“しずかになったジョーカーは、おちついた声でRDにいう。
「リミッターの切れたクイーンを、説得するのはむりだ。真正面からむかっても、勝てるはずがない。」
[どうしますか?]
「…………」
ジョーカーは、考える。
しかし、どれだけ考えても答えがでない。
——敵にまわすと、これほどうっとうしい相手だったのか。
ここで、首をひねる。
——しかし、味方にいてもうっとうしいことにかわりはない。
結論がでた。
——とにかくクイーンはうっとうしい。
もちろん、この答えがなにかの役に立つわけではない。
「まず、春咲家に潜入するよ。そこからは……いきあたりばったりだ。」
[了解しました。]
かなり不安だったが、RDも、そういうしかなかった。”[P.227]
7巻目。
久々!
背負子探偵仙太郎がなかなか好き。
“「なんだ、ずいぶんねむそうだな。枕がかわって寝られなかったのか?」
「おれもいちおう、探偵卿だぜ。いままでのことから推理してたんだ。」
Vサインをだそうとして松葉杖のバランスをくずし、あわてる仙太郎。
「じゃあ、影郎の正体とかわかったのか?」
「まぁな。」
仙太郎がニカッとほほえむ。
「ちょっとばかり店のことが気になって、本調子じゃないけど、そうそうはずれてないと思うぜ。」
——本調子じゃない……?
ヴォルフの眉が、ピクンと動く。
「おまえ、"いちおう"探偵卿なんだろ?推理できなかったら、そこらのチンピラ以下だぞ。」
「容赦ないね、旦那は。」
すこしだけ真面目な顔になると、つぶやいた。
「やっぱ、おれにコンビニ王はむりなのかな……。」
「ああ、むりだ。そのかわり、おまえには探偵卿の道がある。二股かけずに、探偵卿の仕事に専念しろ。」
「ほんとうに容赦ねぇな。」”[P.339]