石田夏穂のレビュー一覧

  • 我が友、スミス

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    ネタバレ

    初めて挑戦した筋トレ小説。素人でもなかなか楽しく読める、そして共感もする内容だった。
    作中では、主人公であるU野がボディ・ビル大会に出場するまで、体や自信の変化をU野は感じつつも、「女性らしさ」に関する疑問を変わらず抱えていた。
    一方、読者である私も、女性向けのボディ・ビルの世界で、ここまで女性らしさを求められている現実に驚いたものである。単に「筋肉をつけたい、強くなりたい」という動機で筋トレを始め、ボディ・ビル大会に挑んだ結果、自分の筋肉を美しく見せるために「女性らしい」美しいものを身につける、「女性らしい」所作を行う。こういった必要とされる行動を鑑みると、「男とはこうあるべき、女とはこうあ

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    2025年06月04日
  • 我が友、スミス

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    知らない世界が目の前で展開されているかのような細かい描写 大好きでした
    最後の思い切りの良さも面白かったです

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    2025年04月16日
  • 我が友、スミス

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    主人公の身体と心の変容に夢中になれた。
    筋トレ好きはもちろん、そんな知り合いがいる人にもおすすめしたい。

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    2025年03月02日
  • 我が友、スミス

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    初読みの作者さんでしたが、面白かったです‼︎
    筋トレした事無いけど、めちゃくちゃストイックな話だなぁと思いました‼︎

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    2024年12月29日
  • 我が手の太陽

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    自分が見たことのある仕事で、詳しくは知らない仕事。溶接。この仕事に思いを持つ人の姿。仕事とは、本人の気概がのりうつる。他人には分からない。ということを学ぶ。

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    2024年12月28日
  • 我が手の太陽

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    ネタバレ

    溶接工の技術や知識は皆無でしかも終始職人技の話と主人公のプライドと慢心などの心の葛藤で進んでいくがどうして今まで出来ていた事がある日突然に出来なくなったのか、しかも溶接工から外されてからの他人を見下すような態度を取るようになったのか先に先にと読まずにはいられなくなってしまい中断せず、中断できずに読み終わる。
    読書熱が無くなったと嘆いていたのがウソのような食いつきにびっくり。

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    2024年05月19日
  • 我が手の太陽

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    何の仕事であろうと、傲慢になったり失敗したりすることがある。事務仕事でいつもしているチェックを疎かにしたがため、大変になったという経験も誰しもあると思う。そういう時には何か感じるところがあり、その書類をチェックのため2度と見たくないという感情が働いたためだったのだろうか。
    この小説は芥川賞候補になったが、読む価値は大である。

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    2023年10月08日
  • ミスター・チームリーダー

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    ネタバレ

    超ストイックなボディビルダーの後藤係長が、人間を“代謝物”としてしか見なくなる過程に強い衝撃を受けた。無駄を削り、生産性を上げ、停滞を悪とみなす現代組織の価値観は、一見正しいようでいて、人間を脂肪や老廃物として扱う冷たい世界を生む。辞める人を「自然減」と呼ぶ発想もまた、新陳代謝の名で人を排出する現代社会の皮肉そのものだ。後藤だけが異常なのではなく、私たちの社会の論理を極限まで比喩として押し進めた姿だと思う。効率や自己管理を絶対視するほど、人間性が欠落してゆく危うさに鋭く切り込んだ作品だと感じた。④

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    2026年07月18日
  • わたしを庇わないで

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    『わたしを庇わないで』というタイトルから、誰かを守る/守られる物語だと思っていた。でも読み終えて感じるのは、むしろ「庇う」という行為そのものへの静かな疑いを描いた一冊だったということ。
    収録された3作品はシチュエーションこそ異なるものの、人との距離感や、自分と他者の境界線という共通したテーマが流れている。印象的なのは、登場人物たちが決して悪意で動いているわけではないところ。相手のためを思った行動の中に、優越感や自己満足といった別の感情が混ざり込む。その善意の「ズレ」を、石田夏穂さんは過度に批判することなく、淡々と描き出す。
    読んでいる間は登場人物たちの少し歪んだ思考に戸惑う。でも次第に「これ、

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    2026年07月14日
  • 嘘があふれた世界で(新潮文庫nex)

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    現実って感じで好きなテーマのアンソロジー

    すき↓
    かわうそをかぶる
    ヤリモク

    どっちも短編としての完成度が高かった
    ・vtuberの人格に乗っ取られて(望んでるから乗っ取られるとは違うか?)、現実の人格が憎らしくなってくるのはバーチャル世界が常になるとそうなるのかな…
    ・ヤリモクは言葉遊びのタイトルに、短い中に伏線を張って、救われない起承転結が見事


    次点で↓
    まぶしさと悪意
    霊感インテグレーション

    snsの功罪って感じのまぶしさと悪意
    インターネットと心霊、都市解で学んだ好きな組み合わせの霊感インテグレーション

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    2026年07月13日
  • 緑十字のエース

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    かつて建設工事会社の下請会社で働いていた。安全靴と安全帯とヘルメット、軍手を穿いて、早朝暗い小屋の焚火に集まり挨拶をして、今日の仕事の道具を軽トラに積み込むのが毎日の日課だった。

    大手デベロッパーの工事現場などに入ったことはない。二階建てのプレハブ事務所なんて贅沢だろう。でも、緑十字の「アンゼン」職責の人が2人以上も居るということが新鮮であった。勿論、私がいたところには、そんな職責はいない。社長か副社長が担っていたのだろう。もっとも、私は仕事に就いたあと、この会社には10以上の労基法違反がある、と数えた時点で「辞めさせてもらいます」と申し入れたのではあるが。

    小説なので、安全チームの仕事の

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    2026年07月13日
  • わたしを庇わないで

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    石田さん、最近立て続けに本を出してくれて嬉しい。
    しかも今回はいつもよりちょっと厚めの本だし。表題作含む3編のお話どれもが面白い。
    なんでこんなに人の微妙な心理を描くのが上手いんだろう。

    自分の容姿が嫌いすぎて、写真をたくさん撮るであろう場所:ディズニーランドに行きたくない女子とか、会社の奴らを全員「サンゾウ(会社にちなんだ呼称)」と呼んでいる女性とか、現実にもいそうな人物が主人公。彼女たちの気持ちにちょっと共感しつつ、オチはどうなるのだろうと期待感を高めながら読み、どちらの短編も満足。

    表題作が1番好みだった。「デブって言う単語を使わないでください」って言うこと自体が「you are d

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    2026年07月12日
  • ノーメイク鑑定士

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    なんか癖になる面白さなんよな〜、今回のも面白かった
    特に表題作は切実でおかしみがあって、石田さんの真骨頂やんなと思った
    働いてるからわかるけど、働くことはわたしにいろんな身体的な制限をする。それって当たり前だと思ってたけど、どこまでその権利があるんだよって話ですね

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    2026年07月11日
  • わたしを庇わないで

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    著者の筆は時に摂生、時に過剰。新作を食むたび、私は高カロリーと低血糖のW撃ちに遭ってきた。
    今作は短編集。トップバッターの「世紀の善人」は三國造船、通称サンゾウで働く社員たちをつぶさに観察し分析する安井が主人公。有象無象の憎きサンゾウたちから、クミゾウ、フーゾウ、センゾウなどと対象を抽出し仕掛けていく。
    ラストに向かって安井は常軌を逸していくのだが、不謹慎にも笑いが止まらない。「◯△□!」安井の背を押す私は共感以上に、狂気に乱舞だったのか。
    冷静になった今”庇わないで“とごちていた。
    今後も更なる脱皮作に期待する。

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    2026年07月10日
  • わたしを庇わないで

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    人と人との間に生じる構造的な権力関係やアンコンシャスバイアス。ルッキズムやポリコレ。それらを抉るような鋭いカウンターパンチ。
    庇うという行為の傲慢さ。庇う側が自分の正しさや価値観を押し付けることで、当事者の選択肢や主体性を一方的に奪ってしまう。これは致命的に矛盾してしまっている。
    「庇うという行為はその庇われる人の劣勢を一方的に確定してしまうこと」
    正しさについては常に考え続けることにします。

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    2026年07月10日
  • 黄金比の縁

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    社会の縮図たる会社はテキトーで無責任で矛盾に満ちている。女性軽視は根強く、その場凌ぎの判断と評価、そして「縁」で人を不当に扱う。抜群のユーモアとセンスで現代日本における「身体」や「外見」について切り込んできた著者が、今作で描くのは新卒採用。会社に復讐するために、会社の不利益になる人間を採用する。選考基準は「顔の黄金比」のみ。面白過ぎる。

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    2026年07月09日
  • 緑十字のエース

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    ネタバレ

    全く知らない世界のことを知ることができるのが小説の醍醐味の一つだなと、
    あそこの社屋の立て直しや、こっちの新しいマンションも、こんなふうにいろんな人がいろんな思いを抱えながら作ってくれているのかなと思いながら読んだ。

    かつて有名企業で積算を経費削減をガツガツしていた主人公、後期を遅らせればその分仕事が続いて収入が続くと作業の邪魔をする松本。
    チームとはいっても結局は自分から見える世界はとても狭くて、良かれと思ってしたことが、あらぬところで事故を招く。大きな工事だとより大変なんでしょうね。

    現場のことは何も知らないけど、みんなで仲良く仕事してくれたならと思し、誰でもできる仕事だとはとても思え

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    2026年07月08日
  • わたしを庇わないで

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    「世紀の善人」「小人二十面相」「わたしを庇わないで」3篇の中編。

    パワハラやルッキズムに対するコンプライアンスやポリコレの欺瞞に対して痛烈な皮肉と毒をもって切り込んでいく作品。

    石田さんの作品はほとんど読んでいるが、毎回そのテーマには胸躍らせる。
    今回秀逸だったのはやはり表題作で、ルッキズムに対する通りいっぺんの“コレクトネス”に対して痛烈なカウンターパンチを喰らわせる。

    「この世に無害な褒め言葉はない」はそのとおりだし、「“庇う”という行為は、その庇われる人の劣勢を一方的に確定してしまうことだ」というのも深く頷ける。
    表面的な正義じゃなく、一歩踏み込んで自分の頭でいろんなことを考えなき

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    2026年07月07日
  • ケチる貴方

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    人生において何をケチるか

    大切なものは目に見えないってすごくいい言葉だと思うけれど、それって外見に少しでもコンプレックスがあったら真正面から受け止めきれない言葉だなって思った

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    2026年07月06日
  • 緑十字のエース

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    石田夏穂さんの書く話は何か淡々としているのにじわじわと面白い。
    ゼネコンエリートで数字を扱う部署から転職して工事現場の「安全」と言われる部署で働くおじさんの話。転職のことを家族に話せないまま、朝の5時台に家をでて出勤する。
    小さな現場事務所内での人間関係が濃密に描かれている。取材力がすごいのか、リアルにこういう現場で働いていたのかなと思わせられるくらいに細かい描写。知らない世界を見せてくれる作者の本が好きだ。
    何となく主人公の顔を、俳優の小手伸也さんを想像しながら読んでいた。顔はず〜っと頭にあるのだが、名前が分からず、色々検索してようやく小手伸也さんの名前がわかった。すっきり。

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    2026年07月05日