石田夏穂のレビュー一覧

  • ミスター・チームリーダー

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    面白かった!
    同僚への悪口がコンプラ無視の毒舌
    主人公のボディビルの大会に向けてストイックになるにつれて、仕事がうまくいかないのを同僚のせいにする。悪口が口に出ちゃって、うける

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    2026年04月18日
  • ケチる貴方

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    軽妙諧謔な語り口の陰で、ふとした瞬間に、ホモソ価値観のもとで太古から醸成されてきた「毒」がまわる。「ケチる」彼女も、せっせと脂肪吸引に課金する彼女も、その行動原理の根底には、どんなに「コンプライアンス遵守」が叫ばれるようになった世の中であっても尚もうっすらと漂い続ける「毒」に侵されたことでの「中毒」がある。側から見ればすごいヤツらなのだが、かなり理にかなった振る舞いではあるし、それを淡々と軽々と紡ぐ石田さんの筆致にやられる。

    筆者は東工大工学部卒らしく、両編ともに建築系?会社の中堅女性社員が主人公だったことにも請け合い。面白かったし好きな文体だった、他の作品も読みたい。

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    2026年04月11日
  • 冷ややかな悪魔

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    え、もうクライマックス!?ってくらい物凄いスピード感。笑
    でも、最初から最後までずっと面白かった。

    世の中の「結婚結婚!」というムードに嫌悪感を抱いてる主人公にも激しく共感。
    何故そこまで執着するのか、そうでなければ可哀想にな人、になるのか。
    上記の考えを持つ人、特に女性が共感しやすい内容だと思った。
    やっぱりこういう女性の生き方を描いた作品が好きだな〜!

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    2026年04月04日
  • 冷ややかな悪魔

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    ネタバレ

    この作者の作品を読むのは初めてだったが、「100分で読める」レーベルとはいえ、文章のテンポの良さが際立っていて、文体も内容も個人的にかなり刺さった。

    特に、ユカリが海外志向になったきっかけとして「人びとが人びとに無関心に見えたことに奇妙に慰められた。自分はずっとここにいるべきだとすら感じ、そんな憧憬はいまも変わらない」と語る場面から、この作家とは感覚的に合いそうだと感じた。読んでいて主人公のユカリに共感するところが多く、自分と違う部分についても、それはそれで人としての面白さとして興味深く感じられる。

    指輪を盗んでしまう場面から物語が一気に加速していく展開も魅力的だ。まるでジェットコースター

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    2026年04月03日
  • ミスター・チームリーダー

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    体脂肪を減らして減量することを、組織のスリム化に繋げていたのがゾクゾクした。イヤミス感あって私は好み。
    使えないやつ=体脂肪として捉え、どんどん排除していく。その結果、少数精鋭となりスリムになりつつある部署。それと並行して自身の体重・体脂肪率を減量することに快感を覚えていく主人公。上司と部下の立場から見えてくる心情の描き方も解像度高めで中々おもしろかったです。

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    2026年03月30日
  • 冷ややかな悪魔

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    ネタバレ

    ちょっと解釈が難しかった。体脂肪率35%を超え、海外出張禁止令が出た主人公。彼女が体脂肪率という外的な評価基準に直面したとき、彼女は内面を変えるのではなく、結婚や子どもといった「物語」を捏造することで自分の価値を補完する。そこには罪悪感や葛藤が見られず、落ちていた指輪さえも平然と利用する冷淡さがある。しかしその冷淡さは、現代社会のある意味、合理性すら感じる。だからこそ彼女は破綻せず、うまくやってのける。この作品の静かな不気味さは、適応できていそうだけど、その適応の仕方が壊れているという点なのかな?⑤

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    2026年03月24日
  • 冷ややかな悪魔

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    作者の現代日本に未だはびこる古い価値観への冷ややかな目線が痛気持ちいい。
    たとえば、体脂肪率。
    標準値が決まっていて、それをオーバーしたら「デブ」の蔑称を与えられる。
    たとえば、決まったパートナーがいること。
    「結婚してナンボ」という価値観は、いまだ根強く、結婚してないひとは、「かわいそう」「信用できない」などというマイナスな評価を与えられる。
    そういった古い価値観など気にせず、海外を飛び回っていたはずの主人公のユカリがひょんなことから手に入れた、かりそめの「ふつう」という価値観にいともたやすく恍惚とする可笑しさと、不気味さ。そしてそれを利用する痛快さ。
    地味めの設定とコミカルな比喩と鋭い社会

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    2026年03月24日
  • 冷ややかな悪魔

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    ネタバレ

    テーマが斬新で、早く読みたくて仕方なかった作品。
    ページも多くないのですぐ読めた!
    ダイエットのためのジム通いを始め、何かと出会いがあったりして主人公意識が変わってゆく・・・というお話かと予想していたのですが、いい意味で期待を裏切られました。
    冷ややかな悪魔である「結婚指輪」を手に入れてどんどん嘘を重ねていく……現実にいたら最悪だけど、エンタメとしては最高な主人公!
    また読み返したいです。

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    2026年03月07日
  • ケチる貴方

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    (ブラック)ユーモアのセンスが最高で、ストーリーも面白い、とても読みやすい。
    2本目の「その周囲五十八センチにつき」は、脂肪吸引に執着して周りが見えなくなり痛い目に合う人の話しかと思いきや、美容外科の先生のセリフがコンプレックスもそれに対する自分の努力も全てを包容していて感動した。終わり方もお後がよろしいようで..と言いたくなった。

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    2026年02月18日
  • 我が友、スミス

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    日々ジムに通い、トレーニングに明け暮れるU野は、ある日スカウトされ、ボディビルの大会に出場する事に。「筋肉だけで終わる話じゃないの」美容に対する意識が足りない事で指導者から注意されるU野は、筋肉をアピールする大会における美容の価値とは何かを思案するーーー

    初めから最後まで、ずっと面白かった。
    トレーニングし始めた理由を、別の生き物になりたいと語るU野は、ボディビルの大会に出場するにあたり、他者からの評価に目を向けなければならなくなる。髪型、ハイヒール、脱毛、笑顔、それぞれに疑問を抱きながらも、勝利のために全て行ったU野。そんなU野が迎えた大会にて得た結果、出した結論には驚かされたと同時に納得

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    2026年02月15日
  • 黄金比の縁

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    主人公が熱心に採用活動をすればするほど、その活動自体は成果を出すけど、比例して着実に会社の不利益になっていて、お互い噛み合ってしまっているところが皮肉で面白かった。

    就活もビジネスも凄く平等に権利が与えられているように見えるシステムを作るのに、実は公平じゃないことが多くて、そういう歪さに初めて直面するのが就活なのかもしれない、、?

    会社が定量的な物差しで決定をしてないことと対比して、主人公が一貫して同じ基準で採用活動をするところは、復讐というよりも会社へのアンチテーゼなのか?

    内定を持っている先輩、OBOG訪問で会う社会人が神のように見えてしまう現象ってなんだったんだろう、、。この会社に

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    2026年02月15日
  • 我が友、スミス

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    めちゃくちゃ面白かった。筋トレ小説。
    とても背中を押されるし、モチベーションが上がる。

    この小説を知った1年前は、「筋トレかぁ興味ないなぁ」って思ってたけど、自分がジムに通い始めてから読むとめちゃくちゃ面白いし、いい教材…!!

    そうなの。ラットプルダウンは、始めたては背中に効かせにくいのよね!!共感!まさに今の私!!笑

    ここまでストイックにできると楽しいやろうなぁ。
    ジェンダーへのもやもや、ルッキズムへのもやもや、なんとも言葉に言い表しにくい(そういうものだと刷り込まれて生きてきちゃったから)ことたちへの不満感がヒシヒシ伝わってきて大共感。
    そしてたまに挟まる力強い言葉たち。

    最初、性

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    2026年01月27日
  • ミスター・チームリーダー

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    ネタバレ

    女性のボディビルを書いた「わが友、スミス」の主人公と、男性のボディビルを書いた本書でこんなに主人公の性格が違うのか!というのが衝撃的だった。
    男性ボディビルダーの主人公の他者(デブ)を見る目の辛辣なこと辛辣なこと。
    脂肪=無駄なもの、というストイックな考え方が、現実の自分の会社のチームにまで及び、ついには自分の肉体にまで影響を与えていくっていうのはなかなか面白いなと思った。
    最後、まぁうまく行かないという結末だろうなとは思ったけど、痩せすぎて失格、しかもそれに対しての主人公の帰結がいろんなやつを(チームに)入れよう、まではよかったけど、そしてそのあとにいらないやつは切ろうって繋がっていったのに

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    2026年01月27日
  • 冷ややかな悪魔

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    面白い!!短いからテンポいいし、冷ややかな悪魔って、そういう意味か!
    初対面でも、結婚している人の方が信用されがちというか、誰かに選ばれた人間というレッテルが貼られるよな、と思う。
    逆にいうと未婚だと、得体の知らない人と思われてしまう。海外だとそんなことないのかな。

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    2026年01月16日
  • 黄金比の縁

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     石田夏穂さんの作品は、1つ設定を決めてから主人公が突っ走っていくので、解説の朝井リョウさんも話しているが、石田さんの作品からしか得られない文章があるというのは、この人を読み続ける理由に十分なりうるなと思います。
     今回だと、「就活生を黄金比の顔で採用する」という主人公の軸があるので、「新卒一括採用は信用ならない」ことや「人事部の他の人たちのよくわからない判断軸を批判しない」ということに含まれていると思いました。
     それぞれの作品で、主人公の軸を動かされる場面が必ずあるが、それを悲観したり悔恨したりせず、グイっと主人公の軸を変えてすすんでいき作品が終わるのでそれがいい。出てくる登場人物は社会の

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    2026年01月09日
  • 緑十字のエース

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    ネタバレ

     大手デベロッパーで効率や予算を優先する立場にいた浜地が、取り返しのつかない事故を招き閑職に追いやられる。転職を余儀なくされた浜地は、新しい職場で安全管理業務を担当し、皮肉にもかつて自分が軽視していた現場の安全を守る立場となる。
     自らのプライドにより転職したことさえ家族に隠していた浜地が、現場を無事に終わらせることに目を向け、仕事や労働に対する責任を全うすることにプライドをもちはじめる。
     仕事に誇りをもつとはどういうことか、それを地位や給与だけで見出していないかなど、いろいろ考えさせられた。

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    2026年01月07日
  • 冷ややかな悪魔

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    設定も、物語も、ワードセンスも、全てが最高で、おもしろい。
    冷ややかな悪魔との出会いによって大胆になった彼女に、ハラハラさせられて、笑わせてもくれた。

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    2025年12月20日
  • 我が友、スミス

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    素人の私目線ですがジムの描写があまりにも「やってる人」っぽくてあるある〜!とか、上の人達だとそんなこと思ってるのか〜とか、リアルに感じられました。パワーラックとかベンチとか使いたかったのに、ようわからん事してる人(失礼)が数十分占領してて使えない時とか…あるよね…
    大会に勝つために歩き方とかポージング、脱毛、タンニングなどは予想の範囲だったのですが、髪型まで…てかエクステ!?とびっくりしました。別に男みたいになりたくて筋トレするわけじゃないけど、だからといって「女らしく」したいわけでもなく、ただ鍛えたいなぁって気持ちで筋トレしてるだけじゃ勝てない世界なんですね…
    面白かったです!!

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    2025年12月08日
  • 緑十字のエース

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    旧財閥系の大手デベロッパーで積算部長をしていた浜地が、ある出来事をきっかけに会社を辞めた。50歳を目前にした彼がようやく入社したのは台島建設。積算業務のはずがいきなり現場に飛ばされ、経験したことのない安全衛生管理責任者をすることになる。家族には転職したことを言えず、現場では年下の教育担当者に違和感を覚え……。
    工事現場のあれこれは想像することしかできないが、映画やドラマで観たような光景が広がる。お手軽だけど、お仕事小説としても、サラリーマン小説としても、家族小説としても読める。おもしろかった。

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    2025年11月30日
  • 嘘があふれた世界で(新潮文庫nex)

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    7つの短編集

    新進気鋭の作家たちによる現代のリアルを切り取る7つの物語。

    わかってるようでちゃんと理解していなかった
    「推し活」「VTuber」についての理解が深まりました

    どの作品も味わい深くオススメできるものばかりですが個人的には
    『あなたに見合う神さまを(佐原ひかり)』が一番心に刺さりました

    人を支配するもの、人の幸福を妨げるものはおしなべて暴力よ

    と語る権藤さんのカッコよさと、少しづつ勇気をもって言葉の暴力に立ち向かう主人公。。

    初めて著者・佐原ひかりさんを本作品で知りましたが他作品も追いかけてみます

    あと石田夏穂さん作品はほぼ全部読んでいますが短編向きなのかも、とも感じ

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    2025年11月10日