吉田修一のレビュー一覧

  • 空の冒険

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    短編小説とエッセイ集。小説は「女が階段を上る時」が短いのにドラマがあって良い。エッセイのほうが印象に残る良い話が多かった印象。

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    2015年11月18日
  • ランドマーク

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    ちょっとなんだ、コレ的な部分もある。ランドマーク的なタワーの建築現場に男の象徴を司るものを抑える鍵を一つずつ埋め込んでいくのは何かの皮肉のようだ。

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    2015年11月04日
  • 春、バーニーズで

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    ネタバレ

    モノクロ写真の良さがわからぬ拙い自分。。

    よって文章はかなり少ない。
    同じ主人公の短編をいくつか。

    実際仕事を放りだしてしまう人が同僚だと辛いなぁ。と朝電車内で読んでいたので、思ってしまった。

    奥さんの対応が素晴らしいけれども。ほっこり。

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    2015年06月29日
  • 熱帯魚

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    どの作品も、読んでいるとひんやりとした薄気味悪さが残る。
    「パレード」みたいになったらどうしようと、どきどきしながら読む。

    表題作は、主人公の大輔が恐い。
    よかれと思ったことは強引なまでに押し付けてくる、話の通じなさが恐い。

    ろくにつきあってもいないのに、同棲するにあたって彼女には仕事をやめさせ、養ってやる。
    子どもの面倒も、もちろん見てやる。
    母の再婚相手の連れ子だった光男が転がり込んでくれば、もちろん一緒に暮らして面倒をみてやる。
    ボーナスが出たら、彼女とその娘、義理の弟を海外旅行に連れていってやる。誰も望んでいないのに。
    そればかりか、大家さんである独り暮らしの老人、時先生まで、連れて行ってやる。
    さすがに度が過ぎている。

    人に何かをしてもらうことが嫌いで、反対に何かをしてやることが大好き。多分無自覚。
    無意識の優越感?

    大輔は、真実や小麦(娘)や光男を守ってやっているつもりでいるのだろう。
    人が手をかけてやらないと死んでしまう熱帯魚のように。
    でも、大輔の方が優越感を持たせてもらっていることで、守られている。
    彼らを見下すことで、かろうじて自分を肯定できるのかもしれない。

    本当に世間と関わろうとしていないのはどちらなのか。
    光男より、大輔の方が一歩間違えるととんでもないところへ行ってしまいそうで、それがとても怖かった。

    “学生と話しているときの先生は、大輔の前では見せたことのない顔をした。もちろん彼と一緒の時でも、先生は楽しそうな顔はする。ただ、学生に何かしら難しい質問をされたときのような、嬉しそうな顔はしたことがない。楽しそうな顔と嬉しそうな顔は、似ているようでどこかが違った。”

    誰からも一番に好かれたいというのは、傲慢なことではないか。
    なのに、誰かに一番好きなわけではないと思われたら、途端に不安になってしまう。
    危ういバランスで保っているプライドが、痛々しくてつらい。

    「グリンピース」「突風」共に、ここにいる自分は仮の姿と思い、周囲の人間を見下して、ひとり孤高を保つ青年が主人公。
    皆、目の前の人を見ようとしないし、知ろうとしない。
    見たいものしか見ない。知りたいことしか知らない。頑なに。

    コミュニケーションを拒み、自分を守ることだけに懸命になる主人公たちは、守った末に何を得るのだろう?

    “いくら高くても悲観論を買え。騙されちゃいけない、もともと楽観論は無料なのだ、と。”

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    2015年05月14日
  • 熱帯魚

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    主人公が結構ヤな奴ばかりでしたが、吉田さんだもん、ぐいぐい読まされちゃった。

    表題作・「熱帯魚」が一番好き!
    情景が浮かぶような文章がいい。
    やっぱ吉田さんの初期短編はいい。

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    2015年03月30日
  • あの空の下で

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    ANAの機関誌に連載されていた、旅にまつわる短編小説とエッセイをまとめた本。
    私が好きな吉田修一は、こういう感じ(暗くなく、複雑でもなく、ふわりと本質をつく)だったので、短編ということもあり、読みやすかった。
    台北にすごく行きたくなった。

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    2015年03月25日
  • 空の冒険

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    ANAグループ機内誌「翼の王国」に連載された短編小説とエッセイ。
    小気味の良い短編小説。
    エッセイを読んだのは恐らく初めて。新鮮だった。

    軽い感じで一気に読み切った。

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    2014年12月19日
  • 熱帯魚

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    不思議な小説です。
    特にストーリーや結末があるわけでない、
    短編の連作集です。

    何かに行き詰まっている人間の閉塞感を感じる話でした。

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    2014年12月08日
  • あの空の下で

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    吉田さんらしい、ちょっと堅めのあっさりした文体。翼の王国での連載ということで、短い話ばかりで読みやすかった。媒体のせいかアジアの話が多め。

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    2014年11月04日
  • 空の冒険

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    短編小説は『赤い橋の下のぬるい水』以外はこれと言って印象薄し。

    エッセイの『悪人』を巡る旅と出会う旅は小説と映画の両方を思い出しもう一度読んで観たくなった。

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    2014年06月10日
  • あの空の下で

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    読んでいるだけでどこか爽やかな気持ちになる
    まるで自分も旅をしているかのような心地よさ、リラックスしたいときにいいと思う。

    ひとがなぜ旅をするのかそれぞれちがっていいと思うが、ひとと旅をするのもいいが、ひとの旅の様子をみるのもたのしい。

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    2014年06月05日
  • 7月24日通り

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    こういう大人の男と女のはっきりしない話って好きになれない。
    でも下品さもなく意外とさくさく読めたので
    この本は好きです。
    自分の住んでいる町をポルトガルの街になぞらえるとかそういうセンスも好みでした。

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    2014年04月14日
  • ランドマーク

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    ねじれたフロアで巨大な螺旋を描くという異形なデザインの建設中高層ビル『O-miyaスパイラル』。
    それに関わる人間達の少しずつねじれて行く人生を描いた長編作。

    ラストの方に書かれていたこのビルの設計上の例え話が人生の比喩のようでゾクっとしました。

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    2014年04月01日
  • 空の冒険

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    ANAの機内誌に連載されていた短編とエッセイ
    飛行機には滅多に乗らないのだけれど
    読んでいると旅に出たくなる

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    2014年03月30日
  • 春、バーニーズで

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    ネタバレ

    「最後の息子」の主人公のその後を綴った連作短編集。
    装丁がおしゃれで、モノクロの写真がちりばめられていて寂しげな感じです。

    淡々と語られていて…、作中で昔話が物悲しくてむなしいと書かれていましたが、このお話自体そんな感じがしました。
    筒井と閻魔ちゃんの過去がお話の前提にあるからでしょうか。変わらない閻魔ちゃんも、閻魔ちゃんから逃げ出して収まるところに収まって生きている筒井もなんだか物悲しいというかどこか切ない感じです。

    「夫婦の悪戯」のお互いが嘘(でも本当の話…)を言い合うのが面白かったです。2人の動揺っぷりがリアルだった…(笑)
    「パーキングエリア」で、筒井の暴走がどうなるのかと思いましたが、最後は一応ほっとする展開だったので安心しました。なんて素敵な妻なんだ…!
    もしもの別の人生のことを考える、今の人生が嫌なわけではないけれど…現実逃避する気持ち、投げ出して逃げ出したくなる衝動はとてもわかります。

    最後の「楽園」が何故だかわからないけれど、すごく怖くて切ないです。一体誰の視点…?「彼女」はだれで、不慮の事故が何かを暗示しているのか…。

    もう一度、「最後の息子」と続けて読んでみたら何かに気付くでしょうか。

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    2014年03月25日
  • 7月24日通り

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    聡史はずるい男だ ただヤりたいだけ?!

    本田小百合の弟の耕治とめぐみちゃん

    あーいろいろと恋愛ってめんどくせーなと

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    2014年03月18日
  • 長崎乱楽坂

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    没落する任侠一家とその時代を、少年の成長とともに追っていく作品。

    廃人として生きるかは別として、主人公の選択は極めてまっとうに思えます。

    栄光を知っていたからこそ、自らがなすすべもなく没落していく人を、家を、見捨てられなかったのかもしれません。

    それを全部引き受けるのもひとつの決断であり、私個人、家を脱出した側の人間としては、身につまされるものがありました。

    最後まで「残っていた」離れがなくなった後、主人公がどのような日々を送るのか、気になります。

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    2014年02月26日
  • 空の冒険

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    「緑の光線」が好き。「青の稲妻」「桜桃の味」は爽やかでいいですね。
    「オールアバウトマイマザー」の多香子の思い出話で出てくる女の人がなんだか不思議で印象に残った。
    「山の音」では、無口な主人公が山を登りながら考えた事が興味深い。
    「ドライクリーニング」の、普段は感情的に行動したり口に出してしまうけど、洗濯物をたたみながらだと妙に心が落ち着くってのがわかる気がした。
    「ほえる犬は噛まない」の最後の場面に出てくる犬がいい。前向きな感じで終わってるのも。

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    2014年02月23日
  • あの空の下で

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    前に新聞で読んでた小説「悪人」が面白かったのと、飛行機に乗ったら読むANAの機内誌に連載されていたものをまとめたというこの本を読んでみることに。
    小説よりエッセイの方が印象深かったかな…。
    小説は、文体が好みでなく内容も薄いというか。
    悪人の時は楽しく読めたんだけどね。

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    2013年12月28日
  • 長崎乱楽坂

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    子供の駿が、周りの大人から「やくざの家の子」として裏でこそこそ言われる様子がなんとも言えなかった。始めは毎晩宴会が行われるような賑やかな家も、やくざとしての力を失うとともに人の出入りがなくなっていく様子も物悲い。やくざの男どもの会話や不良少年達の描写は本当に胸くそが悪くなるほどだった。
    やはりそんな家庭環境で育ちながらも、駿とその弟悠太は違う男に育ってゆく。私の印象では駿は「ニート」で悠太が「まともな人間」に育ってゆくのだが、どんな要因が二人をこのように分けたのだろうか。。。
    あと、最後の火事によって、「三村家の男たちがこの家にいたんだ」という事実が鮮明に印象づけられた。

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    2013年12月12日