森村誠一のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
1977年に映画化された『人間の証明』の作者、森村誠一さんの作品です。
写真に猫俳句?をつけたもの、エッセイ、短編小説から成っています。
森村誠一さんが猫好きで、猫を飼っていたなんて全然知りませんでしたが、やはりそこは猫好き、飼い主が思う事は全国共通だなぁと嬉しくなります。
全作品通して、人間からの視点で書かれていますが、一貫して猫に対する溢れんばかりの愛情が文章から感じ取れます。
そして、猫に対する敬愛の気持ちというのは、犬に対する気持ちとはやはり一線を画すものがあるようです。
小説の中には、悲しい結末や残酷な描写があるのですが、この愛すべき猫たちをいつまでも愛し続ける事ができるか -
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Posted by ブクログ
「もう一度、人生をやり直せたなら?」
またまた、惹句に惹かれた読書。
主人公石坂隆一は郊外の一軒家で幸せを絵にかいたような親子四人家族の生活を送っていた。ところが、毒殺された猫のペットロスから始まって、娘の堕落・家出、息子の事故死、会社の倒産、妻と離婚のパラレル落下。しかもわびしい一人暮らしの家が火事で喪失。
「リセットできたらいいなあ」と思うのも当然である。前の世界にもどれたらなら、経験を積んだ今のままの知恵とやる気でそうはさせない!!
んなことはないこと、わかっている!けど「あの時こうしていればこうだったのよね・・・」「なすすべを怠ったのか?」と、わたしもつらつら考える時もあるから興 -
Posted by ブクログ
『……の証明』が積まれていたことは知っていて、どんな話なのかなーと手に取った一冊。
ドラマ化された『人間の証明』を読んでいないから何とも言えないけれど、集大成って名付けるにはどうかなと首を捻る。
主人公のジャーナリズムと俳句の組み合わせが一番良くて、阪神淡路や3.11に直面した人間の、精神的な厳しさと、それが言葉によって共感されるというすごさが描かれる。
肝心の想い人、妻の失踪と、まほろば教と原発のミステリーパートについては、そんな上手いこと符号していくか⁉︎と感じてしまった。
人に注視しながら、偶然任せという展開が、この一冊の中ではチグハグに思えた。
なかなか厳しいレビューですが、まぁ -
Posted by ブクログ
情熱を傾け、全能力を振り絞った仕事も所詮会社の仕事。会社を辞めると同時に、生き甲斐であった仕事の成果は、すべて会社に返還させられる。歯車の一個として組織の中に埋没し、組織の一コマとして担当してきたにすぎない仕事は、決して自立することはない。会社を辞め会社という掌から解放され、はじめてフロントガラスしか見ていなかったこれまでの半生に気付く。高速で突っ走り、狭められていた視野に、スピードダウンをして初めて入ってくる沿道の風景が広がる。視野の大部分を埋めていた仕事は、自分の人生の本来の目的とは違う幻影にすぎなかった。会社からリタイヤして、初めて個人に目覚める主人公。大地を踏みしめて自分の足で歩くよう
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Posted by ブクログ
殺し屋・星名五郎が主人公の短編オムニバス。普通、私立探偵でやりそうなシリーズを、殺し屋でやったというような作品。
森村誠一の代表作扱いになっている割に、ドラマや映画化もされていなかったので読んでいなかった。短編集というところでちょっと意外。
全体に、ミステリのような謎解きをするわけでもないので、展開は早い。だからといって手を抜いているわけではなく、オチ(殺し方)に対して、非常に細かく調査して書いている当たりは好感。「メチルシアノアクリレートだ!」とか、森村誠一らしい。普通そんなの書かなくて良い。
しかしながら、2つの不満。
なんというか、「星名五郎」が薄っぺらいのだ。クールでニヒルなの -
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Posted by ブクログ
常に笑顔の絶えない家族のもとに嫁いだ女性の感じる違和感が恐怖に変わっていく薄気味悪い話。でもホラーじゃなくてミステリかな。
短編集だろうと高をくくって開いてみたら、長編じゃないですか。そんなに長くないけど。しかも真ん中辺りまで、ニコニコしながら脅迫されるような、真綿で首を絞められるような、なんとも言えない恐怖がなかなか秀逸である。
真ん中を過ぎると、ミステリ慣れのせいか、前振りも状況も黒幕もつながってくるのだが、それまでのジリジリ進まない恐怖感とは違った、早い展開になるので飽きさせない。
ただ、3人行方不明はなあ、ちょっとどころかやり過ぎだと思うけれども。
最後は陳腐に怪談オチ。よく考
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