工藤勇一のレビュー一覧
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この本には人の育て方に関して大事なものがたくさん詰まっている。自主的に動く人が増えるように、大人ができることは、受容したり当事者意識をもったりすること。
繰り返して読みたい本。
・主体的に勉強に取り組むためには、次のような条件をつけるといいと思います。
1わかっている事はやらなくていい
2わからない箇所があったら、1つでも2つでもいいのでわかるようにする
・言わなくていいことはできるだけ言わない心がけが重要かもしれません。
・麹町中学校で絶対にやってはいけないこととして重点的に指導していることが2つある
1命に関わる危険なことをしない
2人権的に反する事はしない(犯罪、差別、嫌がらせ -
Posted by ブクログ
・大人に必要な「自律」と「尊重」について、小学生にもわかるよう書かれた本、とのことだが、自分なら小学生よりも高校生になって読むとかなりささるんじゃないかと思った。
・そういえば小学生だか中学生の時に、祖父から「克己心」と書かれた色紙をもらったっけな。当時はなんじゃそりゃと思っていたが、「自律」につながる言葉。(克己自律という言葉があるらしい、知らなかった)
・大人になった今の自分も大事にしたい習慣▼
☀︎与えられることに慣れない
☀︎くりかえせるようなしかけをつくる
☀︎勉強の狙いを決めて取りくむ
☀︎どんなふうに頑張ったのかをふりかえる(言葉にする)
☀︎「何のため」と「誰のため」を意識する -
Posted by ブクログ
・人間が理性を発揮するには、心理的安全が必要。失敗しても安心できるような環境が求められる。
・子供が心理的安全を感じるには、大人が心理的安全な状態である必要がある。
・自己肯定感を上げるためには、否定されない空間が必要。
・「どうしたの」「どうしたいの」「何か手伝えることはある」の3つの声がけで、子供をメタ認知させる。
・失敗は必ず起きる。失敗0を目指すのではなく、失敗による影響を最小限に抑えたり、同じような失敗を繰り返さない仕組みを考えたりすることの方が大切。
・子供にはたくさん失敗する機会を与えて、自分で解決策を考えさせる。
・アドバイスするタイミングを図る。思春期は要注意。
・内省は脳機 -
Posted by ブクログ
本書では、今の学校は手取り足取り、世話をし過ぎて、自律してない大人を育ててしまっている。そして、壁にぶつかると誰かのせいにしてしまう。それは、子どもたちや保護者がサービスの「消費者」であり、「当事者」ではないからとしています。
「自ら考え、自ら行動し、自ら決定し、自ら行動する」=「自律」であり、「社会でよりよく生きていける」ひいては「よりよい社会を作っていく」ために必要な資質であるとも。
工藤先生の実践は、学校規模、地域規模のものも多く取り上げられていますが、学級単位、授業単位でも活用できそうなヒントがありました。
複数人が集まれば、見解相違が出るのは当然のことで、その対立自体はごく普通 -
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リーダーとは、クリティカルシンキングができ、他者を尊重でき、対立の解消に向けて動くことができる人。一つ一つの事例や具体例を通して、わかりやすくまとめられていた。また、対立意見をいかに解決していくかも、とても勉強になったが、とても根気のいる作業だろうなと感じた。だからこそ、身に付いていく力となっていくのだろう。
特に、最後に紹介された2つのスピーチは、本当に引き寄せられる魅力的なもので、惹きつけ方が駆使されていた。女子大生のスピーチの中に出てくるお母さんの「不潔でおなかを壊すのは一瞬。でも、断られて傷ついた心は一生残る」という言葉が一番胸に刺さった。 -
Posted by ブクログ
教育は今、変化の時を迎えている。
学校教育からすっかり離れているが当事、私は教科書の内容にほんまか?もっと色々な見方考え方があると思いながら過ごしてきた。教科書より教科書以外が気になっていた。「本当にこれが真実なのか」と思い、何事も鵜呑みにはできなかった。
社会全体の一貫性を重視するあまり個人の違和感や納得できない思いはしばしば無視される。
人口減少や技術革新が益々進む中、従来の枠組みを維持することは難しくなりつつある。
未来を切り開くには過去の慣習や固定観念に囚われず柔軟で創造的な発想が必要だ。当事者意識を持ち自ら学び直すことができる、やり直しが可能な教育の在り方が必要だろう。
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Posted by ブクログ
「服装や頭髪の乱れが心の乱れにつながる」というなんの根拠もない迷信を信じて止まない多くの学校現場において、その表面的な問題に取り込まれ教師の掌の上で踊らされることのないよう、子どもたちは優先して取り組むべき課題を見極めることが必要だと感じた。
千代田区立麹町中学校において革新的な学校改革を行なってきた工藤勇一さんは、純粋な疑問に骨太に向き合い、立ち向かっていくバイタリティに溢れた人だと感じた。
鴻上尚史さんの言う「世間」や日本社会全体に蔓延る同質性に対しては、工藤氏の言う「自律」や鴻上氏の言う「健康的な自立」を行なっていくしかないと感じた。またその際、当事者意識を持ち、感情を出さず「対話」