スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ロシアによるウクライナ侵攻、当初はロシアの圧倒的な有利でウクライナが占領されてしまうと思われていたが、いざ蓋を開けてみると共産主義時代、それよりもっと前の大戦から変わらないのでは無いかと思われるような時代遅れとも言えるロシア側の戦術に驚かされた。この書籍はそのようなかつて(第二次世界大戦…ロシアでは違う呼び方をされるようだが…)のロシアが行って来た戦争を「結果として」勝利に導いた、その裏側で無理やり(或いは思想操作されて)戦場に駆り出された女性達の声を取材した原作の漫画化であるらしい…
漫画、という事で読みやすくあり、その内容は一気に伝わって来るのであるが、それ故にいつまでも心に残る、という -
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Posted by ブクログ
ネタバレロシアのウクライナ侵攻が長引く現状の中で、テレビか何かで本書が紹介されてあり、とても読みたかった本です。
戦争の悲惨さ、愚かさ等を知れることはもちろんですが、女性からの視点、思い、苦しみ等を知ることができます。
戦争に参加する、それも戦場で実際に殺し合いするのは、ほとんどが男性であり、それを語るのも男性ばかりと思っていました。本書のように、戦争に実際に参戦した女性が語る、戦争についての本はあまりないのではないでしょうか。
描かれてる女性たちは、ドイツのソ連侵攻に対抗するため、戦争に参加したロシア、ウクライナ等の女性兵士たちです。ドイツ対してロシア、ウクライナの女性兵士たちが女を捨て、命を懸けて -
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Posted by ブクログ
1979年-1989年のアフガン戦争に派遣され、心と身体に傷を負った帰還兵士(と言っても臨時に徴収された少年が多かったようだ)や、死亡した子どもたちの特に母親から聞き取った内容、見せてもらった日記や手紙などを元にまとめた本である。
傷の覚めやらない内でのものなので、その気持ちや行いに偽りはないだろう。
仲間内でのリンチ、命令に沿わなかった時の仲間への背後からの射撃、上官によるブーツや靴下を舐めさせる等のいじめ、新人工兵に対する地雷突破命令、罪もないアフガニスタン民間人の虐殺、強奪、強姦、これら凡そ人間的ではない日常を紛らわすために、麻薬を吸いウォッカをがぶ飲み、無ければ不凍液に手を出す。
そ -
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Posted by ブクログ
3巻で印象に残ったエピソードは、第16話タマーラ・ステバノヴナ・ウムニャギナ赤軍伍長(衛生指導員)の話だ。
戦時下の過酷な環境で、なんとか生き残り、戦後を迎えるものの、戦地から帰ってきた女性軍人には冷たい仕打ちが待っていたことを知る。戦争は、戦地から日常に戻れば終わるようなものではないことを教えてくれる。長期間、全ての人に影響を与え続ける負の力がある。
現実の世界では、ロシアがウクライナへ軍事侵攻を始めて50日くらい経過している。なんとも複雑な心境になる。
我々は、歴史を学ぶことで、過去の事例を紐解き、未来に向けて歩んでいけるのだ。こんな現実だからこそ、学び続けることって大事なのだと思う。 -