石田夏穂のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ー 後藤はデブが嫌いだった。自分の身体に対するリスペクトに欠けているから。自分の体型なんて、自分の意思で、どうにもでなることなのに。(P13)
ボディ・ビルダーである後藤係長。
脂肪は後藤係長にとって無駄なものの象徴。
筋肉と違って自分の意志で動かすことができない。脂肪は勝手気ままに振る舞ってただ身体にぶら下がっているだけ。
そして、使えない部下は脂肪のごとく無駄な存在。
あたかも脂肪を除去するように係から追い出し、引き締まった筋肉質の組織を作ろうとする。
後藤係長の奮闘の結果やいかに
苦笑いが止まらない小説。
不快に思う方もいるかもだけど、石田さんのこういうシニカルさ、僕は大好き。
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Posted by ブクログ
石田夏穂さんの作品は初めましてです。
身体を構成する筋肉と脂肪を、職場の組織とシンクロさせているところが斬新でした。
主人公の後藤は会社で係長を務めており、ボディビルの選手でもある。ボディビルの大会に出場するために無駄な脂肪を落とし、筋肉をつけることに執着するために、その考えが職場にも反映されていく。
無駄な脂肪=役に立たない人材を排除していくことで、仕事がスムーズに進むように思えますが、本当に脂肪(ここで言う役に立たない人材を含めて)はいらないものなのか?という問いが突きつけられます。
組織の筋肉(仕事ができる人材)だけが残ると、その人材に負荷がかかり過ぎてしまう。
何事もバランスなんだろう -
Posted by ブクログ
自分の決めたルールと制限にのめり込んでいく話だいっすき!わたしがかなりそうなので、安心と興奮で脳みそ熱くなる。
上に、ジェンダーの葛藤まで描かれていて、もう本当にド真ん中ぶっさされた。
勝手に押し付けられる「女性らしさ」がなんか嫌で、それから逃げたくて飛び込んだ先にも、結局また似たような枠があってしんどくなって
でも一方で「女だから得すること」や「女だから通じるだろう」って思ってたりもして、女性像への反発と依存でぐるぐるしてる自分を改めて思い知らされたというか
“女”を使って立ち回る方が楽だから自分からやる時もあるくせに、それを他人から求められるとムカつくっていう、あのねじれについて考えさせ -
Posted by ブクログ
ネタバレブランチで紹介されているのを見て面白そうだったので手に取りました。
主人公の彼は係長に昇進したばかりの新米管理職。
趣味で頑張っているボディビルの大会に向けて、2か月で7キロの減量中。筋トレはもちろん、口に入れるものもグラム数を計ってきっちり管理しながら1日6食。涙ぐましい努力を重ねています。
そんな彼のチームは、お菓子ばかり食べているぽっちゃり系使えない人ばかり。デブの彼らにイライラし、次第に彼らを脂肪とみなし排除作戦に出ます。。
自分の体脂肪を減らす過程と、チームの働かないメンバーを脂肪とみなして排除していくことをシンクロさせて描いているのが面白く、自分の意志で動かせる筋肉を賛美し、動 -
Posted by ブクログ
「何となく筋トレを始めてみた」から、声をかけられて本格的に大会を目指して鍛えてステージに立つ話。
その過程で、評価される側に立つことで見えてくる周りの価値観に、主人公の葛藤を通して考えさせられた。
ステージに出るからには賞を取りたい一心でトレーニングをして、スキンケアをして、髪のお手入れをして、脱毛もしてひたすら努力をしている姿についつい引き込まれてる。
最後の最後に、周りの評価に疑問を持ち、そのままの自分でステージに立とうと決意をしたところがすごかったし、かっこよかった。
筋トレを通して、自分の思うカッコよさとは何かを考えさせらる本。