Posted by ブクログ
2020年02月17日
この本には人の育て方に関して大事なものがたくさん詰まっている。自主的に動く人が増えるように、大人ができることは、受容したり当事者意識をもったりすること。
繰り返して読みたい本。
・主体的に勉強に取り組むためには、次のような条件をつけるといいと思います。
1わかっている事はやらなくていい
2わから...続きを読むない箇所があったら、1つでも2つでもいいのでわかるようにする
・言わなくていいことはできるだけ言わない心がけが重要かもしれません。
・麹町中学校で絶対にやってはいけないこととして重点的に指導していることが2つある
1命に関わる危険なことをしない
2人権的に反する事はしない(犯罪、差別、嫌がらせ、無視)p.76
・教室から出飛び出してしまった子供に教員が「何してるの!教室に戻りなさい」と叫ぶと周りの子供たちは「あの子は迷惑な子なんだ」と刷り込まれてしまいます。(中略)そうではなく「あの子、なんで出てしまったんだろう」とみんなで考える。すると子供たちから「あいつ頭の中がごちゃごちゃになってしまったんだろうな」と言う声が上がるのです。p.78
・差別をしないとは知識と技能です。心の在り方ではありません。p.83
・ストレスを受けたときに、人は積極的コーピングと消極的コーピングをとるタイプの人に分かれる。消極的コーピングとは、ストレスを抱えたときに別の手段にそれを発散しようとするタイプのこと。例えば居酒屋で上司の悪口を言ったり映画で気分転換をしたりすること。この方法はストレスの原因となっている問題はノータッチのまま放置している。
一方で積極的コーピングは主体的に問題を解決する姿勢のこと。まず自分が何悩んでる顔洗い出す。次に自分が解決できることとできないことを分ける。p.92
・ゲームに没頭する子
1番よくないのは、親がルールを決めて子どもに強制すること。話し合って決めるのが望ましい。p.97
・子どもの中に理想の線を作らせない。至らなくてごめんね、と言おうものなら、子どもの中で理想の線が確定してしまいます。そこは多少のごまかしでも笑い飛ばす。そして、「自分は不幸だ」と感じてるいたのはたいした問題ではないと、気づいてもらうことのほうを優先するのです。p.111
・あらゆる知識やスキルは、誰かに伝えた瞬間から「意味のあるもの」「価値を発揮するもの」に変化すると教えても良いのではないかと思います。(中略)自分が世の中に対して、価値貢献できている感覚を子供の時から積むことが、社会に出たときに積極的に外部に働きかけていく姿勢、つまり主体性に影響してくるからです。p.173
例えばTwitterで呟いて反響があるなどの経験。
・子供が内向きに没頭しているとこ、それを外に向けるアプローチに変えさせるよう、きっかけは大人がつくってあげてもいいと思います。
(中略)「なんかこれ面白そうだけど、説明してくれない?」
と言って話を聞き、
「なるほど。これってお父さんはこう感じたんだけど、君はどう思う?」
といったように、単なるうなずき以上のフィードバックをちゃんとしてあげる。
その時、本人も気がついていない価値(その子の得意なプロセス)を言語化してあげられると理想的です。p.174
・「順位」いや「勝ち負け」について親がしきりに褒めていると、「自分の価値は人との比較で決まる」と思い込む大人に育ちます。p.185
・(そうならないために)子どもたちの工夫や試行錯誤といったプロセスをちゃんと褒めてあげることが重要。p.186