M W クレイヴンのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレワシントン・ポーシリーズの第4作
3作目のキュレーターを読んでから時間が経っているため世界観についていけるか心配だったが、そこはクレイヴン、流石の筆力で全く楽しさを削がれることがなかった
猟奇的な要素は減っているものの、広大な紙幅で繰り広げられるストーリー展開は変わらないどころか、MI5やFBIも登場することで更に作品の密度が濃くなったと言える
サミット予定地で参加者のヘリコプター輸送を任されていた会社の経営者が人気の少ない売春宿で殺害される事件が起こる。単なる金銭目的の殺人かと思われたが、3年前の銀行強盗事件、更にはアフガニスタン紛争中の自爆テロ事件との関連が見出されることで、捜査の手はイギリスという国の深部へと及ぶことになる…
流石にめっちゃ面白かった
単に小説が面白いだけではなく、著者のあとがきまでも面白いというのは例を見ない
解説にもあるように、襯染(しんぜん)という形で読者の興味を引きつけるやり方など文章はテクニカルでありながら、ストーリー自体も最高品質のミステリーであるということも面白さの底上げをしている原因であると感じる -
Posted by ブクログ
ネタバレシリーズ3作目
今作の巨悪で「キュレーター」は思っていた
以上に、ポー達の上にいたイメージ。
そしてさらに明かされる悪には胸が痛い。
最後の方、キュレーターの発言や数字の件で思わず前のページまで戻り、黒幕の正体に気づいた瞬間は頭を抱えそうになった。再度読み進めポーの出した答えを見た時、自身もしんどくなってきた。
真犯人の動機については、あまりにも自己中すぎると感じたが、犯人にとっては他を犠牲にしてでも叶えたかったこと。だがそれにしても多くの人を巻き込みすぎた。
ブラッドショーの存在は、今作も頼れる相棒でポーにとっての光だと思う。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ冒頭の殺害シーンの猟奇性から、どうもヘビーな内容のようだと覚悟したけれど、捜査が進むにつれてどんどん悍ましさは増し、とどめを刺すかのようなラストが待っていて打ちのめされた。
ポーの独断はこれで正しかったのか、結論の出ない問題だと思う。でも出来ることを最大限やったポーの良心を支持したい。
自殺のチャレンジが現実にあったことだというのを知らず、私たちが生きる世界はなんと悲しいんだろうと思った。この小説だって恐ろしい殺人事件が引き起こされるけれど、こういった罠は至るところに存在するのかもしれない。
最初から最後まで飽きさせない展開で、三作目にして更にパワーアップしたかのような内容だった。優秀な人たちの仕事ぶりを追っていくのは単純に楽しいし、ポーとティリーの信頼関係が揺るぎないものになっていて胸が熱くなった。
四作目も読む予定。 -
Posted by ブクログ
今作は、あの精神的にも肉体的にもタフなワシントン・ポーがカウンセリングを受けている場面から幕開し、「一体、何があったのか?」と一気に引き込まれた。
物語は、現在のカウンセリングと凄惨な事件の回想が行き来しながら進み、少しずつ全容が明かされていく。こうした構成はシリーズ初で、新興宗教や心理的アプローチが盛り込まれている点も、これまでの作品とは一線を画す。
特に注目したいのは、被害者の体に刻まれた難解なタトゥーで、『プリズン・ブレイク』を彷彿とさせる。
相変わらず癒やしをくれるティリーと、鼻持ちならないライナス、そして彼をポーがどう「料理」するのかも見どころの一つだ。上巻のラストで示唆される、恐ろしい「デスチェア(死の椅子)」の正体とは一体何なのか、下巻で明かされる事件の全貌を早く突き止めたい。