工藤勇一のレビュー一覧
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目的と手段の不一致、手段の目的化。
私も『学校で何をするか』よりも、『学校に行く』ことが目的になっていて、大した学びもないままに学生時代を過ごしてきたように思います。
校長や教員に恵まれなかったといえばそれまでですが、他責にするのは好きじゃないのでそうは言いません。しかしながら、子どもらは、自分で目的や手段を明確に出来る力もまだまだでしょうし、それを導いてあげるのが学校をはじめとする教育現場であるわけです。やはり、強いリーダシップのある校長や教員が不可欠です。
先生達にも読んでほしい本でしたし、親として、自分の子にも伝えてあげたい内容が沢山でした。
教育現場だけでなく社会や、仕事の場でも役 -
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学校とはなんの為にあるのか。本当考えさせられました。
学校は人が「社会の中でよりよく生きていける」ようになるために学ぶ場所、その目的を達成する為の手法は、いくらでもあり、宿題や定期考査、生徒指導など、従来通りの手法に疑問をもち、撤廃や改善を進める筆者に感銘をうけました。
旅行会社とのタイアップによる企画型の取材旅行やスケジュール管理なども、なるほどと思いましたし、自分の子供は今年中学1年生ですが麹町中学校に通わせたいなとおもいました。
固定担任制の廃止は、うちの子供の中学校でも今年から導入したようです。今後、麹町中学校をケースモデルとした公立中学校も増えていく事を期待したいと思います。
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本書は、工藤先生と演出家の鴻上さんの対談本です。
学校を「変えた」人として注目される工藤先生ですが、全編を通じて、工藤先生も鴻上さんも、何も難しいことはおっしゃっていません。
大事なのは自分で考えること。大事なものとどうでもいいものを間違えないこと。
それに、命より大事なものなんてないじゃないか。分かり合えなければ、分かり合えるまで対話したらいいじゃないか、と。
決して精神論や根性論ではない具体的な思考プロセスが示され、非常に納得感のある内容でした。誰かに責任を負わせるのではなく、何はなくとも現場でこれだけのことができるんだよ、と道筋を示しているところが良いです。
繰り返し読み、自分なりに理 -
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『叱っている大人が心理的危険状態』
p63~本文から引用します。
感情は人間にとって必要なものであり、感情自体を責めるのではなく、感情反応を引き起こすプロセスに目を向けてはどつでしょう。たとえば次のアプローチが考えられます。
1 ストレスをストレスとして感じにくくなるように考え方を改める
(例)子どもは大人の言うことを聞くべきだ→子どもの主体性を尊重すべきだ
(例)恐怖で圧倒しないと意見が通らない→平和的に意見を通す方法があるはずだ
(例)子どもを引っ張るのが大人の役目だ→子どもの成長を見守るのが大人の役目だ
p119~
スポーツ指導者が言及することもあり、ネット上でも有名になっ -
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何冊か著作を読みましたが、この本は、後半が特にビンビンと響きました!!長いけどけど引用させてもらいました。う~ん。この先生は勉強されてるな!すごいな!
p118~
「みんな仲良く」を否定した全校集会
全校集会でアップル創業者のスティーブ・ジョブズについて、こんな話をしたことがあります。
「スティーブ・ジョブズは嫌われものだったって知ってるかな。相当嫌われてたらしいよ。じゃあ、彼はどんなことに優れていたかわかるかな?それは『目的』なんだ。彼はアップルの製品を通じて世界中の人を楽しませたいという目的を持っていた。だから、(中略)一切の妥協をせず、細部にこだわって自分の理想とするアイデアを押 -
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著者の発想に、目から鱗。
子どもが学校に上がる前に読めて、良かったです。
欲を言えば、もっと早くに出会えていれば。。
子どもを口うるさく叱ること。それは、親自身のコンプレックスの裏返しである、という指摘。
命に関わる危険なことや、他人を傷つけてしまうこと以外は、叱らずに穏やかでいたい。
でも、実際は過剰に叱っている。私が(もはや反射的に)神経質に叱ってしまうこと。
それは私自身が、個人的に気にしていることです。
子どもは別人格ですから、本当に叱らなければならない場面以外で、いちいち口を出さない方が良いなと思いました。
子どもが、そのことについて神経質になって「気にしてしまう」のも可哀想です -
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学校って団体の中で、これから世の中に出て普通に過ごせる様、基本的な事を学ぶ・教える所だと思っています。
生徒主体に学校を持って行くのは本当に大変だったと思います。
工藤さんすごい!
やはり先生作り?から始めないとダメですよね。
昔、中学校の用務員を3年間勤めていました。大学出てすぐの世間も知らない22歳の新人教員が、生徒、親、みんなに「先生!先生!」って毎日呼ばれていると普通の人でも調子に?のりますよね。そうゆう新人先生を沢山見てきました。
一般社会を何年か経験してから「学校の先生」になるのがいいのではないかなぁ。
教員になるための仕組みを変えないと、本当の「学ぶところ」、学校にはならないと思 -
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新しい気づきがある本だった!
自律・対話・創造
本当に守らないといけないことを考えると校則のバカバカしいところが見えてきたりとか、宿題はいらないとか(できる人にはムダ、できない人にはただの壁。机に向かわせるのが美徳という観念だけであり、時間マネジメントの概念も大切)、定期テストは一夜漬けを産む悪しき慣習で、単元テストで履修確認すれば良い(テスト失敗したらやり直しあり)とか、物の見方を覆されるような討論がされていて、面白く読んだ。
横浜創英、3年前に見学会行ったときは本当に普通のややかっちりした高校だと思ったけど、工藤校長になって変わったのかなぁ。秋に学校説明会行く予定なので、変化と校長の話がか