あらすじ
東京のど真ん中に
学校の常識をみんなひっくり返している
公立中学校長がいる!
宿題は必要ない。固定担任制も廃止。中間・期末テストも廃止。
多くの全国の中学校で行われていることを問い直し、本当に次世代を担う子どもたちにとって必要な学校の形を追求する、千代田区立麹町中学校の工藤勇一校長。
自ら学習し、将来を切り拓く力は「自律」。
大人が手を掛けすぎて、挙句の果てに、何でも他人のせいにするようなことにならないよう、中1から中3までの授業や行事を組みかえる。
生徒や保護者に強く支持される学校づくりの全貌がここに。
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素晴らしかった。
異なる意見の他者とも、最上位目標を共にしていれば、対話を通してお互いを認めながら打開策を作り出せる。
意見が違っていても協働する道が探し出せる。
諦めそうになったときにまた読みたい本。
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工藤校長が辞めたものの例は以下があった
・学力の定着をより効率的に図るという目的のため、中間テスト・期末テストを廃止
・生徒が楽しむという目的のため、体育祭を生徒会主催に
・専門性を活かし、すべての生徒に責任を持てるよう、担任を廃止
これらは現行の教育は手段が目的化していることが多すぎるので、目的から逆算した手段をもう一度考え直すことで、より良い教育現場を実現させるという一貫性を持った考え方に基づくもので、どれも納得できる内容だった。
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目的意識を持つことと、そもそもの最高目的を何にするのか?ということの重要性を再認識した。
世間の現状把握と、子どもたちの自己実現や幸福追求のために、頑張っていきたい。
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素晴らしい本でした
新採の時に読んだ大村はま先生「教えるということ」以上の衝撃と言おうか、それ以上の大きな感動を与えてくれた本でした
工藤先生のよな先生が増えれば、日本の教育、世界は変わって行くと思います
自分も同じ考えを持つ教師として努力精進していきたいと思います
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生徒、部下、後輩、子供、そして自分自身も含め、人は誰しも、人を育てていると思う。全ての「育てる人」が、育て方を考えるきっかけをくれる本だと思う。
「大きな対立があっても、上位目的を見据えて対話を図れば、必ず合意形成に至る」という言葉は、全ての人が上位目的に対して真摯に向き合ってくれることを前提とした、言わば性善説的なものではあるが、この希望は常に頭に置いておきたいと感じた。ここを諦めてしまうと、何も動けなくなってしまう。
例えば実社会においても、一部の利己的な人が、上位目的を達成するためのフリをして、実際は自分の利益のために行動するようなことが散見される。しかしその行動が見過ごされている根底には、その集団の中で上位目的が適切に共有されていないことが原因としてあるのではないか。集団の全員が当事者意識を持ち、上位目的を理解しそのための手段を画策していれば、一部の人の誤った行動は淘汰できるのではないかと思う。「流されない」ことは、それだけで社会を良くする効果がある のだと思う。
OECDやコンピテンシーといった言葉を学べたのも良かった。教育にはゴールがないと成り立たない。これからの社会における人間のゴールが設定されているという事実を初めて知った。
そんな社会の中で、自分はどのような人間を育てたいのか。学校の正解、社会の正解は様々な観点で話し合われ、上記のように提示されているが、人一人ひとりに焦点を当てたものでもきっとない。これからの社会ではどのような人間が幸せに生きることができるのか。難しいし、正解など無いのかもしれないが、ゴールを見誤らないようにしたい。
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工藤氏の行動力と明確なビジョン、リーダー性には只々感服するばかりでした。と同時に、身につまされる思いにもなりました、私には、リーダーになる覚悟も素養もまだありません。しかし、まずは、自分にできること、気が付いたことから、やってみようと思いました。
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目的と手段の不一致、手段の目的化。
私も『学校で何をするか』よりも、『学校に行く』ことが目的になっていて、大した学びもないままに学生時代を過ごしてきたように思います。
校長や教員に恵まれなかったといえばそれまでですが、他責にするのは好きじゃないのでそうは言いません。しかしながら、子どもらは、自分で目的や手段を明確に出来る力もまだまだでしょうし、それを導いてあげるのが学校をはじめとする教育現場であるわけです。やはり、強いリーダシップのある校長や教員が不可欠です。
先生達にも読んでほしい本でしたし、親として、自分の子にも伝えてあげたい内容が沢山でした。
教育現場だけでなく社会や、仕事の場でも役立つお話しがあり大変満足です。
Posted by ブクログ
学校とはなんの為にあるのか。本当考えさせられました。
学校は人が「社会の中でよりよく生きていける」ようになるために学ぶ場所、その目的を達成する為の手法は、いくらでもあり、宿題や定期考査、生徒指導など、従来通りの手法に疑問をもち、撤廃や改善を進める筆者に感銘をうけました。
旅行会社とのタイアップによる企画型の取材旅行やスケジュール管理なども、なるほどと思いましたし、自分の子供は今年中学1年生ですが麹町中学校に通わせたいなとおもいました。
固定担任制の廃止は、うちの子供の中学校でも今年から導入したようです。今後、麹町中学校をケースモデルとした公立中学校も増えていく事を期待したいと思います。
・「不登校」にしても、ベースに「学校へ行くのが当たり前」という価値観があるから「問題」と捉えられているのであって、学校が大人になるための一つの手段にすぎないという考えが普通になれば、「不登校」という言葉すら存在しなくなるでしょう。
Posted by ブクログ
これはやり方では無く、在り方の本だ。教育から社会を良くする。このメンタリティ尊敬する。
学び
上位目標に意識を向けて慣例に流されない
考えや対立はあって当たり前、そもそも人は違う
どんな荒れてる場でも粛々と課題を解決していくだけ
人は動かない、戦略を持って
to do
目的とセットで考えよう
対話+聞いてすり合わす
粛々と課題解決のメンタリティ
Posted by ブクログ
宿題の全廃や定期テストの廃止、固定担任制の廃止など考えられないような政策が多く書かれており、非常に興味深い内容でした。
自分がもし、宿題の全廃などが取り入れられた学校で生活していたらどうなっていたのだろうと、想像しただけでワクワクします。
全ての学校に書かれている事柄が当てはまるかは分かりませんが、一つの考えとして知るべきだと思います。
Posted by ブクログ
今、不登校に苦しんでいる子どもたちや、その保護者の方々の中には、誰かを恨んでいる人がいるかもしれません。その多くは一方で、自分自身を強く責め続けてもいます。私はそうした人たちに「とにかくもう自分を責めないでほしい」「あなたは何も変わらなくでもいい」と伝えたいと思います。
一般に不登校になってしまった子どもの母親の多くは、特に苦しい思いをしています。こうなってしまった原因は自分なのかもしれない」と責め続けます。そして苦しくなっ思いは、夫や家族、他の誰かに向けられます。残念なことに、こうした母親の様子は、不登校の子どもの姿に色濃く影響を与えることとなります。子どもはさらに自分を責め、ほかの誰か、そして母親を責めることによって、ある意味、自分自身を安定させようとしているかのように見えます。
誰かを責め続けている中で、人は自律のスイッチを押すことはできません。まずは、人を責め、自分を責めることをやめさせなければなりません。
学校は子どもに学びたいという気持ちをどのように持たせてあげられるか、一人ひとりの学びをいかに保障するかを徹底的に考えなくてはいけません。繰り返しになりますが、もしそれができないのであれば、別の方法で学ばせてあげればよいのです。
学校は「社会の中でよりよく生きていける」ようになるための場所です。
不登校のありようはさまざまで、必ずしも、麹町中での対応もすべてがうまく行くわけではありません。しかし、少なくとも学校が「手段」の一つにすぎないことは、教師こそが理解すべきだと考えます。それができれば、不登校は世間で騒がれているほど深刻な問題にはなりません。むしろ、学校へ行かない子どもがいても、周囲の大人が平気な顔でいられるような社会がよいと考えます。
ある行動を「問題」だと言わなければ、それは問題にはなりません。そういった視点で子どもたちを見ていくことが大切です。何かができなかったとしても、それは、その子にとっての発達の一つの場面での状況であって、周りの環境を少し変えるだけで解決できることがあります。子どもの発達は、それぞれです。じっと座っていられないのが問題だとする「小1プロブレム」も、椅子を変えてみたり、座る場所を変えてみたり、座っている時間を変えたりすることで、全然問題ないということがあります。むしろ、「座っていなさい」と叱られることで損なわれる自己肯定感について私たちは考える必要があります。大人が作り出した問題(それは「幻想」かもしれません)で、子どもたちや、それを守らせようとする大人が疲弊していくのは残念なことです。
この点を強く認識させてくれたのが、森俊夫氏と黒沢幸子氏の書籍でした(『森・黒沢のワークショップで学ぶ解決志向ブリーフセラピー」ほんの森出版)。この本には、日常生活で役立つ多くの知見が盛り込まれていますが、中でも印象的だったのは、ある中学3年生の女の子とその母親の会話です。
かいつまんで説明すると、ある日、女の子が家で食事をしているときに、母親が「どうしたの?食欲ない?具合悪そうだけど」と聞いてきます。その女の子は、そんなふうに感じていなかったので驚くのですが、その言葉を受けて「ひょっとしたら、いつもより少し食欲がないかも」と返します。すると、母親は、「何かあった?友達に何か言われた?」と、さらに追及してくる。そのうち、女の子は「そういえばAちゃんに○○と言われた先生にも○○と言われた」、と嫌なことを次々と思い出し、本当に気持ちが悪くなって、トイレへ駆け込んでしまうという話です。
このエピソードに類する話は、至る所にあります。「忙しいでしょ。疲れている?」と言葉を掛けるうちに、元気をなくしてしまう子どももいれば、「受験勉強、大変だね」と繰り返し言われる中で、プレッシャーに潰されてしまう子どももいます。つまり、大人が取るに足らない問題を取り上げ、言葉にしてしまうことで、問題となってしまうことがあるのです。
私は人に仕事をお願いする際、「責任と権限」を意識しています。
人は創意工夫ができるからこそ、やりがいをもって物事に取り組むものです。そこには緊張感も生まれますし、リスクを負って取り組むという覚悟も生まれます。逆に、お願いをするが内容を事細かに指示すれば、受ける側は工夫を凝らそうとは思わず、粛々と作業を遂行するだけになってしまいがちです。人は裁量権とともに、責任とリスクを背負ってこそ、質の高い仕事をするものだと思います。
しかしながら、学校という組織においては、教員自身がリスクを負いにくい面があるのも事実です。
その点で、コミュニティ・スクールの指定校等に与えられる。東京都の教員公募制度は、優れた仕組みだと考えています。教員公募制度とは、校長が自校の教育方針などを示し、それに賛同する教員を募集するものです。本校では、コミュニティ・スクールに指定された直後から、毎年度、この制度を利用して3、4人の教員が異動してくるようになりました。
公募制度を利用して異動してきた教員は、教育理念に賛同し、自らも成長しようと、また、頑張ろうという意思が強く働きます。これは周りの教員にもよい影響をもたらします。教員の自律を図る上でも、コミュニティ・スクール指定校に与えられる教員公募制度は、良い仕組みであると考えています。
教育界では近年、子どもたちの「自己肯定感の向上」が課題として指摘されています。これは私の課題意識と共通するところなのですが、「自己肯定感」という言葉がやや硬く難解で、一般の人には通じにくいものだと感じています。私はもっと分かりやすい言葉で生徒たちに伝えたいと思い、本校の最上位目標を次のように設定しました。
すべての子どもたちが「世の中ってまんざらでもない!大人って結構素敵だ!」と思える学校。
学校が掲げる目標としてはやや砕けた表現ですが、小難しい専門用語よりは、はるかにシンプルで分かりやすく、保護者の方々にも支持してもらっています。
そのためにも、私は子どもたちを自律させることが大切だと考えています。
何か課題に直面したとき、どうすれば解決できるかを自らの頭で考え、周囲を巻き込みながら解決へと導いていく。そうした力を養うためには、前提として「世の中ってまんざらでもない! 大人って結構素敵だ!」と思える環境づくりをしていくことが不可欠だと考えます。
「世の中はろくなもんじゃない!大人なんてなりたくない」と考えているような人間は、自力で解決する姿勢を放棄し、誰かのせいにするからです。
子どもたちが自律し、「早く大人になりたい」と思うためには、私たち大人が子どもに手を掛けすぎず、自分で考え、判断、決定、行動させる機会を与えることが大切です。宿題や定期考査の全廃、固定担任制の廃止などは、そうした狙いの下で行いました。
子どもは、大人がきめ細やかに手を掛ければ掛けるほど自律できなくなることを、大人たちは今一度、全員で認識する必要があると考えます。
Posted by ブクログ
塾で働いていますが、手段の目的化とその弊害ということから始まる改善、改革、取り組みに感銘を受けました。「最上位の目標設定」は教育のみならずビジネスにおいても常に重要視すべきことだと感じます。生徒はすごく素直で、「何でこれをやらないといけないの?」という疑問は当然のように感じています。私自身、「何故やるのか」という部分こそ必ず伝えるべきだと改めて意識していきたいです。保護者の当事者意識という部分も非常に共感しました。「生徒の自己実現に向けた最高の協力者」と実感し、健全なコミュニケーションを取っていきたい。生徒の進路指導、やりたいが見つかる環境作りに悩んでいましたが、本書の麹町中学校のような環境はその一つの答えのように感じ、今後のヒントを沢山もらいました。本書に出会えて良かったです。教育業界の垣根を越えて、多くの方々に読んでいただきたい名著です。
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学びの本質を取り戻す
学校にあるあたりまえを問い直し再構築
スクラップアンドビルド
こどもたちの成長を信じ
教育の在り方を改めて考え直す
とてもいい著作でした。
処女作らしいが
理系らしい整った構築された文章で
とても読みやすかった。
Posted by ブクログ
こんな学校に行きたかった、と思わせるような内容。
今社会人になって思い返せば確かに目的を忘れたような行事や授業やイベントがたくさんあった。
しかし、そこに疑問を感じて実行するのはどう考えても容易ではない。著者の実現力に感服する。
会社も同様ではないだろうか。
目的を履き違え意味のない会議や業務に溢れてると思う。
手段と目的を明確にし、自律した人となるというのが著者の思想であるが、
学校だから、会社だから、という範囲にとどまらないものであることは間違いない。
誰もが最初に通る学校でこのことを学べることに大きな意義がある。
Posted by ブクログ
☆学校とは子どもたちが、「社会の中でよりよく生きていけるようにする」ためにある
☆学校は来ることが目的ではない
☆分からないことが分かるようになるために、1つ目は分からない事を聞いたり、調べたりする。2つめは繰り返す
☆私服登校期間
☆行動の教育。心はみんな違っていい。
☆①何を教えて②どう教えるか
☆トラブルをどう学びに変えるか。相手を許さないのであれば、許さないことによって起きるリスクは自分がずっとおうことになる
☆動かない人を動かすには、戦略が必要。そのためには自分を知り、相手を知り、どの言葉を選んで、どのタイミングで発するか、さまざまな工夫がいる。
☆課題のリスト化
☆保護者も地域住民も、学校をよくするために自分たちは何ができるか
☆教員同士は〜さんで呼び合う
☆問題は作られる
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本書では、今の学校は手取り足取り、世話をし過ぎて、自律してない大人を育ててしまっている。そして、壁にぶつかると誰かのせいにしてしまう。それは、子どもたちや保護者がサービスの「消費者」であり、「当事者」ではないからとしています。
「自ら考え、自ら行動し、自ら決定し、自ら行動する」=「自律」であり、「社会でよりよく生きていける」ひいては「よりよい社会を作っていく」ために必要な資質であるとも。
工藤先生の実践は、学校規模、地域規模のものも多く取り上げられていますが、学級単位、授業単位でも活用できそうなヒントがありました。
複数人が集まれば、見解相違が出るのは当然のことで、その対立自体はごく普通のことである。目的を再度確認し、起きた「対立」を自分たちの力で解決する貴重な機会を失わせないことをマインドセットにし、できることからやってみようと思います。
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この本が発売された当時、物凄く話題になったが、いつか読もうと今まで引き延ばしてきた本。コロナの流行前に出版された本だが、今読んでも革新的で、今学校は今後みんなにとって開かれた場所となっていくだろうと思う。しかし、コロナの流行で、1人一台端末が導入されたり、授業は一斉授業から生徒が学習内容や進度を決めて行うものへ変化したりするなど、ものすごいスピードで変わり続けている。私も学校関係者だが、自分が行なっていることは当たり前ではなく、常に変化したいという視点を持ち続けたい。
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目的意識が大事だということを実感させられました。これは教育に限らず民間企業でも私生活でも同様だと思います。
自分は何を実現したいのか。誰のどんな問題解決に貢献したいのか。今慣習も含めてやっていることは実現したいことにどう貢献しているのか、どんな改善が有効か。考えて実行することが大事。
その上で、教育において最重要の目的は、子どもたちが社会で活躍できるようにすること、社会をより良く変えていけるようにすることであり、そのためにはいろいろな情報や人や機会・経験に触れさせて、自分や社会について考えさせることだというメッセージに強く共感した。そのために大人に求められる接し方は、やってあげることではなく自分で考えてできるように支援することであり、そのように自分自身が取り組む姿を見せることだと強く思った。
Posted by ブクログ
娘が小学校に通いだして自分の小学校時代からほとんど進化していない教育手法に嫌気がしていた。ランドセル・PTA・教材の現金集金などやり方なども変わらず、教員不足やブラック労働・いじめ・不登校など全くもって改善をしていない。これは学校だけが悪いのではなく保護者も含めて「学校ってこういうもの」という当たり前が改善できなかった原因だと思う。
こういったことは文科省の指導要領などが悪いと思っていたが、この本には公立中学校でも校長が本気になれば現代の教育として最適なものに近づけるということが書かれていて一保護者という立場ではあるが子供の教育環境を良くできないか、と思いこの本を手に取った。この本は自分が学校に対して考えていた不満や問題に対して公立中学校長が言語化してその解決策を実体験から示していてとても興味深い内容となっていた。
この本で共感したことは多くあるが特に印象に残ったものとしては
・学校に行くことが全てではない。やりたいことがあればそれにコミットする(囲碁の例)
・宿題の出し方、やり方
・学校は人が「社会の中でよりよく生きていける」ようになるために学ぶ場所
・トラブルを学びに変える
・企画型取材旅行
・学校という不動産の活用
・進路を狭めるとその後の進路は広がる
・多数決の弊害、少数派意見の尊重
・小さな改善を重なることでオセロの駒が一気に返される日がきっとくる。
現代の高校ではN高とかオンラインの学校もあるが、実質的に卒業までに必要な授業時間は一般的なリアルの高校の20%程度で済むと聞いたことがある。つまり8割の時間は自分の本当にやりたいことにつかるということ。私が望む教育はこの8割の時間に学校でしか経験できない体験型学習や世代を越えた交流などを充実させて、子供たちに「社会の中でより良く生きていける」ようになってほしいと思う。
Posted by ブクログ
根本的な目的を意識する。目的のためにやるべきことをやる。
そんなシンプルなことが困難であるが、それを乗り越えることはできるというメッセージが胸を打つ。
自分が何のため誰のために仕事をしているのかを改めて考え、仕事で対立している人の顔を思い浮かべて彼ら彼女らに少し優しい感情を持つことができた。
Posted by ブクログ
flierの動画を見て、仕事のヒントになると思い購入する。
学校現場の話に重点はおいているものの、一般企業でもこの本の考えは通用すると思う。
「手段」「目的」を意識しすること。また、目的を達成するために手段があるが、やることが目的になっていないかなど、当たり前を疑うことが大切ということを学んだ。
また、工藤勇一さんの教育観や人生を振り返りが記載されている章は、参考になる点が多かった。
仕事が教育関係の方は読むことをお勧めする。初任から管理職まで重要な考え方が書かれおり、参考となる点が多々あるからである。
以下 読書メモ 後日記入
・
Posted by ブクログ
1.ずっと前にテレビで紹介されて以来、気になっていたので読みました。
2.中間テストやクラス担任という学校生活では当たり前の習慣を廃止してきた著者の努力を書いたものです。
昔のしきたりに囚われている学校がここまで変化するためには相当な努力が必要です。著者はその努力をいとわずに当たり前を疑っては改革を行ってきました。「教師とは?」「学校とは?」「教育とは?」という本質的な問いから始め、それにそぐわない行為は徹底的に切り捨ててきました。こうすることで、生徒自身の成長を加速させますし、企業の人たちも賛同してくれます。
3.WHYから始めることがどれだけ大切なのかがわかる本でした。この本では学校でしたが、会社でも同じことだと思います。意味が分からないルールがずっと残っており、上司からの指示でやらされているという体験をしたことがある人は多いと思います。そんななかで、本書は自分で変えていくという選択肢の見本となる本でした。
本書を読んでいる際に気づいたのですが、もし自分が上司になって「こうあるべきなんだ」と思った瞬間がダメになる瞬間だと思いました。こう思った時点で先入観に囚われますし、押し付けにしかなりません。そうならないためにも常に「WHY」に戻るということが大事なのだと思いました。
Posted by ブクログ
共感することが多かった。
「これは何のためにしているのか」という上位目的を常に意識することで、ルールや仕組みをゼロから見直す。それを生徒も保護者も教師も自分事として考える。
社会そのものにも言えることだな~。
・大切なのは、固定観念にとらわれず、上位の「目的」を見据えながら、最適な「手段」を見つけ出すこと。
・「学校に来る」こと自体は、社会の中でよりよく生きていけるようにするための一つの「手段」にすぎない。
・大人たちが「問題」と捉えるからこそ、それが「問題行動」と見なされてしまう。
・私たちにとって大切なのは、考え方に違いがあることを「当たり前」のことと捉えた上で、上位目的を見据えながら、合意形成を図っていくこと。
・現状の学校と保護者の関係を見ると、保護者が「消費者」、学校が「サービス事業者」と化しているような状況が見受けられる。その結果、子どもが自立する機会が失われる。
Posted by ブクログ
とても面白かった。教職免許をとる際の必読書にしてもらいたかった(無理でしょうけど) 。
定期テストはなんのためにやるのか、本当にそれで単元が身につくのか(一夜漬けの知識ですよね、ホント) 。試験に慣れるため?イヤイヤ、それは教師が生徒を「評価」するため。。。
麹町中の様な学校が全国に広がれば先生も生徒もwin winだと思うのに、では、できないのは何が問題なのか。。そこを考えるきっかけとなる一冊。
Posted by ブクログ
この校長の下で働くのはだいぶしんどそうだな、と感じる取り組みも無きにしも非ずだったりしますが、これまでの慣習を常に見つめ直す姿勢は全教員の新たなスタンダードにしていくべきだと感じました。魅力的な社会や大人の提示が子どもたちの自己肯定感の向上に繋がるという考えもストンと腹落ちした。
Posted by ブクログ
宿題や定期テストをなくすことができるのか。あたりまえに学校でやっていることに疑問を投げかけ、生徒にとってためになる教育とは何かについて考えさせられる。
Posted by ブクログ
些か時代が古いか、、、
響く言葉は多々あったが、コロナ前の構想だったのでICT活用の部分などは特に古かった。
それくらい教育はここ5年で劇的に変わってきている。
保護者地域が責任者当事者になる
という事はとても同意。今も消費者意識、お客様感覚が根強いと感じる。
Posted by ブクログ
義務教育の一番の意味って和を学ぶ事と思っていましたが、自律を学ぶ場所。
すごく納得できました。確かに何か悪いことが起きれば、何かのせい・何々が悪いなど、自分も含めてそういった不満先行が最近特に多い様な気がします。
100%学校教育のやり方でそれが起きているわけでは無いと考えますが、学校で過ごす時間も多いのでやはり大きな部分になるのでは無いでしょうか。
このシステムが公立学校でできるんだなという驚きと、娘2人が中学卒業していて凄い差があるなと思いましたが、これは自分が学校教育に興味がないからわからない所為なのか、本当に差があるのか。また、教育委員会の差で起きている事なのか、校長の力量なのか。
実はすごく怖い事が起きているような…
Posted by ブクログ
子供の中学校でも、定期テストが少なくなり、固定担任性が廃止されている。
工藤校長の行動が、結果として、良かったからこそ、世の中に浸透してきている、ということなのだと思う。
学校に限らず、当たり前をやめる、というのはとても難しいことだと思う。
目的のための作業がいつの間にか目的になってしまうのはあるあるなので、常に日々の行動を疑ってかからなければいけないし、個人ではできない、複数人の目がなければ難しいと思う。
課題のリスト化はそのまま自社でもできると思った。その際は、従業員から上がってくるものでなければならない。
早速やってみる。
学校における子供のように、会社における従業員に「自律」を促せるような組織でありたいと思った。
上司は従業員の成長、自律を考えなければいけないが、直接的に成長を促す、ということがマイクロマネジメントで引っ張り続けることなのか?と難解さを抱いていたが、
別の本で読んだように、間接的に成長を促す、つまり、経営者自身が成長をし続けて、それを見せ続けることで、従業員の成長に間接的に寄与する、ということを学び、今は随分とスッキリしている。
↓メモ
大半の部分は、法令よりも「慣例」によって動いているだけです。校長が覚悟を持って、自らの学校が置かれた立場で何が必要かを真剣に考え抜くことができれば、いくらでも工夫できるものです。
作業」を早く終わらせるべく、「へん」だけを先に 20 個書き、その後に「つくり」を 20 個埋めていくなんて「作業」をした人もいるでしょう
★心が行動を決め、行動は心を変える
ノートの取り方については、「黒板を写す」のが日本の学校では主流となっています。しかし、黒板をただ書き写すだけでは、「書き写す」ことが目的となりがち
対立は当たり前、もしそこに対立があれば、対話を通じて合意形成を図ることで、生徒が自らの言葉で話せるようになることが合宿のねらいです
そのためにまず最初に行ったのが、課題のリスト化
★リストづくりは、教員自身の「自律」を高めるために取り組みました。もし、リスト化を私が単独で行えば、教員による業務改善は、「やらされる」ものとなる
★学校は子どもの「自律」を育成する場
学校を良くするためには、校長や教員だけでなく、保護者も地域住民も、「学校を良くするために、自分たちは何ができるか」という視点を持たなければなりません
世の中はろくなもんじゃない! 大人なんてなりたくない」と考えているような人間は、自力で解決する姿勢を放棄し、誰かのせいにするからです
★宿題や定期考査の全廃、固定担任制の廃止
Posted by ブクログ
この本を読んで好きな言葉が2つできました。一つ目は感情をコントロールする事、そしてもう一つがトラブルを学びにかえる。今の時代コミュニケーションを円滑にしていく中でいつも怒ってる人、なんとなく付き合うのを遠慮してしまう人、逆にこの人ともっと仲良くなりたいと思う人、いろんな方がいる中でこの感情のコントロールができている、できていないはこの子供の時から作られているんだということがとても大切なことだとおもいました。私自身感情のコントロールできてる方かなとは思いますが、人それぞれ熱くなるところポイントは人それぞれです。相手とお話している時にこの言葉を話してあげればその人も少しは冷静になるのかぁと感じました。もう一つのトラブルを学びにかえる、失敗を学びにというのは聞いたことありましたがトラブルというフレーズが私には刺さりました。ただのトラブルで終わるのではなくそこから学びの財産に変えることわかっていますがすべて仕事の中でやれているかというと三分の1くらいだと思いますので、いろんなトラブルの報告から学びがあるかを考えチェックしていこうと思います。
本についてですが学校の目的はその人が人生をより良く生きるための手段であり、いくことが目的ではないこと。そんな本来の目的を今一度考えるきっかけになりました。会社もその人がよりよく生きるための手段です。その中で本人にも学びややりがいを与えることができ、人生80年の長い人生で仕事をこれから50年くらいする時代に会社で仕事をすることが楽しみの一つになってもらえるように精進しようと思います。