石田夏穂のレビュー一覧

  • ケチる貴方

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    『ケチる貴方』と『その周囲、五十八センチ』が収録されている。
    『ケチる貴方』の主人公は、備蓄用タンクの設計と施工を行う企業に勤めている。現場の施工管理を担当する優秀な女性社員だ。
    金太郎のような体なのに超冷え性。
    冷え性であることを隠して働いているが、新人教育担当になって自分を曲げてから体がほてり始める、という内容。
    『その周囲…』もそうだけど、体にフォーカスしたのが新しいと思った。
    『ケチる…』はお仕事小説としても面白い。
    昔新聞で、うろ覚えだけど、「小説というのは新しい国を作るようなもの。どこかで読んだようなものを書くな」という某作家のコラムを読んだことがある。
    著者が作ったのは、新しい国

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    2025年10月10日
  • ミスター・チームリーダー

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    序盤は薄情な筋トレバカの話かと思ったら、そこそこ深刻な部分に触れていく純文学でした。
    ページ数も少ないので、余白が多い部分が、より一人一人の読者に振り返らせるような、一人一人のスピンオフを与えてくれるような物語でした。

    無理はよくないよ。筋トレも人間関係も。

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    2025年08月23日
  • 黄金比の縁

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    顔面の黄金比でしか人を見てないのに、「人を見る目がある」と評価されるところが皮肉で良いわ。

    コネ入社だと分かった時点で落とすのではなく、コネ入社だと私は分かっているよと本人と採用担当に知らしめた上で落とさない、というところが怖くて良い。顔面の比率が綺麗やったからね!

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    2025年08月17日
  • 黄金比の縁

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    冒頭から非常に解像度の高い文章で、会社員の自分は、めっちゃ面白!と感じました。こういう感情あるある、という感じです。
    主人公のある種ストイックな姿勢もすごいですね!

    朝井リョウさんが、同書の解説を書かれていて気になって購入しました。他の書籍も読んでみようと思います。
    文量も少なめで、ちょうど良かったです!

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    2025年08月17日
  • ミスター・チームリーダー

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    読書備忘録931号。
    ★★★★★。

    繰り返します!
    この薄さでこの満足!★5つです。

    そして石田さんのテッパンネタ。
    問題ありません。
    マンネリでも大いに楽しめます!

    主人公は大手リース会社、株式会社レンタールの社員。後藤。
    最近リーダー(係長)になった。

    そして彼はボディビルダー!(石田さんテッパン!)
    JBBCという硬派な協会の大会にエントリしている。
    階級は5kg下げた75kg以下級。
    大会が近い減量期にも関わらず81kg界隈をウロウロしてしまっている!
    やばいやばい。

    主人公が所属するのは建設資機材課第2係。
    建設業界の大手顧客が相手だ。
    出社すると、机にちんすこう!とか、サ

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    2025年07月16日
  • 我が友、スミス

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    ネタバレ

    初めて挑戦した筋トレ小説。素人でもなかなか楽しく読める、そして共感もする内容だった。
    作中では、主人公であるU野がボディ・ビル大会に出場するまで、体や自信の変化をU野は感じつつも、「女性らしさ」に関する疑問を変わらず抱えていた。
    一方、読者である私も、女性向けのボディ・ビルの世界で、ここまで女性らしさを求められている現実に驚いたものである。単に「筋肉をつけたい、強くなりたい」という動機で筋トレを始め、ボディ・ビル大会に挑んだ結果、自分の筋肉を美しく見せるために「女性らしい」美しいものを身につける、「女性らしい」所作を行う。こういった必要とされる行動を鑑みると、「男とはこうあるべき、女とはこうあ

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    2025年06月04日
  • 我が友、スミス

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    知らない世界が目の前で展開されているかのような細かい描写 大好きでした
    最後の思い切りの良さも面白かったです

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    2025年04月16日
  • 我が手の太陽

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    自分が見たことのある仕事で、詳しくは知らない仕事。溶接。この仕事に思いを持つ人の姿。仕事とは、本人の気概がのりうつる。他人には分からない。ということを学ぶ。

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    2024年12月28日
  • 我が手の太陽

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    ネタバレ

    溶接工の技術や知識は皆無でしかも終始職人技の話と主人公のプライドと慢心などの心の葛藤で進んでいくがどうして今まで出来ていた事がある日突然に出来なくなったのか、しかも溶接工から外されてからの他人を見下すような態度を取るようになったのか先に先にと読まずにはいられなくなってしまい中断せず、中断できずに読み終わる。
    読書熱が無くなったと嘆いていたのがウソのような食いつきにびっくり。

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    2024年05月19日
  • 我が手の太陽

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    何の仕事であろうと、傲慢になったり失敗したりすることがある。事務仕事でいつもしているチェックを疎かにしたがため、大変になったという経験も誰しもあると思う。そういう時には何か感じるところがあり、その書類をチェックのため2度と見たくないという感情が働いたためだったのだろうか。
    この小説は芥川賞候補になったが、読む価値は大である。

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    2023年10月08日
  • 冷ややかな悪魔

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    久々の読書。
    一瞬で読んだ。
    初めての作家さんだけど、リズミカルで少し毒気があり、綿矢りささんを彷彿とさせるわたし好みの文体だった。
    ラストがどうなっちゃうのか緊張しながらなんとかページを捲った。

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    2026年08月10日
  • 我が友、スミス

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    スミスがスミスマシンのことだと知って借りたけど、芥川賞候補とのことで失敗したと思った。
    今まで読んだ芥川賞とその候補はたいてい意味がわからんから避けていた。

    が、これは面白かった!というかわかりすぎた。
    と言うのも私も筋トレにハマったことがあって。
    田代誠が復活した頃です。(て誰がわかんねん笑)

    女が30過ぎで独身だと、飲み歩くでも趣味でも何でもいいんだけど何かないと退屈すぎたんだよね。
    私の場合それが筋トレで、今のブームからもわかるように筋トレってのはハマるようになってるんです笑
    原宿のGジムがメインで、もちろんマシンでなくフリーフェイト、そっちの方がかっこいいから笑

    とは言え弱くてす

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    2026年08月08日
  • わたしを庇わないで

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    書評欄で見つけて読んでみた。作者の言語感覚が若すぎてついていけないまま最初の2話を通過し、やっと表題作にたどり着いた。なるほど、コンプライアンスにこだわる態度から、逆説的にその人の差別意識を照射するということが描き出されていて、「目のつけどころが鋭いなあ」と興味深く読んだ。でもやっぱり私には行間に込められた主人公の心の動きが読み取れなくて、自分の読解力の限界を残念に思った。

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    2026年08月04日
  • ノーメイク鑑定士

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    お仕事小説なのか、短編集。
    とにかく職場における理不尽さを皮肉るショートストーリー。
    会社や国が勝手に決めたことに振り回さる現場。ハラスメント認定、暗黙の了解、同調圧力、体制も整っていないのに進めるなよ。わかる。
    結局は流されるしかないけど、このグダグダ感でも最後はざまあみろって感じで悪くない。
    どこの現場でもこんなもんだろうな。

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    2026年08月02日
  • わたしを庇わないで

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    パンチの効いた3編の短編集。
    笑ってしまったけれど、意外に考えさせられる
    内容で面白かった。

    《世紀の善人》
    三國造船に勤める女性社員、安井。
    なんでもかんでも仕事を押し付けてくる、
    昭和世代の男性社員を、一括りに「サンゾウ」と
    みなす。最後に、完全に弾ける安井に呆然となるか、果たして拍手喝采か。
    安井はあの後、どうなってしまうのだろう。
    気になる。
    《小人二十面相》
    卒業旅行で、友人とディズニーランドに行くことになった望。写真を撮られるのが大嫌いなので行きたくない。そんな時、条件が合うと奇跡の一枚を
    撮れる事に気付く。
    望の気持ちは分かる、私も苦手。
    ただ、奇跡の一枚、自分でそう思っていて

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    2026年08月02日
  • わたしを庇わないで

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    おもしろかった!!!みんなちょっとずつ性格悪くて人間って感じがした。
    最後のお話、デブってワードが出てきすぎて途中ゲシュタルト崩壊した、、、1年分のデブを見た、、、

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    2026年07月30日
  • わたしを庇わないで

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    ピンクの見返し、カバーの脱力系のイラストにピンクのチェックの表紙。タイトル含め何だかおちょくられているようだが、実際そうなのかもしれない。
    笑ってしまうのだけれど‥笑えないのかもしれない。笑ってはいけないのかもしれない。

    *世紀の善人
    三國造船、略して三造:サンゾウの積算部で働く安井。事務作業も雑用も片っ端から押し付けてくる職場の男たちを個体識別せず一括してサンゾウとみなし、感情を捨てて日々過ごしている。組合のクミゾウ(特記事項がある場合には呼び名のバリエーションがある)からチェックシートの使用を提案され、そのために始めたサンゾウの観察で、安井の能力?は研ぎ澄まされる。その行き着く先は‥
    (

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    2026年07月26日
  • 緑十字のエース

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    ネタバレ

    普段何気なく口にする「よし!今日もご安全に」という言葉の意味が、まったく違って見えてくる。安全確認は単なる作業ではなく、誰かの命を守るための“倫理”なのだ。現場で嫌われても安全を徹底する松本の姿は、一見すると融通の利かない変人だ。しかし彼の行動が、過去の事故で大切な人を失った痛みから生まれていることが分かると、その“狂気”が実は正しさの極限だったと気付かされる。浜地が松本の覚悟を理解し、自分の職業観だけでなく人生観まで変えていく過程は胸に迫る。安全は面倒ではなく、未来を守る行為なのだと深く実感した。④

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    2026年07月25日
  • わたしを庇わないで

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    なんか面白かった
    短編3作
    どれも“見方が変わる”
    色んな意味で自己を肯定している主人公たち
    したたか。

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    2026年07月25日
  • わたしを庇わないで

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    3編、ますます強力化した石田ワールドでした。

    表題の「わたしを庇わないで」よりも
    「小人二十面相」の方が私には響いたかな。
    鏡によって自分の評価が変わってくるってあるある共感ポイント高かった。けして、デフォルメされていないかも。

    そして、「世紀の善人」
    体験したことないけど、エリート社会であるからこそのあるあるをオモシロおかしく。サンゾウ、○〇ゾウと表現するとは超絶技巧です!

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    2026年07月25日