あらすじ
森村家に迷い込んできた猫が、いつの間にか居間でテレビを見ている。散歩の途中で出会った猫のしぐさにカメラを向け、俳句をひねる……。作家生活五十年を越えた森村誠一は、言わずと知れた猫好き。ミステリーに時代小説に、森村作品には猫がしばしば登場する。専門紙「ねこ新聞」に連載したエッセイを軸に、「お猫様事件」など猫小説を三篇収録。ふんだんな猫写真と俳句もちりばめ、まるごと一冊ねこずくしで送る、初の森村猫本!【解説入り】
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Posted by ブクログ
なんて愛おしい猫たちへの言葉でしょう
前半はエッセイ集、後半は猫にまつわる短編
どれもかわいくて楽しい
キレと品のいい言葉で紡がれた、猫への愛あふれる1冊でした
猫好きには頷けるお話ばかり
森村先生のチャーミングな一面が顕れた素敵な本です
Posted by ブクログ
森村誠一といえば、社会派のずっしりした推理小説というイメージしかなかったのだけど、猫好きで、猫本を出していたというのは嬉しい驚き。
冒頭の猫の写真俳句から、猫への愛情が伝わってくる。
エッセイも、こんなに猫のことを書いていたなんて知らなかった。
後半の猫小説もよかった。
猫が重要な位置を占める3作。うち1作は時代物でさらにびっくり。他の2編は、牛尾や棟居が登場。棟居刑事が猫好きなんて嬉しい。
エッセイ本はほとんど読まないのだけど、この1冊に出会えて本当によかった。
Posted by ブクログ
森村誠一ってあの「人間の証明」の森村誠一だよねと思いながら、表紙の猫の写真に心を奪われてジャケ買いした一冊。
森村誠一って硬派な印象だったんですが、猫作家だったんですね。
半分ぐらいを占めるねこエッセイはそれが書かれた時が2年前だったこともあり、安保法制反対のメッセージもちらほら。自身の戦争体験と平和の使者である猫と一緒に暮らせるありがたみも込めながら。
Posted by ブクログ
猫愛溢れる一冊。猫俳句、猫エッセイ、猫小説、そして猫写真。どこをとっても猫好きめろめろ間違いなしの一冊なのです。とりあえず、表紙からしてもうやられました……。
猫小説どれも素晴らしいけれど。お気に入りは「地球から逃げた猫」。どの物語も、どちらかというと猫が災難に遭う話なんだけれど。だからこそ猫への愛情がひしひしと感じられる部分がありました。そして「地球から逃げた」という表現が、とても心に残ります。
Posted by ブクログ
1977年に映画化された『人間の証明』の作者、森村誠一さんの作品です。
写真に猫俳句?をつけたもの、エッセイ、短編小説から成っています。
森村誠一さんが猫好きで、猫を飼っていたなんて全然知りませんでしたが、やはりそこは猫好き、飼い主が思う事は全国共通だなぁと嬉しくなります。
全作品通して、人間からの視点で書かれていますが、一貫して猫に対する溢れんばかりの愛情が文章から感じ取れます。
そして、猫に対する敬愛の気持ちというのは、犬に対する気持ちとはやはり一線を画すものがあるようです。
小説の中には、悲しい結末や残酷な描写があるのですが、この愛すべき猫たちをいつまでも愛し続ける事ができるかどうかはひとえに私たち人間にかかっていると訴えたかったのだろうと思います。
そこが森村誠一さんならではですね。
Posted by ブクログ
猫ちゃん…(´;ω;`)
カラーで猫の写真が収録されてるのがよい。
エッセイというかコラムに関してはねこ新聞に連載していたためか時事ネタを絡めてあることが多く、さらに作者の思想も含まれており期待と違ったものの、全体的に読みごたえはあった。
なんかもっとこう、序盤であったみたいな、野良猫と出会って仲良くなるエピソード満載な本かと思ってしまってた。
気になる方はひとまず全体をペラペラめくって確認してからの読書や購入をおすすめします。
なお小説は猫好きにとってしんどい尽くしの展開なのでご注意ください。ひどいぞ森村誠一(笑)