M W クレイヴンのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
後半に入って前半で展開された2つの事件が繋がった瞬間、ああ、そういうこと〜思った。
やっぱり会話劇が面白いし、話の進み方が次に次にと読み進めたくなるようにできている。今回はまた今までとは違う人物像の犯人で、その緻密さから種明かしパートのまとまりが良かったりとシリーズ最高傑作というのも頷ける。
今回はエステルが主役と言っても過言ではない物語で、しかも珍しく病理学者というよりそれこそ刑事に近しい動きをしていたような気がする。ティリーとはまた違った科学的なアプローチは新鮮でワクワクした。
そして何よりポーとの関係ね。良すぎるね。エステルもポーも可愛い。世間知らずと言われがちなティリーもここに限って -
Posted by ブクログ
上巻のだらけっぷりは下巻の疾走の伏線かいな・・怒涛の如く畳みかける展開、過去の暴き、更に、二転三転する人物のエピソード。
一気読みさせるにはふさわしいサスペンスだった。
上巻では余裕をかましてからかったり揶揄連発だったポー・・下巻ではにかいもきをうしなったり、PTSD に陥ったり、心身共に生命の崖っぷちを踵で持ち堪えたような獅子奮迅ぶり。
クレイヴンさん、作品を重ねる毎に、殺人、死体の処置、エスカレートして行っているような・・そしてモンクのつけようもな伏線の回収。
これじゃ人気が人気を呼ぶのは当然。
アメリカ、イギリス、たまに東欧社会で作品ネタにも登場する異常な家族、歪んだ関係、そこに流 -
Posted by ブクログ
ネタバレ大好きなシリーズに暗雲が…という今作。
いつも女性ばかりがポーの周りを囲む中、
今回はスヌーピー(本名ライナス、ポー命名)という異分子が登場。捜査に同行。
この人物に対して最初から敵意をむき出しにし
嫌な態度や言動をとるポー。
おそらく彼は今回チームに降りかかるバッドエンドを
本能的に感知してたのでは?と、読み終えて感じた。
本作に登場する人物が
ポーを評して「戦う人」だと言った。
ポーにとって、真実は北極星のようなもの。
それは彼を導き、不正と戦いつづけるための目標であると。
この台詞がとても心に残った。
次の作品でもポーは逆境に負けず戦うんだろうな。
頑固野郎でやな奴になる時もあるけど -
Posted by ブクログ
ネタバレ《ワシントン・ポー》シリーズ第四作。
要人の搬送を請負う会社の社長が売春宿で撲殺される。急遽捜査に加わることになったポー達。次第に明らかになる過去の戦地での事件、強盗団達、ラットの置物。最後に辿り着いた真実とは……?
中々のボリュームだけど一気に読み進めてしまった。途中までは過去の事件とか色々と情報量が多くてどうなるんだ…?と思ってたけど要らぬ心配でした。笑
今回も犯人の動機は重いけどまだ救いのある終わり方で良かった。
クッキーが出てきた時の絶対スケープゴートだろ感。
ティリーの話には耳を傾けるべし。
謎の贈り物には気をつけよう。
ポーの反骨精神の凄さはもう笑ってしまう。
家問題が