吉田修一のレビュー一覧

  • 春、バーニーズで

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    一瞬にして読めたけど、記憶も一瞬にして飛んだ。

    ただ、京王線沿いの決して都会とは言えないところの夫婦の日常の1ピースが描かれていたような。半ば忘れて美化されているのか、心の奥であわーくぼんやりと浮かび上がっているようなストーリーだったように思います。
    パパをやっている男性が過去をぼーっと思い返すのは、なんだか空しさがあります。

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    2013年11月08日
  • 空の冒険

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    ネタバレ

    ANAの有名な機内誌「翼の王国」に連載されている短編小説12編とエッセイ11編の文庫化。

    エッセイは読まないので、作者自身のプロローグと小説を読んだ。

    すべての小説が、良い意味で尻切れトンボ。
    そこに終わりは一つもなかった。

    すべての小説は、必ず何かの始まりでペンを置いている。幸せな始まりの予感を感じさせるものもあれば、不吉なことの始まりをにおわせるものもある。

    でも必ず…何かが始まっている。

    ディテールにあまりこだわらず、無造作に言葉を連ねてゆき、ぶつっと句点が打たれて、いさぎよい。その先を読みたいという気持ちにまでは至らず、次の始まりはどんなのだろうかと、心はページを繰る手を急か

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    2013年10月01日
  • 熱帯魚

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    通行人Aのお話って感じがした。
    読み始めは気が進まないんだけども気付いたら読み切ってるような。

    不思議。

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    2013年09月19日
  • 空の冒険

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    短編とエッセイで綴られた作品集。
    さすが、ANAグループ機内誌で連載されていただけあり、どの作品もとても品がある。

    小生もたまにではあるが、旅に出ることを数少ない趣味としている。
    作品を読み、旅への憧れを改めて感じることとなった。

    同著者作品との初めての出会いは『横道世之介』。

    両作品に通じ感じるのは、小難しい単語を使わず情景を素直に描き切る、その飾り気の無い、虚勢を張らない著者の姿勢である。
    読みやすく、とても好感が持てる。

    機会があれば、同著者の別の作品を手にしてみよう。

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    2013年09月16日
  • 熱帯魚

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    人の言葉にしづらい感情を表現するのがやっぱりうまい。負の感情ではあるが少なからず共感できる感情だったりして、嫌な気分になりつつも後ろめたくもある。

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    2013年08月24日
  • ランドマーク

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    待っていました、文庫化。

    日常に散らばる危うさと心もとなさが、
    建築途中の高層ビルが徐々に空へ伸びていくように、
    ある頂点へと積み重なっていく。

    吉田修一を読むといつも思うのだが、
    不特定多数の固有名詞が乱立すると、
    没個性化が起こる。

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    2013年08月18日
  • 空の冒険

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    私の場所を探しに行こう。

    短篇小説とエッセイをまとめたもの。ANAの機内誌だからといって、必ず飛行機が出てくるとかそういうわけでもない。色々な場所での話。旅に出た感じがする。どれも人間っぽい。初めて読んだ吉田修一作品が『悪人』だったから、どうしても人間関係どろどろのイメージがあるが、どろどろはしていなくても、ありそうな日常の人間心理を描いている。

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    2013年08月13日
  • あの空の下で

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    短編+エッセイ集。
    短くて、サクッと読める。ほろ苦、ほっこり、わくわく、さわやか・・・色々。
    旅行にふらっと行きたくなる。行きたいっ!いや、行こうっ!

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    2013年08月05日
  • あの空の下で

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    軽い、と言っても軽薄という意味ではなく
    軽やか、というほど青臭くもなく
    そうだな〜
    「ふうっ」と息を吹きかけられて、一つの荷を持って飛ぶタンポポの綿毛みたいなものがたりたちでした。

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    2013年07月19日
  • 熱帯魚

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    ちょっと難しかったかな・・・
    特に『熱帯魚』、ようわからんかった。
    最後の『突風』は、なんとなーく・・・

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    2013年07月17日
  • ランドマーク

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    ネタバレ

    圧倒的な筆力で現代の「ひずみ」描きだす!開発途上の大宮の地にそびえ立つ、ねじれた外観で、地上35階建てのスパイラルビル。その設計士・犬飼と、鉄筋工・隼人、立場の違うふたりの運命が、交差する。

    別段何か起こるわけでは無いお話。
    最後に良治が自死したくらい。

    どこにでも居る様な男二人。
    犬飼は愛人作ってまともに家に帰らず嫁さんに出て行かれ、
    隼人は現状に不満が無い事に不満を覚えて貞操帯を着けて何か変化を期待している様に見えた。

    何気ない日常が人間を歪ませる。
    何もかも不自由なく手に入り生活が出来るこの世界が、
    大宮スパイラルの様に歪んでいく。
    ねじれたものは元に戻ろうと反発する。

    巨大な建

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    2013年07月15日
  • 熱帯魚

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    吉田さんの作品は、都会的、寒色のイメージ、そして時に暴力的な感じが
    あり、そして考えるという宿題がつきます。
    (以前の登録が消えてました )

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    2013年06月23日
  • ランドマーク

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    作品から出てくるカラーとしてブルーグレーのイメージでラストに向けて破滅していく居心地の悪さ、不快感が感じられます。これも狙いなのでしょうか?
    (本棚を検索していたら、以前の登録が消えてました)

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    2013年06月23日
  • 空の冒険

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    後半のエッセイはなかなか示唆に富んでいて面白かったのだけど、いかん前半の小説がイマイチ。つーか、本音を言うと僕には理解できないものばかり。あれの何がいいのかなあ。

    てことでエッセイと小説が相殺されて☆三つ。

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    2013年06月10日
  • 7月24日通り

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    間違ったことをするのが怖くて、動き出せずにいた主人公。
    間違いを間違いと分かっていて、必ず後悔すると分かっていて、
    間違えて泣いてもいいから動きだしてみようと、電車に飛び乗ったラストが印象的だった。
    乗らないのかと思ったから。

    間違える勇気。

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    2013年06月09日
  • 7月24日通り

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    「間違えたくない」

    別に取り立てて魅力的なところもないけど、人に好かれないわけでもない。
    かと言って、みんなの憧れの彼と付き合っても、きっと捨てられて、大きな傷を受ける。
    そんな、ゆるやかにマイナス思考な主人公が愛しくて、人に優しくしたくなります。

    「私も、間違ったことしてみるよ」

    自己嫌悪の裏返しのように傷つけてしまった年下の女の子に、こんな風にまっすぐ宣言できるのは、素敵なことだと思う。
    まっすぐ、自分と、周りの人に向き合うことは痛みも伴うかもしれないけれど、やっぱり見てて潔いし清々しい。

    自慢の弟も、高校時代よ憧れの人も、気のいい上司も、みんな彼女が幸せになるための登場人物になる

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    2013年05月25日
  • あの空の下で

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    ANA機内誌「翼の王国」にて連載されていた「願い事」、「自転車泥棒」、「モダンタイムス」、「男と女」、「小さな恋のメロディ」、「踊る大紐育(ニューヨーク)」、「東京画」、「恋する惑星」、「恋恋風塵(れんれんふうじん)」、「好奇心」、「ベスト・フレンズ・ウェディング」、「流されて」の短編12編と「バンコク」、「ルアンパバン」、「オスロ」、「台北」、「ホーチミン」、「スイス」6編のエッセイからなる吉田修一さんの作品。

    台北へ行く際、旅のお供に選んだ一作。

    私の場合、旅のお供の条件は、あっさりした話で旅の気分を盛り上げ、現地の良さを知ることができる作品なのだが、この作品は吉田修一ファンであること

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    2013年05月09日
  • 長崎乱楽坂

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    吉田修一は好きだけど、この作品はどうだろう。

    特殊な家庭に育った少年が大人になるまでを描いている作品。
    家を出る決心をして、それがある事情から実行できなくなった。
    以来働きもせず、まるで流れて行く時代に自分だけ取り残されたように暮らしている彼。
    弟が祖母の法事のために帰郷した時、彼の家が火事になる。

    私は彼が放火したかと思ったのだけれど、そうではなかった。特に心に残るものの無かった作品。

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    2013年05月07日
  • 春、バーニーズで

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    なんともおしゃれな本。おしゃれな話。
    箔押しのタイトルに
    モノクロ写真。
    文体もなんだかおしゃれ。

    最初、つながりが分かりにくかったけれど途中から「何かおこるかも?」というワクワク感。

    ラストの切なさが、全体を引き締めてるとおもう。

    すきな小説。

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    2013年04月16日
  • 春、バーニーズで

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    この話の前にも、あるんだね。
    読んでみたい。

    最後の章は、どう繋がるのかよくわからなかった。

    自転車の場所を聞いてないのに、わかる。そういうものだとか、好き。

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    2013年03月28日