石田夏穂のレビュー一覧

  • 緑十字のエース

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    大手デベロッパーのエリート社員だった浜地はある事情から自己都合退職に追いやられ、中堅ゼネコンの契約社員となる。与えられた任務は“安全衛生管理責任者”。教育係の松本と共に安全指導を始めるが…。

    安全と工期の関係がよくわかる。杓子定規は嫌われるが、融通を効かせた結果事故が起きた時のダメージは計り知れない。実際の現場ではどのくらい守られているのか知りたいような知りたくないような。
    そして最後に判明する松本の秘密。そこには非正規雇用労働者の切実な問題がある。
    松本は嫌いになれなかったけど、最後まで現場勤めを息子に明かせなかった浜地がイタイ。

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    2025年12月22日
  • 緑十字のエース

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    工事現場を舞台としたお仕事小説。
    現場の安全管理する安全衛生管理責任者が主人公。

    そこそこ面白く読めたが、終わり方が中途半端でスッキリしなかった、
    浜地はこのまま家族に嘘をつき続けるのか、松本・桜井の今後はどうなるのかが描かれてなくて残念。
    もっと胸のすくような結末を期待していたので、残念だった。

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    2025年12月21日
  • 我が友、スミス

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    自分が筋トレをやりだした時に読み始めたから、主人公がストイックに鍛えているのを感じてウキウキ湧き立つような気持ちで読みはじめた。
    最初は同じジムのS子の事が気になりストーカーのようにインスタとかを見ていた主人公が、物語が進むに連れ自分を鍛えるということに集中しだすと周りの雑音はどうでもよくなり自分にフォーカスしていくようになり、私もそうなりたいなぁと思った。
    あとボディビルの審査基準が女性の場合は女らしさも必要とされるとあるが、その審査基準でさえ医療的な物を利用してクリアしていってもOKだけどやりすぎだったりすると基準違反だとか、曖昧でかつ人それぞれの価値基準である事のモヤっとする気持ちは特に

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    2025年12月09日
  • 緑十字のエース

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    ネタバレ

    いろいろな業者が関わる工事現場では、工期や予算、品質、安全など、それぞれが大切にするポイントが違うもの。読み進めながら、やっぱり安全が第一だよなーとあらためて感じた。「泥引き」という言葉を知れたのも興味深かった。大規模工事とは違うけれど、住宅建築の現場を見るたび、現場がきれいだと作業する人の環境もきっと守られているんだろうなと思う。

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    2025年12月07日
  • 黄金比の縁

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    顔の比率で合格か不合格か決める。主人公の復讐心が、内定者の合否を行方を決める話。
    私が好きなタイプも顔の黄金比で決まるから、そこは共感してしまった。

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    2025年12月01日
  • 黄金比の縁

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    ネタバレ

    理系の男性が多く就職するような、男女日が9:1の、時代に追いつけていない化学企業の新卒採用の話。

    主人公は、「女性」という理由で難癖をつけられ、自分がやりたい仕事から人事部へと移動させられた。

    そんな進むべき「前(志をもって進むべき目的)」を奪われた主人公は、採用担当としての権利を活かし、会社を徐々に崩壊させる復讐を、新しい「前」に設定する。

    それは、「顔の黄金比」のみで学生を選対すること。
    顔の黄金比のいい学生は、離職率が高く、会社にいつまで経ってものさばるような「凡人」にはなる確率が低いからだ。

    複数の基準を持って人間を総合的に評価する「新卒一括採用」とは、全くの矛盾の行動だが、そ

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    2025年11月15日
  • 嘘があふれた世界で(新潮文庫nex)

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    トリを飾る杉井光さんのほかは皆平成生まれの
    若手作家陣によるSNSをテーマにしたアンソロジー。

    石田夏穂さんの「タイムシートを吹かせ」が
    とにかく面白くて、ちょっとほかの内容が記憶から薄らいだ。

    今推しの作家さん、新名智さんの「霊感インテグレーション」は
    同名の単行本も出ていて、
    内容としてもまだまだ膨らみそうな話。

    佐原ひかりさんの作品は
    少し歪んだ人間関係から
    何らかの神髄を引きずり出してくるような物語が読みどころ。
    今回は「あなたに見合う神様を」
    推しと自分の関係値について。

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    2025年11月06日
  • 黄金比の縁

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    採用側の視点で就活をみられるのが面白い。主人公が復讐をするための行動で、周囲からは評価されてしまうのも皮肉が効いてるな、と。
    ラストの展開までどう決断するのかワクワクして読めました。

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    2025年11月05日
  • ミスター・チームリーダー

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    身体のスリム化と職場の能力とか人員のスリム化。設定として面白いけど、んー…あまりにもその事に注視し過ぎて、偏った物差しやなぁと。
    ま、仕事ができない、やろうとしないは頂けないけど。
    でも全部切っていったら何も残らなくなりそう。

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    2025年10月27日
  • 黄金比の縁

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    主人公の淡々とした皮肉が面白かった。最後、コネ入社の彼の採用はどうするんだろうとドキドキもし、ゾッとした。

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    2025年10月27日
  • ミスター・チームリーダー

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    自分のいる組織のスリム化と、自分自身の身体のスリム化が連動する、という発想はなかなか面白いと思いました。
    けど、会社組織の体脂肪(いわゆる使えない奴)は切って捨ててしまえばいい、という発想は担当レベルの発想で、中間管理職以上の人間の発想としてはいかがなものかと思われます。
    また、体育会系の暑苦しい上司というのも個人的にはあまりいただけないなと思いました。

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    2025年10月08日
  • 黄金比の縁

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    自分が勤める会社への復讐として人事の採用基準を顔面の黄金比で決める。これだけでも内容として十分に面白いが文章のいたるところでブラックユーモアが効いていてそれもまた良い。

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    2025年10月07日
  • 黄金比の縁

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    純文学っぽくもあり、大衆小説のような読みやすさもありました。世の小説はどちらかに分かれると思っていたけれど両立もしうるのか...と。

    思わず鏡を確認してしまいましたね。
    ただ黄金比の顔の人を主人公が好き好んで選ぶわけではなく、ちゃんと主人公の中で確立された理屈があってそうなのだということから、理系っぽさが感じられますね。こういう人事の人いそうだな。

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    2025年09月21日
  • ミスター・チームリーダー

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    薄いのに、中盤からようやくエンジンかかって読み進めた。ボディビルダーの大変さとか体重と環境がリンクするのは面白かったけど、独りよがりすぎな主人公にはなかなか共感も笑いも起きないな〜。
    (20250417)

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    2025年09月11日
  • 黄金比の縁

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    採用担当ってそうそう…と、あるあるに頷きつつ、なんてフワフワしているのかと言われて目から鱗。そういうものだと思い込んだまま、かつて5年の期間を過ごしていたよ。

    この主人公、ハマれば大活躍する人「財」だったろうに、ボタンの掛け違いがもったいない。

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    2025年08月24日
  • 黄金比の縁

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    化学工場の設計をする会社で、10年前から新卒採用チームの一員として働いているベテランの主人公。部下の中村、太田とともに、合同説明会にてブースを設営、リクルートスーツの学生たちの勧誘に勤しみ、応募者を四分の一に絞る一次面接を担う。「人事部の小野さん」として社内の信頼も厚い彼女には実は、入社時は優秀で、会社の中核である花形部署での活躍が約束されていたのに、社内の少々難ありのマスコットを社外に洩らしたという、納得のいかない理由で異動になったという経緯があり、会社に恨みを持っていた。新卒採用における彼女の理念は、「会社の不利益になる社員を採用すること」。そのために目をつけたのが、顔の黄金比だった。

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    2025年08月16日
  • ミスター・チームリーダー

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    大好きな作家さんの一人である。石田夏穂さんはいまでも一般職で働いている方で、その働く中でのあれこれを書いている「9.5時間、戦えますか。」というエッセイが毎回本当に面白い。天才だなぁと思いながら、早く本になってくんねぇかなぁと思っている。
    今回の作品も、仕事や趣味でうまくいかない人が、あることをきっかけにそれらがうまく回りだすのだか…という話なので、「ケチる貴方」や「黄金比の縁」が好きな私からするとどんなアプローチなのか楽しみだった。
    読んで思うのは、中編が多い作家さんなので、もう少し書いてほしいなと思うときがある。面白いからこそ読んでみたくなってしまう。でもまずはご自身の体を寵愛していただい

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    2025年08月02日
  • 嘘があふれた世界で(新潮文庫nex)

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    7名の若き作家たちのSNS系など令和の時代のアンソロジー。目玉は杉井さんだろうか。「世界でいちばん~」の続編?のような短編で唯一の書き下ろし。他は小説新潮で特集された作品と結城さんの「#真相を~」から1編。目玉の杉井さんが一番のキャリアというのがうむうむ、というところか。全体的にシニカルな作品が多くやはり令和を切り取ることになるとこういった作風が増えるのだろうか。その中で佐原さんの作品は純粋?な青春もので良かった。

    浅倉秋成 かわうそをかぶる
    Vチューバーを題材にした作品。一番怖かった作品かも。タイトルの良さと2重人格?のような造りがよかった。
    大前粟生 まぶしさと悪意
    文藝出身ながらエンタ

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    2025年07月28日
  • ミスター・チームリーダー

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    「後藤が思うに「自分らしく」は、人が手を抜くときの常套句で、それを口癖のように唱えていたら、人間は最もヘナチョコな状態になってしまう。だって、この世に素のままで評価される人はいない。赤の他人に認められるために、誰しも懸命に努力するものだ。人間の価値はいつだって自分らしくを超えたところにある」

    多様性の時代という言葉で自分らしさを簡単に片付けている令和では叩かれる文章かもしれないけど、心のどこかで、そうなんだよねとも思う。

    頑張ってる人は自分らしさがどうのいう前に、今日も一生懸命働いている。

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    2025年07月18日
  • ミスター・チームリーダー

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    ネタバレ

    体づくりと組織づくりをリンクさせているチームリーダーの話。
    組織に貢献しない人材=脂肪、組織に貢献する人材=筋肉として、脂肪を排除することに躍起になるリーダー。
    脂肪は落としすぎたらダメっていう結果になった訳だけど、リーダーは脂肪を許せるかな?
    ケチる貴方と似てるなぁと思いながら読んでて、読み終わった後に同じ作者だと気付いた。

    読む前はマッチョで優しいリーダーと仲間たちの話かと思ってたから、ブラックな面が全面に出ているリーダーにびっくりしたけど、否定もしきれずテンポも良くて読みやすく…
    ストイックな後藤の一喜一憂にこちらも巻き込まれるのが気持ち良い。楽しい読書体験だった。

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    2025年07月18日