石田夏穂のレビュー一覧

  • 我が友、スミス

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    ボディビル大会に出るための努力の日々を描いたストーリーは極めてシンプルなのだけど、大会準備の細かい描写には知らない世界を覗く興味深さがあり、文章からはさりげなく高いギャグセンスを感じ、めちゃくちゃ面白かった!本当に過不足ない、完成された166ページだと思った。石田香穂さん、他の作品も読みたい!
    自分もパーソナルジムで筋トレしたことがあるので、そもそも題材からして興味があったが、筋トレなんて全く興味ない方や、全ての女性におすすめできる。
    それにしても、文学とは遠い印象の筋トレでさえ、こんな面白い小説になるとは。だから小説家ってすごいし、読書はやめられない。

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    2024年12月13日
  • 我が手の太陽

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    ネタバレ

    溶接工の技術や知識は皆無でしかも終始職人技の話と主人公のプライドと慢心などの心の葛藤で進んでいくがどうして今まで出来ていた事がある日突然に出来なくなったのか、しかも溶接工から外されてからの他人を見下すような態度を取るようになったのか先に先にと読まずにはいられなくなってしまい中断せず、中断できずに読み終わる。
    読書熱が無くなったと嘆いていたのがウソのような食いつきにびっくり。

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    2024年05月19日
  • 我が手の太陽

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    何の仕事であろうと、傲慢になったり失敗したりすることがある。事務仕事でいつもしているチェックを疎かにしたがため、大変になったという経験も誰しもあると思う。そういう時には何か感じるところがあり、その書類をチェックのため2度と見たくないという感情が働いたためだったのだろうか。
    この小説は芥川賞候補になったが、読む価値は大である。

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    2023年10月08日
  • ミスター・チームリーダー

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    筋肉系小説を書かせたら石田さんの右に出る者はいない。

    主人公に言わせると太っている職場の人間たちは使えない「脂肪」的な存在。これって描き方を間違えるとすんごく嫌な奴で終わってしまうけど、主人公の真剣すぎるが故の滑稽さや可笑しみを描くことによって見事にエンタメ化していたと思う。

    どういうラストになるのか読めなくてどんどんページをめくった。

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    2026年01月12日
  • 黄金比の縁

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    朝井リョウさんが、中央大学の学生への講演会で就活関係のオススメ本として紹介してたことを知り、とりあえず読んでみた。たしかに就活って正しく機能してないなと思えるし、重いテーマかと思いきや気軽な感じで短時間で読めてよかった。

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    2026年01月10日
  • 我が友、スミス

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    登場人物の名前がアルファベットなのが特徴的です。主人公U野が筋トレを始めた理由は、ジェンダーやルッキズムについて考えたことがある人や悩んだことがある人は、特に共感できるかもしれません。200ページ弱で、サクッと読めます。心情描写が少ないと感じたのですが、だからこそ時折出てくる鋭い言葉にハッとさせられたり、U野が最後に出した答えに自分の場合はどうだろうかと考えさせられます。

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    2026年01月03日
  • 緑十字のエース

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    石田夏穂さんのお仕事小説に間違いなし

    いわゆるホワイトカラーだった主人公が体のいいリストラにあい、同業界のブルーカラーとして働く。
    ホワイトカラーの無自覚な見下しが色んなところで感じるけど、机の上の仕事の先は現場にあると文字どおり地に足をつけて日に日に実感していくのがいい。

    石田夏穂さんの『この手の太陽』にも繋がる安全と工期とそこに関わる人達の立場とか思惑に、業種を超えて共感したりムカついたり。
    『この手の太陽』では安全含めてプロだと思う、という感想を持ったけど今回の主人公は現場の人間としてはまだプロになれていなくて、ホワイトカラー元管理職の中年男性が振り回され意識変容しないといけない自分

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    2026年01月02日
  • 緑十字のエース

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    いまや「お仕事系小説」といえば、石田夏穂さんの名前が真っ先に挙がるのではなかろうか。そう感じさせるほど、その作風はすでに定着しつつある。本作もまた、石田夏穂さんの最新作らしく、期待を裏切らない面白さだった。
    エリート社員だった主人公の転職先は建設現場。そこで出会う先輩の安全衛生管理者、いわゆる「緑十字(あの安全の旗)のエース」の暴走ぶりが、今作でもなかなかに強烈だ。少し変わったタイトルだとは思っていたが、読み進めるほどに「これ以外のタイトルはありえない」と納得させられる。
    先輩の暴走だけでなく、家族を持ちながら転職に失敗していく主人公の悲哀、さらに作中で起こるある事件の犯人探しなど、物語は一方

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    2026年01月01日
  • 緑十字のエース

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    工事現場で作業員の安全を守る「安全屋」だが、こんなに忌み嫌われる存在だったとは知らなかった。(あくまで本書の話。しかも、融通が利かなすぎる安全屋であることが嫌われるポイント高し。)
    皆のために嫌われ役を買って出てる訳でしょ?辛い役どころだと思う。
    工事は早く終わらせなければならないが、安全対策は万全にしないといけない。どっちもやれば良いじゃんと思うのは簡単だが、実際には天候に左右されたり、下請け会社の内部事情だったりと、そんなにうまくいかない。

    こんな世界に急に放り込まれた主人公は、よく困惑せずに仕事を続けているなと感心する。
    しかも嫌われている上司の悪口も言わずに...。さすが、元大企業で

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    2025年12月20日
  • 緑十字のエース

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    これまでの作品同様話しは面白く読みやすい量だったが、いかんせんテーマの内容についての知識が自身になく理解がすんなり出来ないこともありました。

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    2025年12月13日
  • 緑十字のエース

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    なんだかスカッとしました。

    お仕事小説といっても、なかなか普通の人はわからない世界をこんな視点で描くってやっぱり著者ならではで最高!

    蓋を開ければ出てくる人みんな、結局は根はいい人なんだよね。いろんなしがらみの中で生きているんです、頑張っているんだと。

    これから、工事現場を通り過ぎる目が変わります。

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    2025年12月09日
  • 緑十字のエース

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    以前働いてた会社で仲良くなって、
    今も連絡をとり続けてる人が、
    建設業界に転職していて。
    (その人自身は現場ではなく、人事総務なのですが)

    私が好きな石田夏穂さんが建設業界を描いてる…!
    どんな世界なのか気になるし、石田さんが描く建設業界を見てみたい。読むしかない…!
    お金ないけど単行本を購入しました。
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    唯一無二の
    読後感が
    待ち受ける
    工事現場ノベル、

    堂々
    完工

    ユーモア+苦味+スリルをミキシング!
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    大手デベロッパーでエリート社員だった浜地は、

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    2025年12月07日
  • 緑十字のエース

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    相変わらず突き放した感じで描かれる物語が面白い。

    東大を卒業し大手デベロッパーに勤め、その時の事故の責任を取らされる形で退職した浜地。
    転職もままならないなか、皮肉にも再就職先は建設現場の安全衛生管理責任者だった。
    かつて元請け発注側だった浜地が、工賃を削った現実を自らの再就職で味わう応報に、中年男の悲哀がより切実になる。
    最後に家族と向き合う場面の微妙な虚飾も、浜地の辛さを余韻深く締め括っていた。
    石田夏穂らしいお仕事小説だった。

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    2025年12月03日
  • 黄金比の縁

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    奇奇怪怪ラジオの二人が面白いって言っていた作家。読んでみた。
    ダークで賢いけど間抜けで、くすりと笑った。

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    2025年11月27日
  • 我が手の太陽

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    石田夏帆さんのTheお仕事小説
    技術的職業のプロは共感する部分もある多いのでは
    安全に配慮する下手な医療者か、安全に配慮しない上手な医療者か、と置き換えて解像度の高さに頷くばかり
    ただ安全てそれ自体が技術のうちでもあると思うから、やっぱりそこは守らないとダメとは思う
    タイトル回収に全能感の幻を感じた

    年齢とともに衰えていくいろんなものって怖いんだよね
    意識しなくても完璧だったのに、それが崩れていく恐怖
    最前線で働き続ける技術職はそこに折り合いつけてブラッシュアップし続けないとできない

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    2025年11月19日
  • ケチる貴方

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    面白い。表現の仕方や文章がとても好き。
    最初冷え性とタイトルが繋がらなかったけど、そういうこと!?って思った。
    毒とユーモアと会社や社会への問題提起のバランスが非常に良かったです。

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    2025年11月09日
  • 我が友、スミス

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    ジム通いをしていた会社員が、ある出会いからボディービル大会出場を目指す。筋トレが彼女の体そして心にも変化をもたらす。
    大会に出たのかと思うぐらいトレーニング描写が細かくて、自然と脳内でIt's My Lifeが流れた。石田さんのお話は意表を突いてくる面白さがある!

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    2025年10月28日
  • ケチる貴方

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    給湯器を破壊するレベルの冷え性の解決の糸口は、どんな温活でもなく自分自身の態度にある、ということに気づく女性のお話と、
    脂肪吸引を生きがいとする女性のお話の2篇が入った小説。

    どうしたらこんなお話思いつくんだろう。
    淡々とした文章に所々刺さるブラックユーモア、皮肉。
    突飛な背景、考え方を持つ主人公なのに、描かれる切実な想いには共感(というか同情なのかな)できる。
    石田さんの小説は組織で働くことへの解像度が高いところも少し痛くて、とても好き。

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    2025年10月23日
  • 黄金比の縁

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    就活を描く小説は数あれど、“会社にもっとも損害を与えることのできる採用“を行おうとする人事担当目線の小説はさすがに初めて読んだ。
    淡々と進む展開が気持ちよく、皮肉が効いていて面白い!石田夏穂さん初読みですが、他の作品もかなり気になります。

    新卒でも中途でも就職活動をしている身としてはズブズブに落ち込んでいたあの頃の私にあげたい本。
    流石にここまでの(ある意味)美学をもって採用活動している人はそう居ないと思うけれど、採用側も意外とこんなもんだよ、というかそもそも人が人を選び採るってめちゃくちゃ傲慢じゃん、採用基準って結局好みじゃん、みたいな、うっすら感じていたことが言語化されていて少しスッキリ

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    2025年10月15日
  • ケチる貴方

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    冷え性を改善すべく温活に励む主人公。
    でもただの冷え性ではなく、心の冷え性だったのかも。閉じ籠って遠ざかっていくことで冷え固まっていたけれど、近づいてほぐれることであたたまる。
    そんな気がしました。
    「その周囲、五十八センチ」では、その解釈があったのかー!と驚き。
    私も脚太い族ですが、愛でていこうと思います!

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    2025年10月12日