森村誠一のレビュー一覧
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棟居刑事の断罪
松葉絵里子はプリンセスホテルで矢代昭と待ち合わせていたが、彼は現れなかった。矢代は絵里子を捨てて、玉の輿にのったようだ。絵里子はふとした気の迷いから、偶然知り合った鮫川正之と一夜を共にしてしまうが.....
物語では、成城署の強盗殺人事件、狛江署の轢き逃げ事件、厚木署の山林殺人死体遺棄事件の関連性が解き明かされていく。所轄成城署の事件には、警視庁捜査一課強行犯捜査班、那須版が投入され、棟居弘一良も加わった。
捜査陣が、矢代、鮫川、絵里子の事件との関わりに迫っていく。 -
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異型の深夜
一挺の拳銃、コルト45M1911を案内役にさまざまな人生の断面が描かれる。しかし拳銃の銃爪が引かれることはない。
相沢邦子は夫の上司の妻である大津隆子に執拗ないじめを受けていたが.....
『邦子は一挺の拳銃を手中にして、凝縮した殺意を指先にこめ、大津隆子を銃口の前においていた。』
小柴新次と中臣時枝は店のタブーを破った禁断の恋が発覚し、小柴は見せしめの屈辱を受けるが.....
『なぜ時枝が拳銃をもっているのか分からない。わかるのは、獰猛な殺意を秘めた銃口からヒタヒタと押し寄せる殺気が本物であることだけである。ホステスが悲鳴をあげた。「小柴さんを放すのよ。早く!」 』
内海晴彦は -
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悪の条件
山科刑事は、休暇中に期せずして、後に担当する殺人事件に関わる女性、香川(竹野美紀)と、上高地にて一夜を共にしてしまう。新宿署の牛尾刑事とコンビを組んで殺人事件の捜査にあたる。山科は、牛尾に内緒で事件と香川の関わりを探る。牛尾は山科に不信を感じてくる。
さらに山科は、悪に身を染めてしまう。山科の内に眠っていた悪の本性が目覚め走り出してしまう。正義と渡り合うためには、悪の条件を全開しなければならない。いま山科を支配しているものは刑事の魂ではなく、悪の魂である、
狛江署の古参刑事石井と牛尾は、山科の悪を見破って本人に告げた。山科は悩む。そして壮絶なエンディングが綴られる、森村誠一著。 -
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30年ほど前に読んだはずが、内容はまったく覚えておらず、まるで初読のようだった。
清純派女優八木橋紀子との逢瀬後、自宅マンションに戻った助教授宮本洋一郎は、妻の死体を発見し、一人息子が見当たらない事態に遭遇する。
身代金誘拐かと疑い、警察に通報することを躊躇う。
やがて犯人から連絡があり、身代金を払うが・・・
一方、不倫の帰り道で作家の牧野啓介は交通事故を起こし、子供をはね死なせてしまう。
同時別個に発生した誘拐事件と交通事故が、どのように関連してくるのか、興味津々に頁を捲る。
宮本と紀子が恰も探偵のような役割で犯人追跡を行うサスペンスミステリー。
初出は1973年と、50年ほども前の小説だが -
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【2025年118冊目】
一人暮らしのOLである邦枝の楽しみは、マンションの窓から双眼鏡を使って世界を見ることだった。拡大することで暴かれてしまう人々の躍動。ところがひょんなことから邦枝は殺人事件を目撃してしまい――「残酷な視界」の他6作の短編集。
病原体ミステリーということですが、実際に病原体を題材にしているものが全てではなかったような印象を持ちました。どちらかと言うと男女の関係性に重きを置いたものが多かったような気がします。短編集に共通するのは、多くの作品において殺される前の被害者の視点が書かれていることでしょうか。読者としては突如視点を失うことになりますが、作者の手腕でしっかり物語は続 -
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親の反対を押し切って上京した七条由香が、死体となって発見された。
第一発見者は、隣室の住人・北前真司。死亡推定時刻の曖昧なアリバイ、靴の中敷から被害者の体液が検出されたことが元となり、彼は重要参考人として連行される。
留置所に拘留されてしばらくして、北前は犯行を自供し殺人罪で起訴されるのだが、警視庁捜査一課の棟居弘一良は釈然としないものを覚えるのだった。
兄の無実を信じる北前の妹・友美と棟居は真犯人を探し始めるのだが、その最中、疑惑の男がレストランで服毒死を遂げる。
この男はなぜ死んだのか。二つの事件は関連しているのか。複雑な事件の真相は――.
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昔から祖母の本棚にあった森村誠一さんの本。森 -
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夕映の殺意
小民沢から満州に渡り、桜花屯を開拓した中心人物志沢真二郎と志沢一族。戦争という時代が、匪賊が、桜花屯に対して行った略奪や殺りく。
時代は変わり、私立探偵事務所の片山竜次が、アメリカの実業家ハサウェイから、桜花屯の生存者の調査依頼を引き受ける。志沢真吉、真三、高の今が、複雑な関係が解明されていく。そしてハサウェイが、なぜ、いまだに桜花屯を気にしているか明らかになってくる。
当時、志沢一族の中に裏切りものがいた。匪賊を手引きして桜花屯を破壊した。その時、ハサウェイは何をしていたのか。
志沢真二郎は、いまだに裏切り者の彼らを許していなかったのである。
過去の事件が、現代まで尾を引いている。探 -
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花の骸
出稼ぎ三人組が、お金に窮して高級住宅地のとある邸宅へ忍び込むが、そこで女性が殺害される現場を目撃してしまう。三人組の1人である島村は消息不明となり、もう1人の山根は死体となって発見される。
所轄の碑文谷署の下田刑事、本庁の太田刑事が事件を追って活躍する。本庁の那須警部も登場する。
三人が忍び行った邸宅で行われていたのは、国際人身売買シンジケートがからむ、女性による接待であり、それを取り仕切る悪の人物達が浮かび上がってくる。接待役のある女性がお客とのトラブルにより殺害される。
この現場を3人組が目撃したために、消されたのか? 捜査は停滞する。
太田刑事は、殺された山根の妻、克子に目を向け -
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棟居刑事の複合遺恨
中学の同級生、古田と芳賀、憧れの的だった若い教師、佐倉が織りなす「複合遺恨」の物語。
佐倉は悪の毒牙に合い若くして学校を去る。古田と芳賀はこんな佐倉のために仇討ちを果たすが、それは結果的に完全犯罪となった。
時は流れる。
棟居刑事と桐子は、穂高縦走登山中に古田と弓子のペアと知り合う。その後古田と弓子は、結婚するが、いまだ密かに佐倉への憧憬を持つ古田に違和感を感じるようになり別居する。
古田が裏高尾.陣馬山の山中に埋められた遺体となって発見される。捜査に当たった棟居、増成の両刑事は、保険金目当ての殺害を疑い、妻を訪ねる。なんと過去に穂高登山中に出会った弓子だった。
佐倉はクラブシェトワ -
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未踏峰(上)
本書前編は、八ケ岳で知り合った若者たち、男女各4人ペアのおりなす出来事が語られる。
雪吹晋平
中里秀樹
恋塚良行
印東浩
面川純子
市毛京子
真野美紀
牧村梨枝子
雪吹と純子は恋に落ちるが、純子の家柄から叶わぬ恋となってしまう。純子は、北上財閥の御曹司、北上栄二と政略結婚に追い込まれてしまい、辛い日々を過ごすことに。
京子は銀座のクラブでアルバイト中に、岡林に囲われの身となり、優雅な生活にハマっていく。
恋塚は父親と同じ職業である警察官になり、ふとしたきっかけで、新宿署の牛尾と懇意になる。
本書前編で事件は起きない、前編の九割は事件のプロローグと言えるが、最後に事件は起きた。牛尾と -
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誘鬼燈
新妻が待つ我が家の灯を思いだし「あの燈が鬼を誘ったのだ」と奥山が呟いてこの小説は終了する。新婚早々の奥山の妻が殺害される。野辺地署の針生刑事や津島刑事らが、犯人にせまる。
牛トラ運転手が殺害され、関わった家畜商が殺される。岩手県警捜査一課の佐竹刑事や青柳刑事が事件の真相を追求する。国道4号を走る牛トラのタコグラフから停車位置や時間が割り出される。
これら2つの事件の重なりが徐々に解き明かされていく。 -
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捜査線上のアリア
「エピローグ」が森村氏作、本体は津村豊和氏作の「操作線上のアリア」なる小説。この小説を持ち込まれた森村氏は、推理小説としてボツになるレベルと判断したが、何とか救いたいとの思いから「エピローグ」を追記した。
犯人が確定したと思えたが「エピローグ」でどんでん返し、思いもよらぬ犯人が浮び上がる。 -
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海の斜光
作家の成田は妻との思い出の地、佐賀を尋ねる。同じ宿だった女性と知り合う、若きころの妻の雰囲気を感じさせる。佐賀城跡公園を散策中に偶然にその女性と、再び遭遇し会話をかわし名刺を渡す。
後日、その女性の妹が、成田を訪ねてきて、姉が呼子港の七ツ釜で水死体となって発見されたことを告げる。
妹は佐賀へ行くという、成田は妹と同行することに。佐賀で姉の足跡を辿った二人は、姉の同行者の影を見出す。今は亡き成田の妻との関わりも見えてくる。 -
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螺旋状の垂訓
4件の殺人事件。各署によって犯人適格者が洗い出されるが、いずれも完全なアリバイがあった。各署、これらに意図的なアリバイ作りの疑いを抱く。
被害者4人は、高校時代の同窓生であることが分かってきた。警視庁捜査一課、北沢署、碑文谷署、麻布署による連携がはじまる、彼らは非公式な共同捜査を「民間外交」と呼んで解決の糸口を探し出していく。
一見無関係な事件の被疑者達のアリバイをコントロールしていた陰の人物が浮かんでくる。最後は捜査一課那須警部の登場となる。 -
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砂の碑銘
砂の碑銘
志鶴子は子供のころの記憶が曖昧で、自分の生まれた育った場所を思い描く。
ある日、志鶴子は、混雑した電車の中で、痴漢と間違われた露木を助ける。実は痴漢被害を訴えた女性は女スリ。志鶴子は、女スリが彼から何かを抜き取ろうとしていたのを目撃したのである。
露木との会話から、思いもかけず幼いときの記憶を覚醒させる訛りを聞く。ここが物語の出発点であるが、読者はまだ今後展開される志鶴子の数奇な運命や生い立ちを知る由もない。
露木からお礼の誘いを受け待ち合せた志鶴子だったが、彼は現れなかった。物語が進むにつれて、露木は志鶴子の生い立ちにも複雑に関わっている者であったことが明らかにされていく。
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