M W クレイヴンのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレエンターテインメントのすべてが詰まったような、シリーズ第7作
序盤に衝撃の匂わせがあり、やや動揺しつつも、今回はこうきたか、受けてやろうじゃん、という気概を持って読み進む
著者の巧妙な手法を過去作の経験で理解しつつも、まんまと術中にハマっていく…その感覚がなんとも心地よい
英国全土を揺るがす謎の連続狙撃犯、打つ手も対策もなし
そして登場するワシントン・ポーとティリー・ブラッドショー、フリン、ドイル、メイザーズ、ロック…アベンジャーズみたいなメンツに子供のようにワクワクしてしまう
あぁ、それとエドガーとバーティおじさんも…
シリアスな事件と対比するようにポーチームの掛け合いパートが諸所に挟まれ、緊張感の中にもほっこりさせてくれる
が、話が進むにつれて、謎のスナイパーのクソヤバさが浮き彫りになり、ポーチームは衝撃の展開に突き落とされる
呆然と読み進める中、前作のこれまたクソヤバい人物が登場し、物語は急転直下に加速していく
チェスゲームのような攻防、頼れる相棒タウラー、ワシントン・ポーの苦悩、彼を信頼しサポートするチームの奮闘
圧巻のクライマックスネタバラシ
またしても著者の掌の上だった…
そして、またしてもそれを期待している自分がいた
ラスト、結婚式をドタキャンしようとするヘタレなワシントン・ポーにかますティリー、そしてエステル・ドイルの手紙がクッソ可愛かった
彼らの活躍をずっと見守っていきたい、そんな感想を抱かせる至福な読書時間
あと、エピローグ2の一行に完全にやられた -
Posted by ブクログ
ネタバレ(上巻より)
冒頭にティリーが死んだと報道される場面は当然フェイクだと思っていたので、
何のための無差別殺人なのかという謎を解くところや、
ポーが前作の犯人ベサニー/クララに助言を求めに行く場面、
犯人を捕まれるための罠を仕掛け、ポーが直接捕まえるところも楽しく読めたが、
今回の作品はいつもに増してポーとティリーの友情がメインだったと思う。
ポーが自分が火に飛び込んでも助けようとするのが、婚約者ではなくティリーだと気づいたり、
ティリーがゲームのコンペティションに誘っていたのは女性蔑視の連中から身を守るためだったとポーが知ったり、
そして、自分の側にいることの危険を避けるために結婚式から逃げようとしていた
ポーをティリーが先読みして止めたりといろいろ感動的だった。
という訳で次回以降、
「羊たちの沈黙」のハンニバルのようなベサニーとの関係性どうなるのか、
新しく始めるポーとティリーの探偵社どうなるのか、楽しみだ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレワシントン・ポー刑事の第七弾。
前回のお話で、密輸を防ぐために漁船への立ち入り検査をする業務に飛ばされていたポーは、無事事件捜査に戻され、
フリンとティリーとのチームが戻ってきた。
長距離射撃銃による連続狙撃殺人がイギリスのあらゆるところで繰り返され、
国中の警察機関あげての捜査にも関わらず犯人が逮捕されていなかったので。
魚を使った銃の密輸を捕まえたり、
犯人からとされる電話が捜査本部内部の者からの偽電話だと見破ったりと、
序盤からポーは飛ばしていたが、
犯行現場を無作為に決めるために二十面体にサイコロを使い、
それゆえ犯人は「テーブルトーク・ロールプレイングゲーム」を趣味としている、
というティリーの証明にはついて行けなかった。
それはこのゲームが日本ではあまりメジャーではないこと、
ティリーは天才だから凡人の自分には理解できないということなのかもしれないが。
(下巻へ続く) -
Posted by ブクログ
今作はシリーズものの力を存分に使った一作。特に著者が最初に記述している通り、前作で登場した人物が重要な役割を担っている。当然だけど、この作品から初見でシリーズに入る人はいないと思うので遠慮なく大立ち回りをしている。
ただ、途中作を1作ぐらい飛ばしてもよかろうという人は結構いると思うのでそういう方は要注意。
今作の犯人はスナイパー。早い段階で17人の犠牲者が既に出ていることが明らかにされ、そして街中でも平気で射撃を行うことから常に緊張感がある。特に犯人は1発で犯行を終え、そのすべてでミスをしていない。姿も分からない。見えない敵に対する登場人物の心理描写からまるでサスペンスのようにも思える。
もちろん、ミステリー要素は以前強く、ポー陣営は持ち前のスキルや頭脳を用いて犯人像に近づいたり、見失ったりを繰り返す。ただ、シリーズものとして難儀だなと思ったのは、登場人物が優秀だったり様々な組織が絡むので、若干そっちに展開の粗いところを担ってもらってる感じ。シリーズが進むにつれてスケールもあがっていくし、仕方ない点もあるとは思うけど。もちろん、一番活躍してるのはポーとブラッドショーだけどね!
そして、何より一番読んでて感動したのはこの緊張感と仲間の掛け合いがしっかり同居して物語の空気感を破壊していないこと。誰もが死にそうだし、誰もが大丈夫な気がして最後までドキドキしながら読めた。
オススメです。 -
Posted by ブクログ
今作もアッという間の一気読み…
相変わらず面白く感情が忙しい
そしてこのシリーズ7作品目だけど、初めて泣いた…(笑)
絶対に的を外さない狙撃手が一般市民を狙う…
犠牲者は既に17人
その共通点が見つからず、人々は恐怖の日々を送る
捜査は行き詰まり、政府はかつての重大犯罪分析課だったメンバーを招集
そして再び、ポー、ティリー、フリンたちが事件に挑むことになったが…
お口が悪く型破りなポー
天才分析官だけど、空気を読まず思ったことを口にするティリー
それを絶妙にまとめるフリン
この3人の掛け合いが最高なのはもちろん、今作はドイルも加わって言う事なし
そしてラストに万歳!(笑)
私は間違いなくこのシリーズを追っていくよ
あっ!犯人?
くそみたいなヤツ(失礼…)だったけど、読んでのお楽しみ!
-
Posted by ブクログ
※オーディブルにて聴了
下巻は「早く聴きたい!先を早く!結末は!?」とせく思いで聴いた。「結局、犯人はあの人だったのね。納得。」からの「そういうこと?やってくれるな。M•
W•クレイブン。」という感想しか書けないくらい本当にこの作品も最高だった。
本作は作者が謝辞で書いてあったように暗く重い内容だった。もしかしたら、実際に起こっている出来事で事件性になっていないのかもしれないなとも感じた。宗教で救われ真っ当に生きていける人もいるかもしれないが、宗教は決して強制するものではないと改めて感じた。強制することで無駄な争いや死を生み出すのは意味がないと感じる。
今作は色々と考えさせられる内容だった。
最後にやっぱり、ティリーとエステルが最高に好き。
今回は登場が少なめではあったが、ティリーの発言に何回も笑わされるし、エステルはオーディブルなで聴いていても毎度毎度セクシーだった。
次回作もオーディブルで聴きたいので、新刊を活字では読まない。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ言わずと知れたワシントン・ポーシリーズ第七弾。
今作の敵はスナイパー。
イギリス全土で規則性なく十人以上を射殺、国民を震え上がらせる事件が発生する。スナイパーを捕まえるため、フリン、ポー、ティリーの重大犯罪分析課が再収集され、メイザーズ警視の指揮下の元、犯人に迫るが…
他作品には真似できない素晴らしい疾走感と、魅力的な登場人物たち。シリーズを重ねても面白さが減らない。
今作は事件の意外性はそこまで(相変わらず、途中にとんでもないことが起こりギアは上がるが…)。ただスナイパーとの対決シーンが素晴らしく、対犯人戦ではシリーズで一番ではないか。
そして何よりエンディング。文句なしで良かった。
過去に登場したキャラも活躍し、軽くこれまでの集大成的な雰囲気もあり、今作はシリーズの転換点のような位置付けになりそう。次作ももちろん楽しみ。