吉田修一のレビュー一覧

  • 愛に乱暴(下)(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    サクッと読める本が読みたいなーと思い、購入◎

    なんの疑問も持たずに読みすすめて、まんまと騙されました。

    チェーンソーや穴、火という不気味な描写で、桃子はこれから先生きてゆけるのかと心配になりながら読んでいったけれど、ラスト、ああ、この人は生きてゆける、そう思いました。
    この作品の心理描写、桃子を追い詰める周囲の人物や出来事の描写は、読者をどんどん作品の世界へと引きずり込んでゆく。

    けれど、個人的にはなくはない不倫をされた女性の心理描写に、日記のトリックが加わったもの。
    せっかく、という言い方がふさわしいかわからないけれど、せっかく上下巻に別れているのなら、真守の目線もあってよかったんじゃ

    0
    2018年08月09日
  • 女たちは二度遊ぶ

    Posted by ブクログ

    この世には、恐ろしほど男性がいると同時に、恐ろしいほど女性がいる。

    それも、魅力的で、一筋縄ではいかない女性。ハマりはじめた時には、もう、遅いです。

    0
    2018年07月16日
  • 愛に乱暴(下)(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    どんどん追い詰められていく桃子が、さすがに気の毒になってきた。
    とりあえずは、光の見える結末でホッとした。
    最後の章「ありがとう」はもう、ジェットコースターのような展開で途中から息苦しくなったけど、李くんの「ありがとう」と浅尾くんからの電話とぴーちゃんで、やっと呼吸できるような感じがした。

    0
    2018年07月10日
  • 愛に乱暴(上)(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ある種、ホラー。
    色々、怖かった。
    途中までは、桃子よりの読み方をしてたけど、最初の日記も桃子のものだとわかったあたりで、ちょっと複雑な気持ちになった。

    0
    2018年07月10日
  • 愛に乱暴(下)(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    えー。。。こんなのってあり?
    桃子が不憫で不憫でかわいそうで久しぶりに本読んでこんなに滅入った気持ちになってしまった。
    トリックにはまんまと騙されました。でもそれを踏まえても因果応報?とはあえて言いたくない。
    ただただサレ妻が精神に異常をきたしていく姿がじわじわと描写されていって怖かった。いや、桃子の言う通り実際は"気が触れたフリ"なんだとしても、それでもね。不倫ってこういうことだ。誰かの日常を、生活を、精神を、確実に壊す。
    上巻では想像もできない展開と結末でした。一縷の希望は残されたのでホッとしたけど、うーん未だ消化できず。
    吉田修一氏はこの小説でなにを書きたかったんだろ

    0
    2018年07月12日
  • 愛に乱暴(上)(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    義実家で暮らす結婚8年目で子無しの主婦、初瀬桃子。
    夫の真守は、なにやら26歳の女と浮気をしている。
    子供ができたから離婚したいと言われて……。

    というところで上巻は終わり。
    読みやすくておもしろくて、あっという間に読み切ってしまいました。
    下巻には驚きの結末がまっているらしいので楽しみ。

    0
    2018年07月05日
  • 平成猿蟹合戦図

    Posted by ブクログ

    歌舞伎町のバーテンダー浜本純平は、ある日、ひき逃げ事件を目撃する。だが逮捕されたのは、まったくの別人だった。真犯人への恐喝を目論むうちに、世界的なチェロ奏者のマネージャー園夕子と知り合った純平は、いつの間にか地元東北から国政選挙に出馬することになり…。

    0
    2018年06月17日
  • 空の冒険

    Posted by ブクログ

    吉田修一さんのエッセイは初めてだったため、どんな人なのか人となりが少しだけ垣間見られたのがよかった。短編小説は短すぎるため、盛り上がってきたところで終わってしまうところに物足りなさを感じた。また月刊連載のため、小説によっておもしろさにばらつきがあると思った。

    0
    2018年05月31日
  • 愛に乱暴(上)(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    主人公の桃子、不倫する夫の真守、義母の照子の人物像が良くできてて、面白かった。真守もだめなヤツだし、桃子も変だし、あんまり感情移入はできなかったのだけど。
    日記のトリックというか、上巻と下巻とでは意味合いが違ってくるのが良かった!

    0
    2018年05月30日
  • 最後の息子

    Posted by ブクログ

    どの作品にも、夏と湿気を感じる。
    破片が一番好き。
    最後の息子、とwaterは、さらっと読めたけど、破片は読み進めるのが重かった。

    0
    2018年04月27日
  • 最後の息子

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    林真理子さんや角田光代さんなど、女性の心境を描くのが上手い作家さんはたくさんいるけれど、男性の心境を描くというと、この方なのかもって思った。正直全然理解できないくらい、不思議な思考回路な印象で、これが男の人の考え方なのかもって思った。

    0
    2018年03月07日
  • 愛に乱暴(上)(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    レビューは下巻で。

    しかしなぜこの薄さで上下巻にしたのか。。
    2月の読書数が少なかったので助かりましたけども笑。

    0
    2018年02月21日
  • 平成猿蟹合戦図

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    不思議なタイトルだなあ、と思いながら、読み始めました。
    猿蟹合戦といえば、日本の昔話。でも、どんな内容だったっけ?あんまり思い出せないなあ、、、猿と蟹が合戦するんよね、とりあえず。なんで合戦せな、あかんかったんかなあ?わからんなあ。まあいいや。で、それの舞台が、平成の時代。ということは、現代ものだよなあ、、、?どんな話やろ?

    ってな感じで読み進め、読み進め、終わってみれば、ああ、なるほど。読み終えてから、ネットで「さるかに合戦」の本家の昔話の内容も調べて、なおさら納得、みたいな。そんな読書体験でしたね。

    とりあえず、読んでいる最中は、ずっとずっと、

    なんだか、吉田修一さんの作品にしては、

    0
    2018年02月10日
  • 初恋温泉

    Posted by ブクログ

    恋愛小説集、なのかな?と思いつつ。
    温泉には話しに行くのか。なるほど、と思った。確かにテレビを見るのもなんか違うし、家事はしなくていいから時間はあるし。そういう事だったのね。

    0
    2018年01月25日
  • 最後に手にしたいもの

    Posted by ブクログ

    読んでて波長があう、嫌味を感じない。もっとも都会で暮らし、想像力を駆使して自らの才能で稼いでいる作者と自分が重なる訳ではないが、歳が近い九州人だからだろうか。

    0
    2018年01月15日
  • 愛に乱暴(下)(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    去年の1月は『魂萌え!』を読んだ。今年は『愛に乱暴』。
    何の因果か、2年連続、年明け早々に不倫ものを読んでいる(笑)
    よくある内容だとは思うのだが、吉田修一さんの文章力のなせる技なのか、どんどん読み進めることができた。

    この本を読んで、最後に私の心に残ったのは「本音と建前」。
    いったいどうやったら「本音と建前」を見分けることができるのだろう。
    それを見誤った時、結果、人は傷つく。怖いな~と思った。
    正直、この話に登場する人物の誰にも共感することは出来ない。
    ただ、真守に最大級の鉄槌が落ちる事を祈るばかりである(笑)

    0
    2018年01月15日
  • 最後の息子

    Posted by ブクログ

    内容(「BOOK」データベースより)
    新宿でオカマの「閻魔」ちゃんと同棲して、時々はガールフレンドとも会いながら、気楽なモラトリアムの日々を過ごす「ぼく」のビデオ日記に残された映像とは…。第84回文学界新人賞を受賞した表題作の他に、長崎の高校水泳部員たちを爽やかに描いた「Water」、「破片」も収録。爽快感200%、とってもキュートな青春小説。
    吉田修一の書く若者は怠惰で優しくて欲深く、残酷で小心者で純粋です。一面しかない人間なんていない、どんな人間も多面体で有るという事をどの本においても強く感じます。表題作は筆者のよく描くモラトリアムで怠惰な若者そのもので、マイノリティーであるゲイの「閻魔

    0
    2017年12月12日
  • 初恋温泉

    Posted by ブクログ

    内容(「BOOK」データベースより)
    初恋の女性と結婚した男。がむしゃらに働いて成功するが、夫婦で温泉に出かける前日、妻から離婚を切り出される。幸せにするために頑張ってきたのに、なぜ―表題作ほか、不倫を重ねる元同級生や、親に内緒で初めて外泊する高校生カップルなど、温泉を訪れる五組の男女の心情を細やかにすくいあげる。日常を離れた場所で気づく、本当の気持ち。切なく、あたたかく、ほろ苦い恋愛小説集。

    男女の機微は年々分からなくなってきて、最近では恋愛ものを読んでも「まー若い子はいいわねー!」とわくわくキュンキュンしたくて読むことが多いのですが、この本は行間に含みが有って、シチュエーションの数%は

    0
    2017年11月15日
  • 長崎乱楽坂

    Posted by ブクログ

    やくざの家族の物語 地方のやくざ一家の物語、いつもの半端もんの男達が集まる家も時代とともに、廃れていき最後に物語の象徴的な離れが火事で焼ける。最初は子供目線で見ていた一家の様子も大人になり思い出となり、人は死に、殺されと憧憬と共に寂しさが伝わってくる。

    0
    2017年11月28日
  • 女たちは二度遊ぶ

    Posted by ブクログ

    要領の良い人間が羨ましい。24色のクレヨンの例えが心に刺さった。僕は首藤さん側の人間だろう。白色のクレヨンで、彼女は彼女にしか見えない絵を描いているのだろう。

    0
    2017年10月14日