森村誠一のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
【老いる意味】
私の好きな作家、森村誠一さんの体験談、思いがしっかり記されている著書。
老人性うつを発症して、認知症も併発した時の心の動揺や葛藤から始まり、それがあったからこそ今を大切に生きることが読者に訴えられています。
著者は1933年生まれなので、88歳米寿、それでもガラスペンを原稿に走らせる気力体力が素晴らしいです。先に書いた困難を乗り越えて、その過程では、クスリをもらっていた薬剤師さんから、「84歳や85歳なんて充分若いし、うつから立ち直れば、また青春が始まる」と言われたことが、著書にとって心の支えになったりしたこともあったとのこと、まだ50代の私たちにも心に響く言葉です。
『道が続 -
Posted by ブクログ
これは凄い小説だ。
読後、思わず心の中でつぶやいてしまった。
「Mama do you remember?」という印象的な音楽と、黒人の子ども、そして風に舞って落ちてゆく麦わら帽子のシーンを、昔TVで見たことを鮮烈に覚えているが、映画も観ておらず、小説も読んだことがなかったが…。
特に最終章に向かうクライマックスは、登場人物のモノローグで語られ、少しずつ真実に迫ってゆき、最後に一つの大きな物語を終結させる。
読み手は結末に向け、隠された真実を刑事と共に追い続けるかのような気持ちになってくる。そして徐々に明らかにされてゆく過去、それぞれの切羽詰まった思いに胸を打たれてしまう。
とりわけ、人 -
Posted by ブクログ
森村誠一『凍土の狩人』集英社文庫。
かなりの久し振りに森村誠一の作品を読んだ。1991年の作品で、各社から文庫化されているのだが、古さは全く感じず、面白い。ミステリーとしての仕掛けが兎に角お見事。
金持ちのVIPばかりを相手にする老舗の大病院のどら息子の性欲処理にうら若き女性を誘拐し、あてがうという悪魔のような病院長夫妻。どら息子の欲望のまま、何度か誘拐を重ねるのだが、その中の女性の一人を殺害してしまう。
と、ここまでの展開で普通の作家なら、悪魔のような犯行が露呈し、大病院は傾き…という結末だと予想が付くのだが、そうは問屋は卸さない。何故か、その犯行は明るみにされず、全く別な殺人事件が描
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