石田夏穂のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
読書備忘録931号。
★★★★★。
繰り返します!
この薄さでこの満足!★5つです。
そして石田さんのテッパンネタ。
問題ありません。
マンネリでも大いに楽しめます!
主人公は大手リース会社、株式会社レンタールの社員。後藤。
最近リーダー(係長)になった。
そして彼はボディビルダー!(石田さんテッパン!)
JBBCという硬派な協会の大会にエントリしている。
階級は5kg下げた75kg以下級。
大会が近い減量期にも関わらず81kg界隈をウロウロしてしまっている!
やばいやばい。
主人公が所属するのは建設資機材課第2係。
建設業界の大手顧客が相手だ。
出社すると、机にちんすこう!とか、サ -
Posted by ブクログ
ネタバレ初めて挑戦した筋トレ小説。素人でもなかなか楽しく読める、そして共感もする内容だった。
作中では、主人公であるU野がボディ・ビル大会に出場するまで、体や自信の変化をU野は感じつつも、「女性らしさ」に関する疑問を変わらず抱えていた。
一方、読者である私も、女性向けのボディ・ビルの世界で、ここまで女性らしさを求められている現実に驚いたものである。単に「筋肉をつけたい、強くなりたい」という動機で筋トレを始め、ボディ・ビル大会に挑んだ結果、自分の筋肉を美しく見せるために「女性らしい」美しいものを身につける、「女性らしい」所作を行う。こういった必要とされる行動を鑑みると、「男とはこうあるべき、女とはこうあ -
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ボディビルダー側から見えるカイシャの風景に思わず噴き出しながら読んだ。
しかしなかなか哲学的でもあり思わずうなったフレーズも多い。
P7 ボディビルでは本来順位をつけられない者に順位をつける。そのために必ず隣の選手と比較される。ボディビルも「自分との戦い」とはよく言われるが、後藤は決して、そうは思わなかった。それは、どこまでも、他人との戦いだ。
P21 仕事を断るデブって、何なんだろうな。
P22 なぜ筋肉の上に脂肪が乗って、その逆ではないのか。それは、筋肉は脂肪よりも、価値の高い組織だからだ。
P27 真に自分の身体というのは、自分の意思で動かせる範囲のことだ。筋肉は自分の意志で動か -
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ボディビル大会に出るための努力の日々を描いたストーリーは極めてシンプルなのだけど、大会準備の細かい描写には知らない世界を覗く興味深さがあり、文章からはさりげなく高いギャグセンスを感じ、めちゃくちゃ面白かった!本当に過不足ない、完成された166ページだと思った。石田香穂さん、他の作品も読みたい!
自分もパーソナルジムで筋トレしたことがあるので、そもそも題材からして興味があったが、筋トレなんて全く興味ない方や、全ての女性におすすめできる。
それにしても、文学とは遠い印象の筋トレでさえ、こんな面白い小説になるとは。だから小説家ってすごいし、読書はやめられない。 -
Posted by ブクログ
ネタバレおもしろかった。
黄金比の縁(おうごんひのえん)。
最初はオウゴンヒのフチ?と思ったが、エンだった。読み進めると「縁(エン)」が重要だと分かってくる。
本書はいわゆるお仕事小説であるが、主人公はとある理由から自分の所属する会社を恨みながら勤務しており、復習のために在籍し続けている。
主人公、小野が務めるKエンジニアリングは、化学工場の設計を請け負う大企業である。理系の小野は新卒入社で入り、希望通り花形である「プロセス部」のチームに配属された。エンジニアリングで世界を変えることを夢見ていた。しかし、ある事件により、人事部に飛ばされてしまう。「会社に不利益になる人間はうちの部署には置けない」 -
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珍しい、石田夏穂の短編集。1編ごとのボリュームはコンパクトなのに、どれもきっちり“読ませる”完成度で、4作収録という満足感も大きい。
収められているのはいずれも得意のお仕事小説。ただし、社会の闇を暴くような重たい方向ではなく、「職場でギリギリ起こりそう」な出来事を、独自の視点で切り取る軽やかさが魅力。どの作品もテンポがよく、とにかく読みやすい。そして気づけば、どれが一番か決められないくらい、どれも面白い。
『考えてみれば、人に「化粧をしていますか?」と訊くのは「大便したあと尻を拭きますか?」と訊くのに似ている。』
この一文のインパクト。こういう“ちょっとズレた核心”を突けるのが、この作家 -
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Xでこの本が面白いって呟きを見て衝動買いした。
初読みの作家さん。
どういうストーリーなのかも調べもせずにポチッとしたけど、面白く読めました。
物語は不本意ながら会社の人事部に異動した小野の仕事のこだわりを書く。
就活の合説でエントリーシートをたくさん集めて、一次面接で次々にチェックして二次面接に通すための条件、というかどこを見て決めるかの基準を考え抜いた小野。
顔である。
そのこだわりとか、徹底してて良い。
しかも、会社に対しての恨みもあるから基準も同僚にも言わない。
クスッとしちゃう感じかと思ってたら、
終盤に急に不穏な空気になって、その後が気になる終わり方。