジー作品

    SNS、Vtuber、SNSによるバズり、マッチングアプリ、若手社員と再雇用者のネットリテラシーの差異
    今の自分達にとっては馴染み深いテーマでとても読みやすい作品だった
    もちろんアンソロジー作品なので好き嫌いは多少なりとも出てしまった。

    かわうそをかぶる
     どうしてこれほど心が壊れた少女を描けるのか読んでいて不思議な気持ちになる
     物語の展開がとても綺麗で短編と思えない読み応えがある
     ラストで伏線回収があるのもなんとも秋山先生らしい

    ヤリモク
     40代男性のマッチングアプリ事情
     妻子持ちの彼がやっている理由とは…
     こちらも伏線回収ものだが、一番個人的には

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    2024年03月22日
  • 嘘があふれた世界で(新潮文庫nex)

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    ネタバレ

    嘘がテーマのアンソロジーであり、各作品で何が嘘に当たるのか?を考えながら面白く読めた。1つ目の『カワウソをかぶる』がインパクト強すぎる。あーこっちの人やったんかい!ただのASD(解離はあるかも?)かと思わせといて自分が気持ち良くなるためならどんな事でもやっちゃうサイコパス人格の居る解離性障害やったんかい!が痛快で(書き方が上手くてミスリードさせるからズルい!)、思わず最後の数ページを何度も読み返した。途中何度もあれ?って思わせつつ上手く気付かせないようにするのが作者の狙い通りやとすると凄いなと。その次の話がなんか面白くなくて途中やめそうになったけど、『ヤリモク』が途中早めにネタバレしたけど面白

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    2024年03月17日