森村誠一のレビュー一覧

  • 自選恐怖小説集 人間溶解

    Posted by ブクログ

    ゾッとする話もあり、胸がムカムカするような話もあり・・読んでて疲れました。
    でも読み出すと止まらない

    この話の中でちょっとだけ色が違うのが怒りの樹精・・
    結局切られた木の祟りだったのだろうか・・・

    0
    2021年12月30日
  • 真説忠臣蔵

    Posted by ブクログ

    四十七士以外の人物を中心とした中編集。
    最初の話が幻想譚っぽかったので、この調子だとちょっと期待と違うかなぁと思いましたが、以降は普通に時代小説になっていたので安心しました。
    あえて、史実の隙間を膨らませるだけじゃなくて、史実として伝わっていることとは違う結末の話もあり、新鮮な感じで読めました。

    0
    2016年08月23日
  • レッドライト

    Posted by ブクログ

    情熱を傾け、全能力を振り絞った仕事も所詮会社の仕事。会社を辞めると同時に、生き甲斐であった仕事の成果は、すべて会社に返還させられる。歯車の一個として組織の中に埋没し、組織の一コマとして担当してきたにすぎない仕事は、決して自立することはない。会社を辞め会社という掌から解放され、はじめてフロントガラスしか見ていなかったこれまでの半生に気付く。高速で突っ走り、狭められていた視野に、スピードダウンをして初めて入ってくる沿道の風景が広がる。視野の大部分を埋めていた仕事は、自分の人生の本来の目的とは違う幻影にすぎなかった。会社からリタイヤして、初めて個人に目覚める主人公。大地を踏みしめて自分の足で歩くよう

    0
    2016年07月17日
  • 人間の条件(上)

    Posted by ブクログ

    初めての森村誠一。読みやすいサスペンスだったけど、物事がうまく行き過ぎのような気がした。オウムを彷彿とさせる。

    0
    2016年06月01日
  • むごく静かに殺せ

    Posted by ブクログ

    殺し屋・星名五郎が主人公の短編オムニバス。普通、私立探偵でやりそうなシリーズを、殺し屋でやったというような作品。

    森村誠一の代表作扱いになっている割に、ドラマや映画化もされていなかったので読んでいなかった。短編集というところでちょっと意外。

    全体に、ミステリのような謎解きをするわけでもないので、展開は早い。だからといって手を抜いているわけではなく、オチ(殺し方)に対して、非常に細かく調査して書いている当たりは好感。「メチルシアノアクリレートだ!」とか、森村誠一らしい。普通そんなの書かなくて良い。

    しかしながら、2つの不満。

    なんというか、「星名五郎」が薄っぺらいのだ。クールでニヒルなの

    0
    2016年05月27日
  • 小説の書き方 ──小説道場・実践編

    Posted by ブクログ

    架空の人物と人生の中に人間の真実を彫り込むのが小説である。
    小説は事実より奇なりでなければ、小説の価値はない。
    人間にはそれぞれに魅力があり、すべての人間の魅力を造形するのが作家の役割であり、腕である。
    小説作家は過去の単なる発掘ではなく、現代への再生である。
    とても参考になった。

    0
    2016年04月04日
  • ファミリー

    Posted by ブクログ

    常に笑顔の絶えない家族のもとに嫁いだ女性の感じる違和感が恐怖に変わっていく薄気味悪い話。でもホラーじゃなくてミステリかな。

    短編集だろうと高をくくって開いてみたら、長編じゃないですか。そんなに長くないけど。しかも真ん中辺りまで、ニコニコしながら脅迫されるような、真綿で首を絞められるような、なんとも言えない恐怖がなかなか秀逸である。

    真ん中を過ぎると、ミステリ慣れのせいか、前振りも状況も黒幕もつながってくるのだが、それまでのジリジリ進まない恐怖感とは違った、早い展開になるので飽きさせない。

    ただ、3人行方不明はなあ、ちょっとどころかやり過ぎだと思うけれども。

    最後は陳腐に怪談オチ。よく考

    0
    2016年03月31日
  • 復活の条件

    Posted by ブクログ

    面白かったです。
    パラレルワールドという世界観が好きな私には結構エンタメとして楽しめました。
    最後の結末もなんだか物悲しくて、切なくて、
    「旅は終わらないんだな」という感じが良かったです!

    0
    2016年02月08日
  • 悪道

    Posted by ブクログ

    五代将軍綱吉の急死を受け、大老格である吉保は己の権力を固持するために影を起用する。その計略に気づいた伊賀の末裔である英次郎は吉保から命を狙われ逃亡の旅をすることになるという物語。昨日の敵は今日の友みたいな感じで仲間が増えていきます。漫画みたいな展開で話が進んでいく冒険活劇だったので、時代小説が苦手な私でも読みやすかったです。ただ物語自体が単純だったのでラストは、あんな微妙な展開にしなくても「おそで」と「英次郎」のハッピーエンドで良かったように思いますけど。あと猿蓑衆のボスも、あっさりヤラレすぎでしょ。

    0
    2016年01月11日
  • 日本アルプス殺人事件~森村誠一山岳ミステリー傑作セレクション~

    Posted by ブクログ

    山岳ミステリーということで購入してみた。

    1972年に書かれた作品を再編集して刊行されている。当時を想像しながら読むのは楽しい。

    作中の会話も昭和。
    現代では使われていない表現も多々ある。

    トリックも当時の機材から構成されていて、デジタル化した現在ではむずかしい。

    鹿島槍ヶ岳に登ったことがある人は、ルートを想像しながら読むのが楽しそう。

    0
    2016年01月11日
  • 野性の証明

    Posted by ブクログ

    こんな内容だったっけか。
    映像用の書き下ろしのようだが、登場人物の危機意識が薄すぎじゃあるまいか。
    でも、それなりに満足できるのが著者の筆力だろう。

    0
    2015年12月22日
  • 南十字星の誓い

    Posted by ブクログ

    史実に基づく創作。ということで、戦時下のシンガポールの話であっても、やはり物語、という感じがあり、でも切実に訴えかけてくる平和への想いを感じ、その入り混じった感じが、さすが森村誠一、と思った。いかにも戦争をテーマに、という作品よりも、こういった作品がもっとテレビとかで放映されて、幅広い層に訴えかけられるといいのにな。

    0
    2015年11月03日
  • 作家とは何か ──小説道場・総論

    Posted by ブクログ

    つまんない本だったのですが、「編集者を選ぶことの重要性」「短編だけでなく長編も書けるようになる必要」など、あとで思い出して意外と参考になることが書いてありました…。

    0
    2015年10月05日
  • 捜査線上のアリア

    Posted by ブクログ

     銀行で働く津村豊和は、入行して10年目、仲の良い同僚の自殺をきっかけに自分もこのまま銀行に飼い殺されるのは嫌だと感じ、昔から好きだった小説を書いて生計を立てられないかと思いつく。そして一作目が幸運にも懸賞小説で入選し、天狗になった津村は早々に銀行をやめてしまうが、2作目をなかなか発表しなかったため、すぐに編集者にも世間にも冷たくされ、後がなくなってしまう。なんとか自分の原稿を売り込もうと東京に出てきてホテルに泊まった時、隣の部屋で女性の他殺体が見つかり、津村は犯人らしき男を目撃したにも関わらず警察には信じてもらえず、容疑者として取り調べられることになってしまう。落ち込む津村だったが、ここで発

    0
    2015年08月06日
  • 吉良忠臣蔵 上

    Posted by ブクログ

    お決まりの忠臣蔵のストーリーを森村流にアレンジ。
    吉良家と上杉家の思い、又それぞれの家老の悩みからの暗躍等、そこそこ楽しめます。下巻しだいです。巻末のおまけの短編はいりません。

    0
    2015年05月26日
  • 夜明けのコーヒーを君と一緒に

    Posted by ブクログ

    鏑木国土交通大臣の不正を正そうとした毎読新聞記者の藤中太郎は、上層部の圧力で地方に飛ばされそうになる。辞表を提出したあと、上司水谷から、鏑木大臣の地元福原市の社員1名の福原新報社への転職をすすめられる。そこから、鏑木大臣にからんだ福原市全体の悪に立ち向かってゆく藤中記者の活躍だが、まとまりすぎていて、すこしスリルに欠ける感がした。

    0
    2015年03月19日
  • 棟居刑事の複合遺恨

    Posted by ブクログ

    結構強引な捜査、というか、カンが良すぎるというか。。。
    事件自体は違和感なかったけど展開は少し強引だったかなぁー

    0
    2015年01月25日
  • ミッドウェイ

    Posted by ブクログ

    およそ短期間にここまで価値観が変わった国は珍しいな。
    現代の生活からはまったく想像できない考え方と生活です。
    そんなに昔のことでないのが信じられません。

    0
    2015年01月10日
  • 人間の条件(下)

    Posted by ブクログ

    棟据と牛尾、そして被害者達の協力で
    事件は解決したように見える。
    これは警察の勝ちだと言えるのだろうか。
    シンボルさえ擁立出来れば組織を立て直せるというのが怖い。

    オウム事件は当時まだ子供だったので、
    イマイチこの事件の怖さが分からなかった。
    現実には小説以上のことが起こったのだと思うと、
    改めてぞっとする。

    0
    2014年11月17日
  • 人間の条件(上)

    Posted by ブクログ

    カルト団体と警察の対決がテーマ。
    オウムがモデルなのだろうけれど、
    お粗末なようでいて巧みに組織を拡大していく彼らの行動が怖い。

    一般社会を悪だと断定する一方で、
    信教の自由を一般社会の規範である憲法に則る
    彼らの主張は滑稽だと思った。

    0
    2014年11月17日