M W クレイヴンのレビュー一覧
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6年前に娘を殺害した罪で服役中の男。被害者は男の実の娘。父親に殺害されたはずの彼女が6年ぶりに姿を現し、そして再び行方不明に。
捜査を担当した刑事ワシントン・ポーは冤罪疑惑と殺人疑惑がかけられ窮地に追い込まれる。
前作は誰が殺人を犯したのか?を追ったのに対し、今作は犯人がどのように犯行を成し遂げたのか?を推理する形で、最初から犯人の姿は見えているのに、話が進む毎に謎が増えていく構造で個人的にかなり痺れた。
サイコパスな相手が一手、二手、三手…と常に先を読んでいる感じで、もうこれはこちらに勝ち目ないのでは…?と思わせてからの、ポーの地道な捜査と執念、仲間の協力がじわじわと効いて、最後は真実に辿り着くのもたまらない。
ポーの一般的な見目良く完璧で強いヒーロー像ではなくボロボロになりながらも立っている人、諦めない人って感じがすごく好き。いい意味でとても人間らしい主人公。 -
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ワシントン・ポーシリーズでおなじみMWクレイヴンの別シリーズ。
本書はワシントン・ポーシリーズの息抜きに書かれたということだが、まさにその通りにポーとは鏡写しのような主人公、ベン・ケーニグの物語である。
ワシントン・ポーは時には暴力的手段も辞さない硬骨漢ではあるが、あくまで組織に属した法の代理人であり、許せない犯人を前にしてもその一線に懊悩したりするシーンが多々ある。
本作の主人公ケーニグは、一応保安官局の所属ではあるが、とある事情により「幽霊」となっており、法のお目こぼしを受ける存在である。
だからこそ、容赦なく、徹底的に悪人を殺していく。
まさしくポーの鬱憤を晴らす存在である。
そんな作品だが、単なるメアリ・スーに終わっていないのはさすがのクレイヴンの腕である。
表題にもあるとおり、ケーニグは脳腫瘍により恐怖という感情を失っている。
この症状は彼を容赦ないキリングマシーンにもするが、一方で用意周到さや警戒が必要な場面において、恐怖というチェックを失わせてしまう。
それゆえ、かなり強いケーニグだが作中で何度もぶちのめされている。
そんなある種の人間臭さが、またこの作品の魅力を引き立てている。
B級映画的作品だが、まさしく息抜きのエンタメとしてよく出来ている1作だ。 -
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どうしても、MWクレイヴンということで、ワシントン・ポーと比較してしまう。
作者もそれを意識してか、舞台をアメリカ、それもテキサスと言う正反対のロケーションを設定。さらに端々にアメリカの法執行機関の描写や、銃描写、さらにはアメリカの風俗描写が挟み込んである。
知らなければ、ジャック・リューチャ―シリーズに似ていると思って読むかも。
また、リューチャ―は作者も明確に想定しており、途中にキャラ比較のような描写もある。
独立した作品として読んだとき、テンポのよいアクション・ハードボイルト作品として十分に楽しめる。
しかもクレイヴンらしく、話の構図も十分に練り込まれているし、主人公らのキャラもよく立っている。
是非、シリーズ化して欲しい。
…でも、どこか偏屈な辺りポーに似ている! -
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『ストーンサークルの殺人』など、ワシントン・ポーシリーズで知られるM.W.クレイヴンの別シリーズのスタートを予感させるアクション小説。
主人公のベンジャミン(ベン)・ケーニングは連邦保安官局特殊作戦群(SOG)の元指揮官である凄腕だが、恐怖心を失ってしまうという病状を患っている。そんな彼はある事件をきっかけにSOGから姿を消す。
各地を転々と彷徨っているベンはある小さな町で、何故か自分が指名手配されていることを知り、その場で警察に取り押さえられてしまう。
取り押さえられたベンの前に友人であり、かつての上司であるミッチェル(ミッチ)・バリッジが現れる。ミッチはベンに愛娘のマーサ・バリッジを探して欲しいと依頼する。
ベンは友人の頼みを承諾するが、捜査の先にある陰謀が渦巻いていた。
自分はミステリーにあまり興味がなくて、ワシントン・ポーシリーズも触れていない。
なので、M.W.クレイヴン作品はこの『恐怖を失った男』で初めて触れる。
本作の作劇はM.W.クレイヴンの代表的シリーズであるワシントン・ポーシリーズとはまた違うだろう。
まずアクション小説らしく物語が停滞することなく転がっていく。
その物語を引っ張るフックが持続するのが上手い。謎を次々と放り込み、一つが解決したらその次、またその次と謎を持続させるのが上手いのかも。それもあってずっと先が気になりっぱなしだった。しかもリーダビリティが高いのも相まって700ページ近くある分厚さの割にあっという間に読めてしまった。
また、そのプロットを牽引するキャラクターがとても良い。
主人公がある謎や問題に直面したときに、どうするかと考えるより先に動くのは恐怖を失っているからというのもある。そこに立ち向かう姿勢が、取り敢えず動いてヤバくなったらそのときはそのときというあっけらかんとした感じで、シリアスになりすぎないのが良かった。
あとがきを読んだ感じ、ベン・ケーニグの物語はまだ続きそう。このキャラクターは魅力的なので、今後また新たな事件に立ち向かってほしいと感じた。
それとM.W.クレイヴンの代表作であるワシントン・ポーシリーズを読んでみたくなった。 -
Posted by ブクログ
クリスマスでざわめく街でツリーの下のプレゼント箱から人の指が発見された。そこから次々と人の指が見つかりSCASが動員される。
大いなる味方のフリンは妊娠中でポーはティリーと頑張るしかないが、事態は二転三転して行き・・・
といった導入のお話。
妊娠したフリンのために女ばかりでパーティをするのにどうしてポーは呼ばれているのか。ポーは女子枠なのだろうか。
それはそれで「らしくて」いいけれど。
ティリーの頭脳がさえわたりめちゃくちゃかっこいい。フリンは今まで通りに活動できなくて焦ったりイラだったりってわからんでもないけど 部下を持つ身であるならちゃんと自制するのも仕事と割り切るべきでは・・?
犯人には途中で気づいてしまったのだけれど、動機はわかるようなわからないような。
キーマンは全部女性なのはなぜなのだ。いいけど。
このシリーズは映画にしてほしいです。映像で迫力満点なところを見たい!オススメです。 -
Posted by ブクログ
ワシントン・ポー・シリーズが面白かったので読んでみた。ミステリーではなく、アクション小説。文庫本で600ページを超えるので飽きるかなぁと思っていたが、読み切れた。
伏線が最後にきちんと回収されストーリーも単純のようで単純でないとこは流石。
主人公は、連邦保安官の特殊部隊にいた経歴を持つが、怪我から恐怖を感じなくなる特殊な病気。シリーズものになるからか?キャラとして不明な部分も残して終わった。
ポー・シリーズではポーを取り巻く女性とのやり取りが楽しいが、主人公の同僚のジェンとの会話は刺々しく、「くそったれ」的は発言で、読み進むと段々ユーモアを感じさせるが、ジョークは面白くない。
残念なのは、B級グルメにシーンがあまりないこと。食いしん坊ではないのか、主人公は。。。