スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
メモ:苦難の意義付け『故郷は何故兵士を殺したか』に関する関心から、1巻から定期購入中。
本書28ページで「~そういう人達は新聞や本で読んだ言葉ではなく自分の中から言葉を取り出す」「自分で体験した苦しみから出てくる言葉だ」「不思議なことに教養のある人ほどその感情や言葉遣いは時代の常識の影響を受けている」にどうしても目が吸い寄せられる。
現在のウクライナ情勢だけでなく、日本が経験した戦争というものに思いが及ぶ日本人はどれだけいるのだろうか。
残された人々だけでなく、それを知り得る立場にある我々が語り継ぐべき歴史とは何か?を考えさせる書籍である。
この漫画を書いているのであれば某月刊誌等はしばらく -
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Posted by ブクログ
完全版の前の版を読みました。
チェルノブイリ原発事故の事実は世界中誰でも耳にしたことはあると思う。
社会主義国家による情報統制下でこれまでの35年間、そして今後も何百万人ものベラルーシ国民が悲惨な状況下で、日常生活を送るさまになんとも言えない無力感を感じる。こんな世界が普通に存在するのかと。
政府だけでなく、医師、科学者、教育者誰ひとりとして真実を国民に伝える事が出来ず、ただ、ひとりひとりが目の前で起きたことを語る。それが国民が知る唯一の真実だから。
先の福島第一原発事故を国会事故調査委員会は人災と報告したが、チェルノブイリ原発事故もここまで被害が広域かつ長期的となり、多くの国民を苦しめる状況 -
Posted by ブクログ
ネタバレ・8 著者の生い立ちや原作執筆の動機?
・9 つづきは1巻3話へ って……
志願に見えるのですが、それでも徴兵・召集の体をとるのね。
・10 >絶滅危惧種のマンモス 絶滅種じゃ?
・11(中編) 上官に「おじさん」 男だったら、半殺し。というか、そういう概念すらないでしょうけど。
これは、一般論として、女性が前線にいるのは普通じゃない、男としての自責の念みたいな雰囲気があったと思っていいのでしょうか。
・11(後編) 衛生指導員を戦車に張り付けても、犠牲者を増やすだけのような。士気高揚なんでしょうけど。
証言の二重性に言及したのはおどろき。史実の追求より、従軍した人間を描きたいのかも。 -
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ネタバレ
戦記、戦争ものとしてはとても面
絵柄が可愛すぎるので笑ってしまった。
ソ連の女性兵士と言ったら顔はまだしも体は屈強なおばさん達ですね(笑)
彼女達はナチスに対して被害者面するが、彼らは返す刀で我が国の影響圏にあった満洲、朝鮮に侵攻して在地日本人を多数虐殺、拉致して、この本のような「女性」達を大量に陵辱し殺した実績のある侵略者でもある筈です。
戦前のフィンランドやポーランド侵攻は無かったことになっているのでしょうね。
彼女達は大祖国戦争ではナチスに憎悪を抱いていますが、彼らの祖国に同様に憎悪を抱くバルト三国を初めとした東欧、かつてのソ連衛星国は山程居るというのも戦争の現実です。
そして女性は今の女性の地位が幾度もの戦 -
Posted by ブクログ
前半はソビエトを懐かしむインタビューが多い。社会主義の頃はとんでもない金持ちはいなく年寄りは自分の年金だけで暮らせてた。。。
「今は何を読んでいるの?」が挨拶だったり、詩人の朗読会にスタジアムがいっぱいになったり、資本主義以前のソ連の様子は「こんな世界もできるんだ」というかんじ。見習う面もあるのでは?亡くなった母が新聞の切り抜きを本棚いっぱいにためて、どの記事もたくさん線が引いてあるとか、レベル高い。でも密告とか情報統制は恐ろしい。
後半は戦争の話ばかりで、しかも自分の家に敵が来て虐殺されたり、強姦されたり、隣の人が家財道具を盗んでいったり、日本にはない恐ろしい記憶の数々が何人もの言葉で語られ -
Posted by ブクログ
さすがにドストエフスキーの国の話らしく、読んでいる間は鬱々として愉しまず、時おり挿まれる笑い話は苦みが過ぎて笑えず、読語の感想は決して愉快とはいえない。しかし、景気悪化がいっこうに留まることなく、それとともに戦前回帰の色が濃くなる一方の、この国に住んでいる身としては読んでおいた方がいい本なのかもしれない。副題は「『赤い国」を生きた人々」。歴史的にも何かと因縁のある国でありながら、戦後アメリカ一辺倒でやってきた日本にとって、ソ連、そして最近のロシアという国は、近くて遠い国といって間違いはないだろう。
筆者は、昨年(2015年)のノーベル文学賞受賞者で旧ソヴィエト連邦ウクライナ共和国生まれ。この